第15話 サナンダ記:超小型ネジ型レンズ

 サナンダ記

   超小型ネジ型レンズ   乙音メイ

   

  カメラのショックから何とか立ち直り、メアリーは、同僚にその超小型ネジ型レンズの監視カメラのことを話した。だが、これまた呑気な仲間であり、さっぱりらちが明かないのだった。

 黒っぽいレンズの真ん中にフェイクのプラスネジのボルトがあるように見える代物だ。また、数が多過ぎて返って信じがたいような状況でもある。人は信じたくないものを信じないという一面もあるし、それは仕方がないのかもしれない。


 そのような売り場を作ったのは、国内最大手の通信会社のグループ会社である。設計、施工、工事中の監督、警備会社を含めた完成後の設備管理、下請け孫請けまで、電波など量子的な分野を得意とし、秘密裏に得た情報と金と権力、これらの力を駆使し、統括しているのだ。子供が、一見乱暴なゲームをしていて親に叱られることがあるが、これらの大人たちがしている日常ゲームの方がよほどひどい、あきれたものだ。

 だが、そのように統括していなければ、知られては困ることが多過ぎで、ビクついているとも言える。国一丸となって、国民の生命財産と深く関わりのある団体だった。国の専売的な団体だった、そこがスタートであったため、国民を我が手中にあると勘違いしたまま来た。それでも、国のトップ的な団体とは仲が良い。同じムジナである。他国のトップともそうであり、操作し誤導してきた。金と権力で提携している。カルトとも。

 だがもうそれは終焉間近だ。皆、やっと正気に返ったのだ。 

 




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