第2話 笑う仮面にご用心
仮面が笑っている。無力な私たちをあざ笑うかの様に。
頭からすっぽりと被った黒マントに浮かび上がるのは朱色の仮面。そこには絵文字のようなシンプルな目と口が白色で描かれている。
「果たして君たちは私を捕まえられるかな?私の名前は『紅童子』。さあ、楽しい祭りのはじまりだ!」
暗闇に映し出されたその映像は私たち生徒に向けた挑戦状だった。
仮面の怪人『紅童子』の不気味な笑い声、ボイスチェンジャーを通したような男か女かもわからないその声が体育館に響き渡る。
ここに集まった全校生徒の間にざわめきと微かな興奮が広がっていくのがわかった。
プロジェクターで壁に投影された映像が消えてもなかなか照明が点かない。当然だ、これはハプニングなのだから。ステージ脇に控えていた実行委員や生徒会が慌てているのが見て取れる。
私は元凶となった映像を投影したプロジェクターの真横で呆然としていた。
いったいどうして。
意味がわからない予想外な出来事の中で、どうしたら良いのかわからないで居る私の所に一人の男子生徒が近づいてきた。同じ放送部の藤城君だ。
「三吉さん、どうしたの今の映像!リハーサルの時はちゃんと準備した映像だったよね」
私は一人じゃなくなった安堵と起こった事実の重さに泣きそうになる。
「藤城君、私、ごめんなさい。リハーサルと同じようにDVD再生したはずだったんだけど、どうしてあんな映像が流れたのか私にもわからなくて。本当に、ご、ごめんなさい」
後半は本当に涙がこぼれてしまった。何日もかけて皆で準備してきた、その本番だったのにスタートから私が台無しにしてしまった。
私の涙に動揺した藤城君が慌てて言葉を繋ぐ。
「あ、いや、とりあえず落ち着いて。今、会長や実行委員の人たちがどうするか話し合ってると思うから。とにかく、落ち着いて」
藤城君の困り果てた顔を見て、私は慌てて涙を拭いた。
そこで体育館の照明がようやく点けられた。泣き顔を見られたくなくて下を向いていた私の耳に、よく通る生徒会長の声が響いてきた。
「皆さん落ち着いて!生徒会長の戸神です。今年はなんともびっくりなスペシャルゲストが紛れ込んだようですね。しかし折角のお祭りです。彼の挑戦もまるっと含めて今日という日を楽しもうじゃないですか!あの怪人を捕まえるも良し、応援するも良し、どう楽しむかはあなた次第。さあ、今年のテーマは『今をつかめ!』。最高の今を一緒に作りましょう!」
戸神会長の朗々としたスピーチに呼応して生徒たちのテンションが上がっていくのがわかる。既に謎の映像なんて誰も気にしていない。
「第10回北葉高校学校祭の始まりです!」
盛大な拍手のなか、私たちが経験する初めての学校祭の幕が上がる。
札幌の春は短い。五月まで雪が残っていたかと思えば、六月末にはもう夏の気配を感じる。そんな季節の変わり目から学校祭の準備は始まった。
私たち放送部は生徒会や実行委員と同じように一般生徒たちよりも早く準備を始める。北葉高校の学校行事における放送設備、音響関係の責任は私たちが担うからだ。校内の機材や設備を把握しているのは私たちだけだからだ。
今日はその学校祭に備えた初めての会議だ。放送室は校内放送設備であるミキサーやパソコンが置いてある『ミキサー室』とアナウンサーが練習したり会議のために使っている広めの『調整室』がある。どちらも防音仕様のため床は絨毯になっており、みな靴を脱いで室内に入る。目的は防音ではあるけれど気軽に座ったり寝転ぶことが出来るこの室内が私は結構気に入っていた。
私たちはいつものように調整室に集まり、車座になって資料を眺めていた。一年生が五人、二年生ふたりに、三年生である日野部長の八人が現在の部員だ。日野部長のよく通る声が学校祭の運営についてテンポよく話を進めていく。
