第6話 木箱

「いやぁ、ジャングルって暑いね…」

「そうか?まあ他のちほーに比べたら少し暑いな」


シグマとフォッサ、ジャガー御一行は、荷物(支援物資)を回収するため、ジャングルを歩き続けていた。


「そういえばさっき、キングコブラさんがセルリアンが強くなったって言ってたけど…」

「強くなったというか…前は石が丸見えだったのに、最近のセルリアンは石が中に埋まってるんだ。」

「おかげでワンパンできなくなっちゃったんだー」


ふむ…空気中のサンドスター・ロウの濃度も少し高い…

たぶんフィルターに何かあったのだろうけど……

今の状態じゃどうすることもできない…かな…


丘を越え、ジャガーさんに川渡しをしてもらい、ようやく支援物資のところについた…はずだった。


「あれ―?このあたりだったんだけどな…?」

「うーん?何もない…?」


フォッサが示した場所には何もなかった。


「道間違えた…?」

「一本道だから間違うはずないんだけどなぁ…」


困ったな…あれがないと何もできない……ん?

地面にかすかに何かを引きずったような跡がある。


「フォッサさん、何か引きずった跡が…」


ってあれ?フォッサさん?どこ行くんですか?


…………なんか連れてきた…


「はなすでち!ジョフはもう大人なんでち!」

「なぁ、ジョフロイネコ、ここにあった荷物を知らないか?」

「…!し、知らないでち!そこにあった木箱なんて知らないでち!」

「誰も木箱とは言ってないぞ~」


あっこの子ウソつけないタイプだ…


暴れるジョフロイネコに対し冷静に話しかけてみる。

「あの木箱がないと困るんだ、返してくれないかな?」

「ううっ……あれはジョフが最初に見つけたんでち…」


うわあすごい罪悪感……


「じゃ外側の木箱はあげるから……」

「ほんとでち!?じゃあ返すでち!」

「どこに持って行ったんだい?」

「こっちでち!」









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る