第8話

*☆*☆*

 心地よく降り注ぐ陽光が、頭上たかくに昇っている。

 懐にアミを抱いて手綱を操る長老レムランの横を、ディルは危なっかしい様子で進んでいた。

 出発前、馬に乗れないと言うディルに、長老レムランは言った。

「なら、てめぇひとりで、歩いて来い」と。

 イスランの口添えで、ディルに合わせると約束したはずが、確実に馬の歩みは速くなっていた。

「馬は 苦手だ」

 レムランを気にしながら、ディルはつぶやいた。

 少しでも不服を言おうものなら、置いて行きかねない男だと心底思う。

 口に出した言葉を守るのが、己の天命だと思っているらしい。

 まったく、はた迷惑な思いこみ男と関わったものだ。

 成長していない身体では、鐙に足がとどかない。なんとか踏みしめられるよう、イスランは工夫してくれたのだが、どうにもこころもとない。

 それでも懸命に伴走するディルを、長老レムランは気に入ったようだった。

「アミが心配か? まったく初産の雌山羊みてぇに、ソワソワしやがってよぉ。ちったぁおれを、信用しろって」

 ほんの少し皮肉めいて、レムランが大笑いする。

 ムッとして言い返してやりたいのを、ディルは我慢した。

 アミを人質にとられているようで、何も言えない。

「おやじ殿。ゆうべから気になっていたのですが、おやじ殿はなぜ、アミと知り合ったのですか?」

 ディルを挟むかたちで轡をならべ、イスラ名付け親のレムランを、イスランは『おやじ殿』と呼ぶようになっていた。

 照れて嫌がるレムランに、『礼儀は重んじて当然です』と一歩もゆずらない。

 おかしそうに笑うディルの頭をはり倒し、長老レムランは鼻に小皺を寄せた。

 殴られた頭を押さえ、上目づかいで睨むディル。どこ吹く風といったレムランの後ろ姿に、ディルは拳骨をふりあげて声にならない悪態をついた。

「あんまりひつこく、あいつらを狙うもんだからよ。ここらへんで根絶やしておこうと、手下に隠れ家をつきとめさせた。襲ってみれば、アミがひとりで隠れていた。手下の二、三人が凍りついたところで、アミを守護している氷竜に気がついた。あれほど探していた巫女姫が、姿を変えて現れたのかと思ったぜ」

 守護する氷竜が、長老レムランを味方と認めたおかげで、アミは安心してレムランを受け入れた。そして、ディルを助けてくれるよう哀願した。

「おめぇがメティスを守って、影から暗殺者を殺っているのは知っていた。ラジェッタからずっと、おれたちは、宝珠を守る役目についていたからな。メティスといっしょにいるヤムは、おれの倅だ。おめぇにとっちゃ、義理の弟になるわけだ」