「資料にも書いたように、学祭の流れはだいたいこんな感じなんだけど何か質問はある?」
大きな瞳が私たちを見回す。ゆるくウェーブがかかった髪を耳にかける動作がとても絵になる。日野部長はたまに女子である私もドキっとしてしまうような整った顔立ちをしている。しかも部長として部をしっかりとまとめており私たち一年生にも優しい。天は二物を与えずと言うけれどあれはきっと嘘だ。二物どころか持っている人はいくつも持ち合わせている。
「二年生の榊君と八代くんはわかってると思うけど、他のみんなは初めての学祭だし不安な事はない?」
「あ、それじゃあ......」
手を挙げたのは珍しく道家君だ。普段は賑やかでお喋りな彼だが、会議など真面目な場での発言は少ない。
「えーと、この担当スケジュール表だと昼飯食べるとき以外はほとんど仕事があるんですけど、自由時間とかは?」
それはたぶん一年生全員が気になっていた事柄だ。二日間ある学祭の開会式から閉会式まで、全員のスケジュールが何かしらの当番で埋められており、自由な時間がほとんど無かった。
「無いわ」
「えっ」
「自由時間は無いわ」
「.......」
大事な事だからか二回言われた。そのあまりにストレートな答えに一年生はみんな言葉を無くす。
いや、中学校でも放送部に所属していた楠見さんだけは当然そうなると知っていたようで平然としていた。二年生の榊先輩と八代先輩は苦笑している。先輩方も通った道なのだろう。
「私たち放送部は学校行事の時は生徒会の外局として行事をサポートする立場だから。これまでも全校集会とか放送設備を使う場面では他の生徒とは別行動で仕事をしてたでしょう?それと同じで学祭の時は実行委員会や生徒会と連携してお祭りの運営に回るの。放送機材の使い方を知ってるのは私たちだけだから」
確かに今までも放送設備を使う場面では私たちが駆り出されてきた。アナウンス部である私や楠見さん、秋葉さんは主に校内放送で、技術部である藤城君と道家君はミキサーやマイクなど放送機材が必要な場面で先生方や他の生徒をサポートしていた。
でもまさか学校祭がここまで忙しくなるとは。
「部長、一応それぞれクラスの仕事とかもあると思うんですけど、その当番はどうすれば良いんですか?」
藤城君がもっともな質問をする。学祭では一年生はクラスでの展示、二年生と三年生は教室での売店やステージでのパフォーマンスにそれぞれ取り組むのがうちの学校の通例だった。
「多少はそっちもやる事になるだろうけど、当日は出来るだけ免除してもらって。まだクラスでは学祭の話は出てないでしょう?実行委員や生徒会の子達も同じはずだから、そんなに不満は出ないわ」
「わかりました。了解です」
さして残念そうでもなく応じる藤城君だが、それとは対照的に隣に座っていた秋葉さんは明らかな不満顔だ。明るく社交的な彼女は学祭を友達と回るを楽しみにしていたのだろう。
日野部長がちょっと申し訳なさそうな顔をしつつ、はきはきと締めに入る。
「他の生徒と違って当日はかなり忙しくなるけど、これはこれで楽しいこともいっぱいあるから力を合わせて頑張りましょう」
その日の会議は学祭までのおおまかな動きを説明したところでお開きとなった。今後の詳細なスケジュールはこれから日野部長が生徒会と調整して決めるらしい。
早々と自転車で帰っていた男子二人以外の一年生、私と楠見さん、秋葉さんは帰り道にあるファーストフード店に寄って行くことにした。誘ったのは秋葉さんだ。
「まっさか学祭に自由時間がないなんてっ。信じらんない!」
