第12話 正体
……ただ今ヒョウ姉妹とフォッサと謎のフレンズを載せてサバンナちほーに向かってる最中なのだが…
「遅くないかこれ」
「もっと、こうビューンって走るんちゃうのか」
すんません…なんせこいつ定員三名なので…
「そういえば、お前火山がどうのこうのって言ってたな」
「うん、噴火口にあるアンチセルリアンフィルターのサンドスター値が異常に低いんだ。なんか変わったこととかある?」
「ああ…へいげんちほーを中心に黒いセルリアンが出るようになったらしいで」
「まあ、たいして大きくも強くのないけどな」
へいげん…?まさか地下の施設に気づかれた…?
でもあそこにはもう何もないとおもんだけど…
「あ、あと火山の上にあった結晶…?でええのかな?が小さくなってきてる」
結晶…?そんなものデータにあったっけ…?
なんか一筋縄ではいかなそうだな…
なんかでかい水たまりがあるな…なんだあれ
「……ちょっと止めてくれ」
「?…どうしたの?フォッサさん」
「向こうにセルリアンがいるな」
「ああ…しかも結構な数やで…」
ん?よくよく見ると…確かにセルリアンだ
「RB、セルリアンの詳細位置を」
「…北東約100M先ニ50体ノ群レガイルネ」
「お、さっそくこれ使うんか!?」
「うん、ヒョウさん、そこの箱の中にある赤色の砲弾とって」
「これか?」ヒョイ
よし、これを閉鎖機に装填して…と
「みんな耳塞いでて…Огонь!」
シュダン!ヒュウゥゥ……パッカアァァン!
やったか?!
「いや、まだ残ってるで!」
「しかもこっち向かってきてるし」
くっ…再装填…は間に合わないな
「ヒョウさんは左、クロヒョウさんは右、フォッサさんは援護をお願い!」
「なんや、もうあれ終わりか」「そんなこと言うな、ほないくで!」
腰のホルダーからグロッグを取り出し、フルオートで乱射する。
「クッソ、残弾数すくねぇな…」
……テストを兼ねて動かしてみるか
「RB、戦闘準備」
「了解。SSエンジン起動…タービン回転開始…圧力正常…SS分離機起動…メインコンピューター起動…SS-B1起動シマス」
「リミッター解除、サンドスター・ロウ注入開始」
背負っているバックパックから、首元へパイプが伸び、刺さる。パイプ内をどす黒い液体が流れ始める。
「体内ニサンドスターニ注入シマス…」
手足がだんだんと黒く変色し…
「50%」
目が青白く光り…
「100%。戦闘状態ニ移行シマシタ」
完全に黒色セルリアンの“それ”と化していた。
「…⁉シグマどうしたんや!?」
「気にするな!それよりとっととやっちゃおう」
「…後で話聞かせてもらうからな」
セルリアンはただひたすらに突っ込んでくる。それをひたすら殴る、蹴る、ぶっ飛ばす。どんどんかかってこいや!
「はぁ…はぁ…もう…無理…」
「おい待てまだ5分もたってないぞ」
「こんなに…疲れるとは…思ってなかった……」
「しゃあないなぁ…少し後ろで休んでろ」
すいません皆さん…足手まといになっちゃった…
ヒョウ姉妹とフォッサさんのおかげでセルリアンを殲滅できた。
「…で?さっきのは何?」
「俺、サンドスター・ロウを吸収してセルリアン化する特性を持ってるんだ」
「セルリアン化というと…セルリアンになるちゅうことか?」
「まあ、そんな感じ。セルリアンになるって言ったってフレンズは襲わないよ?」
敵意むき出しになったフォッサさんに向かって弁解する。
「サンドスター・ロウを取り入れることによってフレンズと同じぐらいの力を手に入れることができる…んだけど、まだ調整がうまくいってないからすぐに疲れちゃうんだよね…」
「……暴走とかしないのか…?」
「ああ、いつもはこの腕についてるやつでリミットかけてるから暴走することはないよ」
「…それで私と勝負する気だったのか?」
「……なんかすいません………」
「……まあいい。ただし、いつかは勝負してもらうぞ」
「うん…約束するよ」
「といっても図書館までついて行くんだがな」
「え?」
「博士たちに用事があったのすっかり忘れててな。いいだろ?」
別にいいけど…なんか目が怖いよフォッサさん……
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