 義理の弟。では、自分には弟がいるのかと、イスランは初めて知った。

 何も知らなかったが、弟をも守ってやれたのかと嬉しかった。

『ディル?』

 ふと、うつむいて黙ってしまったディルに気づいて、イスランは息を飲んだ。

 根絶やしにされた暗殺者たちは、ディルの仲間だ。何か言いかけるイスランを、長老レムランが目でとめた。

「いつまでも、チンタラやってられねぇぜ。赤狼族の村は目と鼻の先だ。少しとばすか」馬の腹を蹴り、長老レムランは早駆けをはじめる。

「ま、待てよっ。話が違う!」

 あわてて追いかけるディル。長老レムランは、ますます馬を煽った。

 余裕であとを追いかけるイスランは、『おやじ殿』らしい気づかいに苦笑をもらした。

「このっ。はた迷惑な、ばかおやじっ!」

 必死で鞍にしがみつくディルが、大声でわめいた。


*☆*☆*

 夜明け間近な森のなかで、リュイーヌたちは野宿をしていた。

 少しまえ、フリアとメティスは、ミランディアに替わって見張りについた。

 野獣よりも、追っ手の襲撃に備えてのことだ。笑神(モモス)亭を発ってから、メティスは寡黙になっていた。

 みなの前でうろたえ、醜態をさらした事に恥じて、自信を失っているのだろう。

 立ち直るまでと、見て見ぬふりをしていたフリアだが、あまりの沈黙に心配がつのる。いまも、せつなげにため息するのへ、たまらなくなっていた。

「どうした、メティス。心配事なら、話せば楽になるぞ」

 うかない顔でうなづいたまま、メティスはくちびるを噛んだ。

「本当におまえは、わたしの弟によく似ているな」

 苦笑まじりに言うフリアへ、メティスは目をむけた。

「なぜ、自分は強くなれないのか。なぜ、自分は自分なのかと、弟は悲しんでいた。自分には、みなに愛される資格があるのか。そうも言っていた」

 心のなかを見透かされたように、メティスはたじろいて顔をそむけた。

 交代するひととき、熱い香草茶をすすめてくれたミランディアのささやきが、耳元で繰り返す。

『確かにおまえは、ふつうの人間だ。だが、そうであることを、なぜ悲しむのだ。おまえが、おまえであること。それは奇跡のようにすばらしいと、なぜ気づかないのだ』

 かかえた膝にほほを置いて、じっとたき火を見つめるメティス。

 フリアも、燃えさかる炎へ視線を移した。

「これは、わたしの独り言だ」

 メティスの姿に弟と同じ悲しみを見たフリアは、なんとかして力になりたいと思った。しかし、なぐさめを言っても、メティスは立ち直れまい。

 自分を本当に助けられるのは、自分だけだと言ったところで、救われる者などいるはずもない。

「わたしの弟は、本当の優しさを知っている。この世の命たちに向ける、想いの深さを知っている。人の痛み、苦しみ、哀しみ、憐れみ。それらを素直に感じとる弟の心の深さを、わたしは羨ましいと思う。わたしには、決して知ることのできない想いだからな。剣をにぎる強さより、他の者に思いをかけ続けるほうが、耐え難い強さを必要とする」

 まわりへの気配りが、心身共に消耗するほど過酷なものだと、フリアは逃避行の旅で知った。

「考えてわかるほど、人は単純ではない。戦いを避けようと決定された国王の御心がわからずに、わたしは力で国を守ろうとした。ひとふりの剣など、大軍のまえでは無いに等しいのにな。弟に意見されるまで、わたしは盲目同然だった」

 血気にはやり、武人の意地にかけて戦いを叫んだ騎士たち。父も、兄も、自分も、討ち死にする事が国への忠誠と思いこんでいた。だが、弟は違った。

 何をおいても忠誠を誓わねばならない国王の深慮を、騎士ふぜいが踏みにじるのかと、悲しんだ。

「頭でわかるのではない。心でわかる人間だからこそ、弟は優しさに満ちた強い心を持っていた。わたしより、ずっと」

 戦いのなかで命を落とすのは、一瞬のできごとだ。だが、どんな状況にあっても他の者たちを思いやり、かばうのは容易ではない。

 占領下のヴァルリオリンで、父も兄も投獄された。

 残された家族を守るために、弟はどれほど苦慮しているだろう。

 武官の家柄ならば、手酷い仕打ちを受けるだろうに。

『だが、弟なら』 と、フリアは暗い考えを断った。

 アルラントの宣戦布告にうろたえる家族のなかで、皆の安全に心を配った弟。

 かばわれることしか知らなかった弟が、急に大きく見えたと、フリアは飾らず言葉にした。戦いに赴くより生きぬくことを訴え、誰よりも雄々しくふるまった弟に、撃たれる思いで刮目したことも。

『死ぬのは、いつでもできる。巫女姫を守って生き抜くことが、いまの姉上の使命でしょうっ!』

 あの時、フリアは初めて弟から叱咤された。

 きつい言葉の裏に、生きる意欲を失った姉を、なんとか支えようとする思いがにじんでいた。本当に優しい人間は、誰をも傷つけない強さを持っているのだと、気づかされた瞬間だった。