秋葉さんの手に握られたアイスシェイクの容器がぺこっと音を立てて凹んだ。この様子を見る限り、私たちは明らかに愚痴を言いたくて誘われたようだ。私と楠見さんは目を見合わせるとお互い苦笑しつつ秋葉さんの聞き役に回っていた。
「高校生活の一大イベントが仕事漬けだなんて、つまんないつまんないつまんない。ちーちゃんもそう思わない?」
「私はいっそ仕事があった方が気が楽かなぁ」
もともとお祭りなどのイベントなどを積極的に楽しむのは苦手なのだ。クラスで不慣れな仕事をやるくらいなら、それなりに馴染んできた放送部の仕事をしている方が気楽だった。
「女子高生のくせにワーカホリックかっ」
お店の薄い机をばんばんと叩きながら呪詛を吐く秋葉さんを楠見さんが「どうどう」となだめている。
放送部の活動に真面目に取り組むがゆえに少し融通の利かない楠見さんと、社交的だけど楽しいこと優先で緩いところのある秋葉さんは、最初の頃は上手くやっていけるか不安だったけれど今は随分打ち解けることが出来た。
五月に初めての大会が終わった頃、最初は技術部に所属していた秋葉さんはアナウンス部に移ってきた。
何があったかは聞いてないけれど、一年の女子が三人ともアナウンスになったことで一気に距離が縮まったように思う。折り合いがつくか心配だった楠見さんと秋葉さんも、お互いの距離感に慣れたのか今では普通に冗談も言い合えるようになった。
「ここに女子高生は私しかいないっ」
「失礼な。私たちだって花の女子高生を謳歌してるって。ねー、ちーちゃん」
楠見さんが同意を求めてくるが、それについては私も自信が持てないので黙っておく。
「部活部活でろくに恋バナも出来ないのに?」
「入学して三ヶ月でころころ傾く移り気な心は持ち合わせていないの」
「もーやだこの人枯れてるっ」
ふたりには言わないけど、最近はこの二人の掛け合いがコントのようで毎日の楽しみになっていた。ただ放っておくと延々と続くので、私は別の話をふってみた。
「それにしても放送部ってどこも学祭でこんな事してるの?楠見さんの中学でもこんな感じだった?」
中学校でも放送部に入っていた楠見さんは思い出すように視線を巡らせつつ、注文していたジンジャーエールを一口飲む。
「んー、あそこまで過密スケジュールでは無かったけど結構忙しかったよ。中学だと学祭もこんなに盛大じゃないし先生たちも手伝ってくれるから。ていうか、やっぱり一般生徒だと裏方の苦労なんて知らないんだなぁ」
楠見さんは大袈裟な仕草でため息をつく。
「言われてみれば誰かが準備してるんだろうけど、意識したことなかったなぁ。友達にも放送部はいなかったし」
「ま、そうだよねぇ...」
楠見さんはその事についてはどうとも思っていない様であっさりとしたものだった。秋葉さんは不服そうにずずずとシェイクを飲みきり、より大きなため息をつく。
「さよなら私の学祭」
学祭までの日程は瞬く間に過ぎていった。
祭りのスケジュールを生徒会や実行委員とすりあわせ、必要な音響機材の洗い出しと確認、クラスや部活の出し物をPRする宣伝コメントを集めなど、やることは山のようにある。
特に当日体育館で行われるステージ発表や、有志が行う中庭でのライブパフォーマンスなどの音響が難題だ。それぞれで必要なマイクの数も種類も違い、内容によってはミキサーに楽器やパソコンを接続して調整しなければならない。こちらは去年の経験者である榊先輩と八代先輩が男子ふたりに機材の使い方や配線を叩き込んでいる。着々と覚えていく藤城君に対し、どこか勢いでやってしまいがちな道家君は何度も榊先輩に注意されていた。
アナウンスである私と楠見さん、秋葉さんはいつも通りの発声練習を行いつつ学祭の要所要所で必要な校内放送の原稿作りをしている。大会を経験したとはいえ、私たちのアナウンスはまだまだだ。危なげなくお昼の放送が出来るのは部長と楠見さんくらいで、私は失敗も多いし、秋葉さんに至ってはついこの前アナウンス部に移動してきたばかりで一度も放送したことがない。
