第19話 蚊帳の外
「これはまさしく勇者様!
レベルは低いですが、それでもレベル4~5くらいのステータス!
さらには闇以外の基本属性だけでなく、氷や雷、樹の上位属性までお持ちとは!」
……俺、超放置です。
勇者勇者と男の娘を囲むボディコン姫やその周囲の兵士たち。
ねえ、俺の事忘れてませんかね?
そう思いながら、とりあえずみんなが騒いでいる横に置きっぱなしにされている水晶に触れてみる。
ステータス?
Lv:たわばatb#'&q bこんぼる37bp%!2
職業:もうすぐ大学生
属性:光・闇・火・風・土・水・生命・雷・氷・樹・重力・時・空間・チョワンボ・rcyアtb・pqifhg・くぁせ富士子・アドバーグ・バターを塗ったパンを落とした時バターを塗った側が地面に触れる確率
筋力:stbあんどるdkboケッチリ
体力:s牡馬¥ヶ簿言う9r4k4jpb
俊敏:アへkl¥jb3汚いう032じょぴsbhp874
魔力:2くぉいぷbp398bjhぁkjはfじゃ¥kj93b
精神力:81くぃ23宇hj分91尾p8q補v
運:4
スキル:qjポイjb09wj943jンv8うp@↑mjrt0p43jr貧乏ゆすり4wjぽvの2wpjgkmvぴsbjンpwj9@(長すぎるため中略)あじぇp9w時9bqj43ぴ尾j@w歌丸kくぉpbq1p39里j
……いや、職業は嬉しいし、属性や能力もこの世界に無いのはバグってたりオーバーフローしてたりするからなんだろうけども。
運が4ってなんだ!!!!!!!
いや、あの男の娘が3,000近くなのが異常にいいってのはわかるけどさ!
4ってなんだよ4って!
(大学受験で使い切ったから仕方がないのじゃ)
ちっ…仕方ないのか……
「って誰だよ今の!」
思わず叫んでしまった俺を若干残念そうな目で見るボディコン姫と男の娘。
おい、かわいそうな目で見るな。
とりあえず空気を切り替えようと軽く咳払いし、2人に向き直る。
「それで?今後はどうするつもりなんだ?」
「あ、巻き込まれただけの方は危険ですのでお城でお過ごしください。
呼んでしまった責任は取って、勇者様が魔王を倒されるまで何不自由ない生活をお約束いたします。」
まさかの蚊帳の外!でもこのボディコン姫いい人!
ここは勇者のお供として一緒に魔王討伐へ!とかいうパターンじゃないの?
「ボクに任せてお兄ちゃん!魔王を倒してくるから一緒に帰ろう!」
両方の手を握りしめ、胸元で小さくガッツポーズのように気合を入れる男の娘。
何この男の娘。ボクが普通のはずなのに特殊な属性にしか見えないんだけど。
そしてさりげなく初対面の青年にお兄ちゃんと言えるその神経がある意味勇者である。
「とりあえずこの世界の常識とか教えてもらえれば後は軽く旅にでも出たいんですが……」
なんだかやる気を無くした俺は、そう言ってこの空間から逃げることに決めた。
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