「メティス。おまえは、決して弱い人間ではない。おまえが、おまえでいるかぎりな」

 たき火から上げた目の先に、泣きそうなメティスの顔があった。けれど潤んだ目の内にある輝きが、子供の表情を打ち消して面変わりさせている。

「わたしは フリアさん」

 フリアは微笑んで、言葉を制した。なにも言わなくて良いのだと。言葉にすれば、かえってぎこちなくなると。

「メティス、フリア、早く来い。ヤムが気づいたぞ」

 幌のあいだから顔を出し、ミランディアがふたりに声をかける。

「よかったな。メティス」

 フリアにうなづきかえし、メティスは馬車へ駆け寄った。

 リュイーヌがあけた場所へ膝をつき、恐る々るヤムの手を取る。

 暖かな、血のかよったごつい手だ。

 この手に守られて、メティスはここまで来た。そして、守られるだけでは生きてゆけないことも、この手が教えてくれた。

「メティス? 心配かけたな」

 力なく目を開け、ヤムは吐息とともにささやいた。

「お嬢から聞いた。助けてくれて、ありがとよ。もうすぐ、赤狼族の村に着く。そしたらおれのおふくろが、いいようにしてくれるから。だいじょうぶだ」

「うん。ヤム、ありがとう」

『だいじょうぶ』この旅のあいだ、何度ヤムの口から出た言葉だろう。

 どんな危険の最中にあっても、ヤムは『だいじょうぶ』と言い続けてくれた。なんて暖かく、力強い言葉なのか。

「だいじょうぶだよ、ヤム。わたしは、もうだいじょうぶだから、心配しないで」

 目を伏せ、ヤムは微かに笑った。

「そうか」

 メティスの言葉が、心地よく胸に響く。

 まどろみに身をまかせ、ヤムは再び眠りに沈んでいった。

 安心しきった寝顔を見つめ、長いあいだ忘れていた笑顔をメティスは浮かべた。

『わたしは、もう迷わない。自分が 自分であることに。自分が人とは違うことに。わたしは、わたしなのだから』

 自分は男だと、やっと気づき始めた。

 男に生まれるこが、男の条件ではないと。女に生まれたから、女ではないように。

 人として生を受けたのだと、ほんの少しわかった。

「すぐに出発するぞ、メティス」

「はい」

 フリアにつづいて、メティスは外へ飛び出した。

 野宿の痕跡を消し、手早く野営の道具をかたづけてゆく。

 メティスの快活さに小首をかしげるリュイーヌへ、フリアは笑顔で頭をさげた。

『そうですか』と、リュイーヌもうなづきかえす。

 陽が昇るよりさきに、ヤムが指示した赤狼族の村をめざして一行は出立した。

 なんとしてもラグーンへ行くには、オ・ロンを通らねばならない。

 すでにオ・ロンの街は、アルラントの兵で固められているだろう。だが、そこを突破できなければ、すべてが無駄になってしまう。

『宝珠を封じるために、わたしは何を犠牲にするのでしょう。願わくば、それが人の命ではありませんように  』

 胸のまえで指を組み、リュイーヌはそっと瞑目した。

『神よ。 お慈悲です』

 晴天に恵まれたおかげで、旅は順調に過ぎていった。

 笑神(モモス)亭での襲撃いらい追っ手の姿はなく、平和そのものだ。

 山腹からなだらかな谷間へ続く旧銀街道をたどり、大草原へ踏みこんで三日目の昼。

 行く手を塞ぎ、見渡す限りの地平線に横たわる、長城街道が姿を現した。

 それに向かって伸びて行く銀街道の終着点には、オ・ロンが。その先には、ラグーン神皇国がある。

「ヤムの言っていた、ドッペへの街道が見えたぞ」

 オ・ロンの城塞街が見えるあたりで、道がふたつに分かれている。

 あまり整備されていない細い街道が、西へと向かっていた。

 港町ドッペまで長城街道を行けば安全な旅も、通行税が払えなければ仕方がない。

 余裕の無い旅人は、平行してドッペまで続くこの街道を使った。

「もうすぐだな」

 手綱をさばいて、ミランディアが独りごちる。

 もうすぐだ。赤狼族の村に着けば、なんとかしてラグーンまで行き着けるかもしれない。そうすれば、目的も達せられる。

 ほっとした空気のなかで、馬車は細い街道に乗った。

 とたんに揺れが激しくなり、メティスは舌をかみそうになった。

「ひどいものですね」

 たまらず転がったメティスと目を合わせ、リュイーヌは困惑げにつぶやく。

 なにかに捕まっていても、飛び跳ねる身体は止まらない。

 この揺れが、ヤムを弱らせそうで心配になる。

「そんなに遠くないとヤムは言っていたが、たまらぬな」

 ほとんど愚痴らしきものを吐かないミランディアでさえも、この悪路には閉口したらしい。噛みしめる唇が、うんざりとゆがむ。

 もとよりフリアは、くいしばった歯の間から、とめどない文句をもらしていた。

 やがて、こんもりした森を背景に、石造りの村が見えてくる。

 牧歌的な風景に、フリアはヴァルリオリンを思い出した。

 石造りの、小さな国。

 小国ゆえに、堅固な城壁をもてない国だった。

 しかし、穏和な国王を慕う民の愛国心が、強固な守りとなっていた祖国だ。

 けっして豊かではないが、ささやかでも平和な日々に満足する素朴さを、皆が持っていた国だ。そんな、ゆったりと流れる人々のくらしを、アルラントは。

 リュイーヌと宝珠を守りここまで来たが、目的を果たしたあと自分はどうすればよいのだろうと、ふいにフリアは思った。

