第3話 人

「私はキングコブラだ。まず礼を述べなければな。ありがとう、助かった。」

「ジャガーだ。助けてくれてありがとう。結構ピンチだったよ…。」

「オセロットはオセロットだよ?よろしくね?」

「……………(白目)」


なんか気絶してる…


「……あれ?ミナミコだいじょうぶ?」

「……はうっ!…あっあっち行ってよぉ!こないでよぅ!」

「もう終わったぞミナミコ」


…ミナミコちゃんかーわいー!


「……で、お前はいったい何者なんだ?見た感じ尻尾も耳もフードもない…もしかして人か?」

「さっきの攻撃ってどうやったの?あなたが持ってるそれ、何?」

「ええと…そう。僕は人だよ。シグマと呼んでくれ。ジャパリパークの現状を調査しに来たんだ。それとこれはグロック…拳銃って言って、遠くから攻撃できる武器だ。」


おおおー、と歓声が上がる。フレンズの武器には遠距離型がないから、遠くから敵を倒せる武器は珍しいのかな?


それと僕は純粋な人間じゃない。まあすぐにばれるだろうけど。


その後も質問攻めにあったが、一つ気がかりなことがあった。


「それにしても、君たちなんで〈人〉という存在が分かったの?」


ジャパリパークは約30年間無人状態だったはず。ということはフレンズも30年間人に会ったことがないはずだ。もちろん教育もされてないから識字率はないに等しいはず。識字率がないということは文字が読めない。だから文書で〈人〉を知ることはできない。

それとも30年間代を変えないでずっと生き続けてるとか?いや、考えにくい。


「ちょっと前に人のフレンズが生まれたからだよぉ。」

「あぁ、かばんのことだな。そういえばここを出てからかなり経つな…」


…………へ?


「えええええええええええええええぇぇぇえぇぇぇぇぇえぇえええ?!」


ひっヒトのフレンズ?そんなことがあり得るのか!?ていうか何にサンドスターが当たって生まれたんだ!?人骨でも埋まっていたのか?これは本部に連絡しないと…

っていうか「ここを出て…」ってどこ行っちゃったんだよ!

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