第8話 ルクスVSシャルロッテ
フライハイト帝国での悪魔退治から一夜が明けた。
俺は何をしているかというと、勿論宝石についての調査である。
学園長に聞いたら、『自身で調べるのは大事な事じゃ。健闘を祈っておる』の一言だった。
俺勇者なのにいいいいいい。扱い酷くありませんか。
アウラには相変わらずこき使われるし、不幸すぎるだろ。
俺は学園の図書室内で調べ物をしようと図書館に寄ると、一人の美少女が座っていた。
青髪で瞳の色はダークブルーだ。身長は俺より小さく幼い。見たことない顔だな。つっても俺もまだ学園での生活は日が浅いし、知らなくても当然か。
「強いですね。私の名前はシャルロッテと言います。宝石について興味があるんですか?」
話かけてくるな。コミュ障には少々荷が重い。
「あ、ああ。それじゃあ」
「勝負です」
な⁉ いくら図書室に誰もいないからっていきなり銃で襲いかかってくるな。てかこの世界銃が存在したのか。知らなかったぞ。
チートスキル発動
「ははっ。話に聞いていた通りの人物だ。私実は今日転校して来た者で、転校して来た理由はルクス貴方に会いに来る為ですよ。最強の使い手がいるって」
「仕方ねえな。相手してやるよ。余りコミュ障困らせるなよ」
チートスキル発動
悪魔の
俺はシャルロッテの銃弾の一発目を躱して、二発目を真っ二つに切り裂く。
シャルロッテは魔法陣を形成して俺に向けて魔力を放つ。しかし魔力は突如消失した。
「あれ動けません。可笑しいな、何ででしょうか」
「教えてやるよ。この固有結界内では俺の想像通りの世界になる。俺はお前が俺に勝てない想像をした。だから動けないし勝てない」
面倒くさい女だな。黙っていれば可愛いのに。
「そうですか。では一つおとぎ話をお話ししましょうか。昔々非常に強力な魔力を持つ一族だけが住まう国が存在しました。しかしその国はある日突然国民ごと消失しました」
何を言っているんだこの女。宝石に関係があるのか?
「宝石が七つ揃うと伝説の島の扉が開くと言われています。その伝説の島とこのおとぎ話の国は同一視しても不思議ではありませんよね」
へえ、面白いな。折角転生したんだチートスキルで無双して前世の鬱憤を晴らすのも悪くない。
学園から帰宅のアナウンスが流れる。
早く帰らないと学園長にどやされる。
「今日はここまでにしましょうか。明日また放課後図書室でお会いしましょう」
俺が
何だったんだあの女。まあエミリアよりは遥かに強いな。クラーラとアウラの実力は不明だから分からないが、少なくとも底知れない女だな。
まあ俺の方が断然強いが。
俺が図書室から出ると輝く金髪と吸い込まれそうな碧眼の持ち主の美少女ことアウラが壁にもたれかかっていた。
「何だよこんな所で。下校時刻だぞ」
「シャルロッテとかいう女のおとぎ話興味あるわよね? ファーリーの宝石欲しいと思わない」
うーん、確かに欲しいがファーリーから奪うのは簡単だが目立つの嫌いだしな。
「宝石を奪うには持ち主を殺さなくてはいけない。貴方に人殺しの覚悟があるかしら」
持ち主を殺さなくては宝石は奪えないのかよ。
ファンタジー世界の設定にありそう~。人殺しの覚悟か、ないようであるかもしれないな。
「今はいいや。もう少し調査してから決める」
「そう。あと買い物付き合ってね奴隷なんだから」
そうだった。俺奴隷だった~。
はいはい奴隷らしく今日もアウラに付き合いますか。
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「がはっ……不覚です」
その日ファーリーは腹部を貫かれ死亡した。
殺し奪ったのは狐の仮面の赤髪の少女だった。
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