第25話 ルクスVSアザゼル

俺は上位悪魔の下へと移動する。




 「何だお前? エルフじゃねーな」




 「お前こそ何者だ。上位悪魔なんだろ」




 「ははっ、俺はアザゼル。人間お前の名は?」




 喋り方うぜえな。でも今回は戦闘を楽しみたい。




 ゆっくりいたぶって殺してやるぜ。




 「俺の名はルクス。エルフは殺させない」




 アザゼルはいきなり俺の背後に周り、剣を突きつけてくる。




 「ルクス。人間如きが調子に乗るなよ」




 アザゼルは俺の背後で語ると、俺の心臓を剣で貫こうとする。




 俺は一瞬でそれを躱し、木の陰に隠れる。




 チートスキル発動


 悪魔の剣デーモンソード




 悪魔にはもってこいの剣だろ。




 俺は木を切り倒し、アザゼル目掛けて剣を振るう。 




 アザゼルは俺の剣を躱そうとするが、俺の剣のスピードが早過ぎて回避できない。




 「ちいっ。お前只の人間じゃねーな」




 アザゼルの右腕が切断される。




 何だよこの程度かよ。 




 もっと、もっと遊ぼうぜ。




 「全力で来いよ。俺は殺し合いたいんだよ」




 俺の狂気の笑顔と殺気立った笑顔を見て、アザゼルは全魔力を解放する。




 スキル発動


 悪魔の左手デーモンリンクス




 アザゼルは全魔力を左手に宿し俺の悪魔の剣デーモンソードと対等に戦う。




 しかし、最初は対等だったものの段々俺の悪魔の剣デーモンソードの方が有利になる。




 「この程度かよ。もっと見せてみろ」




 「ちいっ……糞が、化け物が」




 「この調子ならサタンも大したことなさそうだ」




 「サタンを馬鹿にするなよ」




 「悪魔が仲間意識かよ」




 チートスキル発動


 紅蓮の炎フランメオーデム




 「炎に包まれて苦しんで死ね」




 俺の紅蓮の炎フランメオーデムにアザゼルは全身包まれる。




 「ぐあああああああああああああ」




 「ははっ少しずついたぶってやるよ」




 俺は悪魔の剣デーモンソードで左手、右目、左足、右足を切断する。




 少し長い耳も片方だけ切断する。




 「や、やめろ……こんなとこで死んでたまるか」




 所詮上位悪魔といってもこの程度か。




 もういいや、飽きたな殺そう。




 「苦しんで死ね」




 俺はアザゼルを真っ二つに悪魔の剣デーモンソードで切り裂く。




 その瞬間アザゼルは死亡すると同時に、全身を黒炎に纏われ森中を焼き尽くす。




 ちいっ。自爆かよ。




 チートスキル発動


 刹那の神速ネオテレポーテーション




 俺はエルティア達がいる場所まで飛ぶ。




 「おいこの森はもう駄目だ。脱出するぞ」




 「そのようじゃな」




 俺は三人のエルフを抱えアルカディア国まで移動する。




 俺はエルフをアルカディア国へ避難させた後、再びアザゼルの下へと戻る。




 そこにはアザゼルと共に消失した森の断片しか残っていなかった。




 ははははっ。




 やっぱり弱者と戦うのは面白くない。




 戦うなら転生者だ。




 いつかこの手で真理を解き明かし、最高の快楽を覚えてやる。




 俺はこの日一人の上位悪魔アザゼルを殺した。




        ~~~~~~~


 「サタン様アザゼルが殺されました。いかがなさいますか」




 「今はまだ動く時ではない。神々が見張っているからな」




 サタンはどうやら、いや悪魔の類は神族よりこの世界では弱いらしい。




 「ルクスか。あの強さ転生者の可能性が高い」




        ~~~~~~~


 俺はアルカディア国に戻り、エデンにエルフ族の三人を紹介する。




 「うむよくやってくれたのう。ついでに上位悪魔アザゼル討伐ご苦労じゃ」




 ああ、簡単な仕事だったよ。




 「あのー私達はこれからどうすれば?」




 エルティアが心配そうに口を開くとエデンは満面な笑みでこれまた口を開く。




 「問題ない。妾が住まうアルカディア国がお主らエルフを守護しよう。束縛も一切せぬ。自由気ままに学園生活ても送ってくれたまえ」




 ああ成る程ね。アルカディア国で守護するわけね。




 そりゃ戦力的に安全だよな。




 「エルティア、アクアこの者のお言葉に甘えさせてもらおうではないか。ワシらはどのみち単独では生きていけぬんじゃ」




 エデンはヴァイゼを見てガッツポーズをしている。




 何にガッツポーズをしているのか俺には分からない。




 「おい今のガッツポーズは何だ?」




 俺がエデンの耳元で囁くと、エデンは空気を読めという表情をしてくる。




 「胸の大きさじゃよ。あのヴァイゼとかいうエルフより妾の方がキャラが濃く、巨乳であるぞ」




 「あっそう」




 そういう意味のガッツポーズね。




 くだらねえ。もっとマシなことで競いやがれ。




 こうしてエルフ族の生き残りの三人




 エルティア




 アクア




 ヴァイゼ




 この三人がアルカディア国に住まうこととなり、学園へ編入することとなった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る