秋葉さんも自分の立場を掴みかねているようで、発声練習には参加するが、技術部の片づけや整理を手伝ったりと手持ち無沙汰気味に見える。
ちょうどそこへ生徒会との打ち合わせを終えた日野部長が帰ってきた。放送室に入ると部長は秋葉さんを呼んで一枚のプリントを手渡した。
「え、これなんですか」
「秋葉さんにぴったりの仕事を持ってきたわ」
プリントに目を通すとその内容に秋葉さんは目を丸くした。
「無理ですよ無理無理っ。こんなの私に出来ませんっ」
すぐに抗議の声をあげる秋葉さんだったが、にこにこしたまま無言でいる部長の迫力には逆らえなかった。ただ、確かにそれは私や楠見さんよりも秋葉さん向きの仕事だったのだ。
祭りの準備は着々と進み、校内の空気が段々と華やいできた。
普段であれば放課後はがらんとする教室に、下校時間ぎりぎりまで生徒が残って賑わっている。
私も日に日に高まるお祭りの高揚感に感じながら、運営側の一員としての仕事をこなしていた。藤城君なんかは放送部の活動だけでなく、クラスの準備でも忙しそうにしていた。しっかり者だから頼られるとノーとは言えないのだろう。
そんな慌ただしくも楽しい放課後、その人は防音扉を勢いよく開けて放送室を訪れた。
「失礼、日野君はいるかな」
榊先輩と機材レンタルの予算を相談していた日野先輩は一瞬嫌そうな顔をしたが、直ぐに入り口で待っているその人の前まで行く。
「何か用かしら会長」
その人、戸神武彦は私たち北葉高校の第十代生徒会長だ。中世的で爽やかな容姿に柔和な笑顔のこの三年生は圧倒的支持率で生徒会長となった。
入学したばかりの私はあまり会長の事を知らないけれど、実務能力も優秀であり、彼が運営に関わった行事はスムーズに進行しなおかつ評判もいいらしい。うちの部長も持っている人だけれど、世の中上には上がいるようだ。
ただ、日野部長はこの会長が苦手らしい。以前その理由を聞いてみた事があるのだけれど、人には言いづらいらしくはぐらかされてしまった。
「遅れていた部活による出し物のPR原稿がようやく集まったから持ってきたんだ。はい、これ。遅れて申し訳ない」
戸神会長は部長の手にぽんと原稿用紙の束を手渡す。
「それはどうもありがとう」
「あ、榊君、八代君。祭りのオープニングムービーの撮影はよろしくね、頼りにしてるから」
二人は打ち合わせ部屋として使っている調整室から「うっす」と窓越しに返事をする。オープニングムービーとは放送部と実行委員が協力して作る開会式用の映像の事だ。二年生の二人がメインで担当しており、私たち一年生も一部手伝う事になっていた。
「いやー楽しみだね。きっと今年は今までにないほど盛り上がるお祭りになるよ。一緒に頑張ろう」
芝居じみた動作で会長は日野部長に手を差し出すが、部長はそれをスルーして言葉を返す。
「ほら、忙しいんでしょ、生徒会長。さっさと戻ったら」
「残念。それじゃ、またね」
部長に軽くあしらわれても、ちっとも残念そうに見えない態度で会長は放送室から出ていった。扉が閉まったのを確認してからため息をつく部長に、八代先輩が声をかける。
「お疲れさまです。相変わらず会長のこと苦手そうですねー」
「はは、出来る人なのはわかるんだけど。どうもそりが合わなくて」
そういうのってありますよね、と軽く笑って慰める八代先輩とそんな様子を黙って見守る榊先輩を見ていると私たちには無い絆を感じる。羨ましく思って楠見さんに同意を求める。
「先輩たち、仲いいよね」
「だねー、年季感じる。でも私たちも負けてられないっしょ」