 膨れ上がりそうな不安をはじき返し、おおきく頭を振る。

『まだ、すべてが終わったわけではない』

 両頬を平手で叩き、フリアは短く息を吐いた。

 馬車を村の境界線らしき柵のまえで止め、ヤムを除いた一行は地面に降り立った。

 がっしりした石造りの家々が、傾きかけた陽を受け金色に色づいている。

 煙突から立ちのぼる夕餉の煙。

 見渡せば、女ばかりが目につく小さな村だ。

 声をかけるまでもなく、ひとりの女がまっすぐリュイーヌたちを目指してやってきた。

 柵の内側で立ち止まったのは、ミランディアに劣らぬ女偉丈夫だ。

 覇気と闘気を練り上げ、鋼鉄で鍛えたような、凄まじい女。

 稀にみる美貌と、稀にみる体格が、もの言わずまわりを屈服させそうな気迫に満ちている。とても一筋縄でいくような女ではない。

 剣を合わせた瞬間に、こちらの命が消えてしまいそうな闘士だ。

 静かに息を吸い、リュイーヌは一歩まえへ出た。

「ヤムを連れてきました。わたくしは、古に誓約せし者の末裔。約定どうり、聖地へ訪れる宿世を負った巫女です。あなたは、ラグーンに仕える族長殿ですね」

 両腕を組み、じっとリュイーヌを見すえていた女が、唇を曲げて笑った。

「お待ちしておりました。ヴァルリオリンの巫女姫様。倅の命を助けていただき、感謝いたします。わたしは赤狼族の族長、カリオペ。まずは、こちらへ」

 名乗りをあげ、カリオペは平伏の礼をとって跪いた。

 街道から奥まった、赤狼族の家のひとつ。

 中では久々に訪れた息子のセリオスに、涙する母親の姿があった。

 今年三十八歳になる母親のベイは、族長のカリオペより十歳は年下だ。だが、豊かだったオレンジの髪に、幾筋もの白髪が混じっていた。

 ラグーンの赤狼族の村に、男はいない。

 生まれて二年たつと、男児はすべて牙一族に渡され、村には女児だけが残される。

 男はみな草原に出て馬や山羊を増やし、売りさばいては生活の糧を得る。

 大切な働き手になる男児だが、女児に比べ生命力が弱い。

 一歳になるまでの生存率は、一割に満たないほど低かった。

 年に一人か二人しか、生き残らない。

 一人も育たない年さえある。

 原因は、癒やしを司る氷竜の巫女姫の不在だ。

 数少ない男児たちを、長老レムランは後継者の育成だと言って、そばに置いた。

 十八歳の成人の儀がすんでも、赤狼族の村へ行くときは、かならず子供たちを同行させた。古くからある掟に反すると、ラグーンの神殿が非難しても、レムランは平気で無視を決め込んでいる。

 長老の側近として、常に行動を共にしているセリオスたちは、幼い頃から頻繁に村を訪れていた。

「何ヶ月ぶりだろう。ちょっと見ないあいだに、また背が伸びた」

 手放しで喜ぶ母親ベイに、はっきりとした老いを見て、セリオスは不安にかられた。

 病気がちの母にとって、老いは人より早く訪れるのか。

 老いて部族の者たちに世話をかけるようになると、誰もが聖地へ送られる。

 ラグーンの聖母神が座する、聖地だ。そこは、選ばれた巫女姫と、神官たちだけが入れる場所だった。

 部族のために半生を捧げた老人たちが、平安を得られる場所である。だが、そこへ送られた者に会う術はない。

 少しでも長くベイが村にいられるよう、セリオスは様々な薬草を集めては運んでいた。「めずらしい薬を、ネッドにもらった。熊の肝て、言うんだ」

 膠(にかわ)で固めた小さな箱を開け、手のひらに転がす。

 黒くひからびた、野苺のような粒が五つ。

 心配そうな母親に、セリオスは笑顔をかえした。

「ネッドの新しい手綱を作るのに、俺がためていた馬の毛をやったんだ。俺の馬は、いい毛並みをしてるからな。そうしたら礼にくれた。身体が冷えてどうしようもない時に、ひとつ飲んで寝るといい」

「  そうかい。心配かけて、すまなかったね」

 戸板を上げた窓の外から、ネッドが手招きした。

 出発の準備が整ったのだろう。

「夜中に、オ・ロンへ発つ。きっとまた来られるよ、母さん」

「あぁ、気をつけて」

 ベイには、それしか言えない。『気をつけて』と。

 出てきたセリオスに、ネッドは干し肉の切れ端を投げてよこした。

 ネッドが二十四歳、セリオスが十八歳と離れているが、ふたりは仲のいい相棒だ。

 特に最近は、いつもいっしょに行動している。

「どうした、セリオス。元気がないぜ」

 真顔でネッドがのぞき込んだ。

 気のぬけたセリオスの笑みに、自分でもふっと吐息する。

「心配すんな。成人の儀が終わっても、しばらくは来られるさ」

 ふいに、セリオスは立ち止まった。

「違うよ、ネッド。聖地に送られやしないか、心配なんだ」

 聖地。 と聞いて、ネッドも立ち止まる。

 日没にむけ、急に降りてくる闇の中で、ふたりは向き合っていた。

「やって、 みないか」

 先に口を開いたのは、ネッドのほうだ。ぎらつく目に気を奪われそうで、思わずセリオスは後ずさった。

「なにを?」

 答えは聞きたくない、だが。

「親子なかよく、暮らせる方法さ」

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