第21話 ブラックリング襲撃

来たか、雑魚に用はないから殺す。


 ブラックリングが奇襲攻撃を仕掛けてきた。


 学園長ことエデンは俺とシャルロッテの会話を盗み聞きしていて知っていたらしく、国に被害が出ないように俺にゾンネ含むブラックリングを殺す事を許可した。


 チートスキル発動

 時間停止ツァイトストップ


 俺はアルカディア国全体の時間を停止させ、雑魚の数をチートスキル完全把握パーフェクトツィンケルで把握する。


 チートスキル発動

 完全成就パーフェクトサクシード


 このチートスキルはイメージした相手の存在を抹消出来る。

 

 雑魚の数は300か。シャルロッテが幹部を一人殺しているから、残り幹部は三人。


 戦場に出ているのは二人のみか。


 俺はイメージしてブラックリングの雑魚300人と幹部二人を殺す。


 ははっ、やっぱり殺しは最高だな。


 欲を言えば直接切り刻んだり、臓器を摘出したり、殺しを肌で感じたいが。


 俺は相手が弱すぎてがっかりする。


 時間停止ツァイトストップを解除すると、屋上の後ろにハイルがいた。


 「時間停止の中よく動けたな」


 俺は驚くも、ハイルは謎が多いので何故か納得してしまった。


 「ええ私大抵のスキルは跳ね返したり無効化できるのよ。まあ無理な例もあるけど」


 凄いよな。俺のチートスキルですら無効化できるんだから。まあ俺のチートスキル全てを無効化は無理そうだが。


 「それよりブラックリングのリーダーのゾンネはアルカディア国に入国していないじゃない。幹部の一人もいないわね」


 その通りだ。ゾンネは俺が殺すと決めている。


 俺とハイルが会話していると屋上に何かが降ってくる。


 「四幹部の一人エリックだよ。時間稼ぎにはなるかな。ゾンネ様に少しでも奉仕しなきゃ」


 エリックと名乗る少女は魔法陣を展開して、屋上ごと学園を壊す。


 「さあ始めようか。時間稼ぎを」


 ちいっ、狙いは時間稼ぎ。


 ゾンネはもうアルカディア国に入国しているのか?


 だが何故だ。何故チートスキルで把握できない。


 俺と同等の力を持った輩がいるのか? だとしたら殺し合いたい。


 チートスキル発動

 魔眼デーモンアイ


 俺はエリックを視認し存在を抹消する。


 しかしエリックの存在を抹消したと同時に、アルカディア国全体で爆発する。


 「やられたわね。エリックが死ぬと爆弾が爆発する仕組みだったなんて」


 「チートスキルで完全再生させるから問題ない。それよりゾンネを探すぞ」


 チートスキル発動

 完全再生パーフェクトリバース


 俺は爆破して破損したアルカディア国を元に戻す。


 チートスキル様々だな。魔力もまだまだ余裕がある。


 「ハイル悪いが手分けしてゾンネを探すぞ」


 「ええ」


 俺とハイルはブラックリングを壊滅させた後、ゾンネ探しに奔走する。


 俺は自分でも分からないが何となく自分の教室に向かうと、俺の席にフードを被った人物が座って読書をしていた。


 「誰だお前? そこは俺の席だぞ」


 俺に話しかけられて、フードを被った人物は本を閉じて読書を止める。


 「やあ初めまして僕はリヒト。君はルクスだよね」


 この声、男か。俺以外にアルカディア国で男なんている筈がない。それに世界全体を見ても男の数は数えるほどしかいないはず。


 「リヒト? 俺に何の用だ」


 「やっぱり君と僕は惹かれあう運命なんだね。今日は君に教えたくて来たんだ。ゾンネはアルカディア国にはいない。太陽の塔にいるよ」


 俺が一瞬瞬きをすると、耳元でリヒトが囁く。


 「転生者は一人じゃない」


 俺が振り返るとリヒトの姿はもうそこにはなかった。


        ~~~~~~~

 一方ゾンネは計画通りと言わん表情をしていた。


 「流石に強いわね。まさかブラックリングが一瞬で全滅なんて。でもここまでは想定通り」


 ゾンネは太陽の塔の最上層の魔導砲を起動する。


 「これは私が長年かけて溜めた魔力の全て。これでアルカディア国ごと消し去ってあげるわ」


 ゾンネはルナを思いながら、魔導砲の照準をアルカディア国へと向けて撃つ。


 「さあルクス、ハイル死になさい。宝石は私が継承する」


 魔導砲がアルカディア国へと発射された。


         ~~~~~~~


 俺はかなり動揺していた。


 リヒトだと、もしかしてあいつも転生者なのか?


 何故今このタイミングで現れた。


 リヒトで頭がいっぱいになっている矢先魔導砲のエネルギーがアルカディア国目掛けて飛んできた。


 「しまっ……」


 俺がリヒトに気をとられている最中でありチートスキルが間に合わなかった。


 しかしアルカディア国は無傷だった。


 これは結界か。魔導砲すらガードするとは、


 流石だなエデン。



 一方ゾンネは茫然自失となる。


 「なぜ、なぜこれだけ入念に準備したのに、アルカディア国を滅亡させられないのよ。私には才能がないから」


 「そうだよ。君はルナとは違い才能の欠片もないんだ。もうすぐルクスがここにやってくる。君はここで志し半ばで死ぬんだ」


 「最初から私には無理だと知ってて宝石について教えたの」


 リヒトは苦笑いをしてゾンネに答える。


 「そうだよ。君には無理だと知っていた。絶望する者が希望を見いだし、その希望に裏切られる様は美しいだろう。僕は好きなんだ君みたいな最後に絶望する人間が」


 ゾンネはその場で座り込む。


 リヒトはゾンネの前から姿を消した。



 そしてルクスはゾンネのいる太陽の塔の最上層にやってきた。


 ルクスは初めてゾンネと対面した。

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