そう笑いあったところで、隣の生徒会室から叫び声が聞こえる。
「こんなに覚えられないですよっ」
「大丈夫、成せば成るっ」
生徒会室では秋葉さんが実行委員から例の特別な仕事のレクチャーを受けている。本人は大変そうだが、文句を言いつつも結構まじめに仕事はする人だと私たちはもう知っている。
楠見さんと私は自然と笑顔がこぼれる。誰かと同じ目標に向かって進むってこんなに楽しい事だったんだ。
飛ぶように過ぎた準備期間を経て、ついに始まった学校祭。
凄く楽しみにしていたのにこんな風に始まってしまうなんて。
戸神会長の機転により開会式はつつがなく終わり、校内は祭りの喧噪に包まれていた。生徒それぞれが一日目最初の持ち場に付こうと移動を開始していた。
そんな中、私と日野部長、藤城君はとりあえず放送室に戻って映像のすり替えについて話し合っていた。他の部員はそれぞれ自分の持ち場について仕事を開始している。最初のアナウンス担当である楠見さんは調整室のマイクの前でスタンバイしている。
「DVDのすり替えはわからなかったの」
「......本当にごめんなさいっ」
どうしてリハーサルとは違う映像が流れたのか、いつすり替わったのか、私にはさっぱりわからなかった。ただ私は失敗したんだという意識だけが頭を駆け巡って、他のことを考える余裕はなくなっていた。
部長が優しい声で続ける。
「三吉さんを責めてるわけじゃないの。ただ状況を知りたくて。昨日のリハーサルまでは問題なかったでしょう。藤城君は何か気づいた事ある?」
藤城君はちょっと考えるような顔をしてから口を開く。
「昨日までは問題なかったですよね。すり替えがあったとしたら、今日の朝でしょう。夜にもチャンスはありますが、警備会社の目を盗んで忍び込むのはリスクが高い」
「そうよねぇ。昨日は夜遅くまでみんなで確認したし」
「ただ、今日の朝は他の生徒も祭りの準備で早くから登校してましたからね。体育館の鍵は開けっ放しだし、機材は昨夜に設置したまま。やろうと思えば誰にでもチャンスはあったと思います」
でも、もう一度私が朝に確認しておけば防げたかもしれない。そう言うと部長が「そうかもしれないけど、たぶん誰が担当でも気づかなかったよ」と慰めてくれた。
しかしその優しさに救われるほどには私の気持ちはまだ落ち着けてはいない。申し訳なさで油断すると涙が滲んできてしまう。
「まあ、こんな高校行事で万全のセキュリティなんかあるわけないですし、こういうイベントは悪意に弱いですから。起こった事はもう仕方ないですよ。あの映像の犯人が学祭で本当に何かするとは限らないし、むしろあれで満足したという可能性だってあります」
「そうねー、でも一応、」
その時、放送室のドアを開けて学祭実行委員の一年が勢いよく入ってきた。
「失礼しますっ、こちら呼び出し放送お願いしてもいいでしょうか」
A4用紙を三等分して作った呼び出し簡易放送依頼書を手に持ってひらひらさせている。日野部長は入り口でそれを受け取り、実行委員は次の仕事があるのかどこかへ駆けていった。
「開会式の話は一旦おしまい。放送部の仕事もここからが本番よ」
日野部長はいつもの微笑みで仕切り直し、マイクの前の楠見さんに原稿用紙を渡しに行く。
藤城君がミキサー卓を準備し、いち、にの、さんで放送が始まる。
ピンポンパンポーン♪
これはいつも通りの呼び出し放送だが、今日はこれからどんどんお祭り用の放送が増えるだろう。落ち込んでいる場合ではない。なんとか気持ちを平常に戻そうと楠見さんのアナウンスに耳を集中させる。
お祭り開始早々に先生から呼び出しを受けていたのは戸神生徒会長だった。
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