第9話 ハイルVSファーリー

ルクスはアウラの買い物に付き合わされていた。

 

 同時刻学園の屋上に呼び出されたファーリーは、ルクスからの呼び出しだと勘違いし屋上へと向かった。


 スキル発動

 固有結界サイレントエリア


 「な、結界⁉」


 「初めましてではないわよね」


 「あの時の赤髪の狐の仮面の少女ですね。私に何の用ですか。私は貴方に恨まれる覚えはありませんが」


 「ふふっ。理解しているくせに。私の狙いはファーリー貴方の宝石よ。持ち主を殺せば奪える」


 「させません」


 赤髪の狐の仮面の少女は、仮面の下で哀れみな表情をした。


 「魔力量はそれなりにあるようだけど、私には勝てない。貴方戦闘センスゼロだもの」


 ファーリーは図星をつかれたのか、表情が固くなる。


 ファーリーは爪を伸ばし、更にスキルを発動する。


 スキル発動

 森の叫びアリュシナシオン


 「これは幻覚を見せる魔法ね。でも私には効かない」


 ファーリーの目の前に母親が現れる。


 「お母さん? どうして死んだはずじゃ」


 「ファーリー私は生きているわ。さあおいでこちらに」


 「お母さん」


 ファーリーは母親の声に従い母親に抱きつく。その瞬間腹部に剣が刺さる。


 「がはっ……なんで?」


 「自身の魔法で自身が母親の幻覚を見ていたからよ。私は相手のスキルを跳ね返せるの。さようならファーリー」


 ファーリーは吐血し、その場に倒れる。


 「がはっ……不覚です。でも貴方はアレには勝てません」


 「アレ?」


 ファーリーは腹部を貫かれもう死亡していた。


 「もう聞こえてないわね。さて宝石を頂くとしますか」


 赤髪の狐の仮面の少女はファーリーから宝石を継承する。


 ファーリーの死をルクスが確認するのは翌日だった。



 赤髪の狐の仮面の少女の脳内に一人の謎の声が聞こえる。


 「何の用?」


 「久しぶりに会おうよ。場所はスノー帝国で。僕からいい情報をプレゼントするよ」


 「分かったわ。久しぶりに会うのだからいい情報じゃないと怒るわよ」


 「大丈夫情報の重要性については保証するよ。じゃあ待ってるねハイル」


 赤髪の狐の仮面の少女の名前はハイルである。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る