第19話 魔法対戦開催しました~チートスキルで無双します~
学園祭最終日遂に魔法対戦が開始された。
ルールはシンプルにドラゴンに乗って、相手を落とす事。
なお自分で落ちても失格となる。
3VS3で行われるトーナメント式で全24チームが参戦する。
俺のチームメートはアウラとハイルだ。
負ければ1000ポイント失効するリスクを背負うのでエミリアやクラーラは参戦しなかった。
「ドラゴンに乗ったことないぞ」
「大丈夫よ。慣れよ、慣れ」
本当かよ。ドラゴン暴れて自滅とかだけは勘弁願いたいものだが。
『さあいよいよ1年に1回のアルカディア国大イベントの一つ魔法対戦が開催されます。果たして勝つのはどこのチームでしょうか』
実況中継に観客が盛り上がる。
アルカディア国民の大半が見物しに来ている。
周囲が女性だけで相変わらず俺一人浮いているんですが。
まあやるからには勝ちますか。
『トーナメント初戦はアウラ率いるチーム『スリーフォース』VSハク率いる『ホワイトローズ』の対戦です』
チーム名を決めるのに大分かかり、結局まともな作戦会議は出来なかった。
まあチーム名かっこいいし、チートスキルで無双するので問題ありませんが。
『ではドラゴンに騎乗してください。騎乗して硝煙が上がれば、バトルスタートです』
狼煙が上がりいよいよ魔法対戦が開幕する。
俺がドラゴンの真ん中に騎乗する。
アウラとハイルの間に挟まれる。
ハイルさん、胸当たっていますよ。
「ハイル胸当たってる」
「当ててあげてるのよ」
「ああそうですか」
因みに人殺しは禁止だそうで、ドラゴンは殺しても構わないらしい。
まあサクッと終わらせちゃいますか。
ドラゴンが空高く飛び上がると、相手のドラゴンと真正面で睨めっこ状態になる。
下を見ると観客が大盛り上がりでモニターで観戦している。
「私の白き銃の前には勝てませんよ。いくらBランクといっても所詮はアウラのみ。後は烏合の衆」
ハク率いるホワイトローズが俺達のドラゴン目掛けて魔法で攻撃を繰り出してくる。
俺はアウラにドラゴンの操縦を任せて、ハイルに待機していてもらう。
ははっ、一瞬で消し炭にしてやる。
所詮人殺しすら経験無さそうな甘ちゃんに負けるとかあり得ねえ。
チートスキル発動
俺はチートスキルでアウラとハイルと自分たちの騎乗しているドラゴン以外の時間を停止させる。
「流石ね。この国の時間ごと停止させるなんて」
「私の出番は無さそうね。残念」
俺は更に
チートスキル発動
相手のドラゴン目掛けて真っ二つにスライスする。
「消えて敗北しろ」
俺はチートスキル連発で勝利を収める。
ドラゴンが真っ二つにスライスされた瞬間、
「何で私達が落ちて⁉ 何が起きたの」
アウラは相手のチームにバイバーイと満面の笑みで手を振る。
悪魔だ、悪魔が此処にいる。
『勝者『スリーフォース』。一体何が起きたのか理解出来ませんが、ルール上問題ありません』
その後も決勝まで進み、決勝でもチートスキルで無双して優勝した。
チートスキル強過ぎる。だが最強すぎて俺は退屈だった。
優勝商品の1000ポイントを入手し、学園祭最終日のキャンプファイアーを図書室の窓から覗いていた。
「退屈そうですね。魔法対戦出場資格がなくて出られなくて私は残念ですが、やっぱりルクスは強いですね」
何だシャルロッテか。いつも図書室にいるな、そんなに本が好きなのかよ。
「何の用だよ」
俺がシャルロッテの方へ振り向き質問する。
「ブラックリングってご存知ですか?」
俺は表情を少しだけ堅くする。
「ああゾンネが率いる組織だろ。ブラックリングに属していた8人を皆殺しにしたから覚えているぜ」
シャルロッテはクスクスと笑い、ルクスの耳元まで近寄る。
「私はブラックリングの幹部を一人だけ殺しました。その時脳内情報を入手したのですが、近々アルカディア国に奇襲を仕掛けるそうですよ。勿論狙いはルクスとハイルが持っている宝石が目当てでしょうね」
シャルロッテは鼻歌を歌いながら、俺の耳元から離れる。
「信じるか信じないかはルクス次第ですが、奇襲攻撃を受けた時、ゾンネ相手に何が出来るか見せてくださいね」
シャルロッテは綺麗な青髪を靡かせ反転する。
面白れえ。ブラックリング壊滅させてやるよ。
奇襲攻撃まで待つとするか。
ゾンネは俺が殺す。そして宝石を手に入れてやる。
ああ右目が右手が疼く。
もっと人を殺したいと、
強者と命懸けの戦いをしたいと、
殺し合いたいと、
俺の脳が心臓がそう言っている。
「シャルロッテ俺はいつかお前も殺してやるよ」
「ははっ最高ですねそれ」
俺とシャルロッテはお互い図書室で笑い合った。
学園祭最終日のキャンプファイアーが終わり、打ち上げも終わる。
学園祭が幕を閉じた。
そして学園祭から数ヶ月が経過した。
そしてゾンネ率いるブラックリングがアルカディア国に奇襲攻撃を仕掛けて来た。
俺は学園の屋上で狂気の笑顔で待ち構えていた。
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