第1話 少年
「んん…んんん……」
奇跡的にサバンナの隣のジャングルちほーの木の上に落ちたおかげで、死を免れたようだ。
絡まったつたをサバイバルナイフで切り落としてどうにか抜け出し、周りを見渡す。
………よし、セルリアンはいないみたいだな。とりあえず一緒に投下された荷物を回収しないと。
「RBシステム起動」
腕時計型の端末に話しかける。
『登録番号9380…………RB5型…………起動シマス。』
よし、こっちも大丈夫みたいだな。
っと、遅れたが僕の名前はシグマだ。ジャパリパークにはある用事があって来ている。
「GPSを起動。荷物のところまで案内して。」
『ワカッタ。ケンサクチュウ…ケンサクチュウ……。ジャングルちほーノ奥ノホウニアルネ。所要時間ハ三十分ホドダヨ。』
うへぇ……結構風に流されたみたいだな……まあ歩くしかないか。
……十分ほど歩いた。もうそろそろ出てきてもおかしくないが……
『チカクニセルリアン反応ガアルヨ。気ヲ付ケテネ』
……やっぱり出てきたセルリアンめ…
腰から対セルリアン用のグロック18C改を取り出す。
こいつはマガジンの液体のサンドスターと空気中の微小なサンドスター・ロウを反応させてできた弾丸を打ち出す、ジャパリパーク内でしか使えない対セルリアン用の武器だ。
ジャパリパークの研究員達の血と汗の結晶でもある。
狙いを定め、引き金を引くとセルリアンはいともたやすく爆散した。
なんだこの銃…強すぎる…
……ん?…向こうで誰か戦ってる…?
様子を見に行ってみよう
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