第29話 光晶祭 -キングゴーレム出現-
「わぁ……」
「わあー!」
外に出て見えた景色が、凄かったです。
コーメインの時、坑道にいたのと同じようなキングゴーレムさんが三体。街の建物を叩いたり、あの熱い光線で壊したりして暴れてます。
ですけど、あのキングゴーレムさん形は同じですけどなんだか大きくないですか?
坑道にいたのも大きかったですけど、今暴れてるキングゴーレムさんくらい大きかった感じはなかったんですけど。
なんというか、明らかに大きい感じがするんですけど……。
「こーどーの時より大きいね!」
「そ、そうですね」
クリスタ君もそう思ってるみたいなのでやっぱり大きいみたいです。
って、ど、どうしましょう!?
とりあえずここにいたら危険ですよね!?
「クリスタさん」
「なーに?」
私がどうすれば良いのか考えていたらオーラ様がクリスタ君に声をかけました。
何か良い案があるんでしょうか?
「あのゴーレムはブレイク出来そうですか?」
「うん! 出来るよ」
オーラ様の言葉にクリスタ君は頷きます。
あ、あの大きさでも出来るんですね。ブレイク。
え? でも、なんでそんな話を?
「でもね、ちょっと遠いの! もう少し近くないと出来ないよ?」
「え? クリスタ君、ブレイクってここからじゃ出来ないんですか!?」
「うん!」
元気に頷くクリスタ君。
うーん、なるほど。じゃあ、近寄らないとダメなんですか。
……あ、あそこに?
暴れてるゴーレムさん達のせいで凄い事になってますよ。あそこ。
「キングゴーレムに近寄れれば大丈夫なんですか?」
「うん!」
「そうですか、では―――」
「だから、僕行ってくるねー」
「はい?」
「え?」
そう言うとクリスタ君はてててーと走りだしました。
って!
「クリスタ君危ないですよ!」
咄嗟に走ってクリスタ君を捕まえます。
何考えてるんですかもう!
「でも、ここからじゃごーれむ、ぶれいく出来ないよ?」
そう言って首を傾げるクリスタ君。
それはそうでしょうけど
「でも、あそこに行ったらかなり危ないんですよ?」
「だいじょーぶだよ。ごーれむだもん」
「大丈夫って」
クリスタ君の言葉に暴れているキングゴーレムさんを見上げる私。
どう考えてもあそこに行ったらかなり危ないですよ。
「それにまいてぃあさんもあそこに行ってるよ?」
「え?」
そんなクリスタ君の言葉に再度彼の方を見ちゃいました。
だって、私気付かなかったですもん。
そして視線を向けると、ゴーレムさんの指くらいの人影が見えました。
よく見るとあれ、確かにマイティアちゃんです。
いつの間に行ったんでしょうか!?
そう思う私の目にはあの爆発する黒い物を投げているマイティアちゃんの姿が映りますけど、ゴーレムさんには全く効いてない様子です。
すると、マイティアちゃんの横の奥の方にいるもう一体のキングゴーレムさんがマイティアちゃんの方を向きました。
って、あれ、口の所に紅い光が集まってます。あれって坑道で見たあの熱そうな光線を吐くやつですよね!?
マイティアちゃん、目の前のゴーレムさん相手にしてて気付いてない様子です!
あわわわ!? こ、このままじゃマイティアちゃんが危ないです!
ど、どどど、どうしましょう!?
いえ、どうするも何も、マイティアちゃんを助けなきゃいけないですよね!
で、でも、どうやって助けたら良いんでしょうか?
エアークイックで走って間に合いますかね?
でも、この距離だと良くて間一髪な気がします。
どうすればいいんですか!?
『ここじゃぶれいくできないよ?』
考えていた私の頭にさっきのクリスタ君の言葉が過ぎりました。
そ、そうですよ!
「クリスタ君」
「なーに?」
「私があそこまで連れて行くので、ブレイク出来そうなところまで行けたらあのゴーレムさんのことブレイクして下さいね」
「うん!」
マイティアちゃんに攻撃しようとしているキングゴーレムさんを指さすと元気な返事が返ってきました。
そ、それじゃあ、行きますよ!
「エアークイック!」
私は全力で自分にエアークイックをかけて、クリスタ君を抱いたまま駆けます。
ぜ、全力だと、街の建物が凄い勢いで通り過ぎていって凄く怖いですけど、でも、それよりもあのゴーレムさんを何とかしないと!
通り過ぎた衛兵隊さん達が何か言ってますけどすいません!
立ち止まれないですっ!
「れしあさん、あのごーれむに向かってぴょーんって出来る?」
と、クリスタ君のそんな声が聞こえてきました。
ぴょーんってジャンプでしょうか?
「出来ますよ!」
私は言われたようにあの今まさに吐き出そうとしている姿勢に変わったゴーレムさんに向かってジャンプです!
って、勢いが強すぎました! こ、この位置って、このままだと直撃受けませんか!? 受けますよね!? あ、あわわわわ!?
視線の先のゴーレムさんの口がもう紅い色から明るい色に変わってますし!
「ぶれいく!」
私がどうすれば良いのか分からなくなった瞬間、爆発音と共に光線が空に向かって放たれました。
ぶ、ブレイクが間に合ったみたいです。はあ、こ、怖かったです~。
「れしあさん」
「何ですかクリスタ君」
「前ー」
「前?」
そう言われて前を見るとあの頭をブレイクしたゴーレムさんの胴体がっ!!?
あわわわわ!? このままだとぶつかります!
それにこのままだとクリスタ君もぶつかっちゃいますよね!?
ど、どうすればいいんでしょう! 何か、何かないですかね!? って、何かできる余裕無いですよこれー!
ぶ、ぶつか―――っ!
「ぶへっ!?」
そう思った瞬間、思ってもみない方から私の体に何かがぶつかったような感じがして、私はキングゴーレムさんにぶつからずに横に逸れました。
ぶつからずに済みましたけど、一体何がぶつか―――っ
「ていはぁ!?」
私はガッシャーンという音を立てて窓を突きり、中の壁にバンってぶつかりました。
うう、い、痛いです。顔とか、腕とか。
「れしあさんだいじょーぶ?」
突然の事と痛さで床に倒れているとクリスタ君が訊ねてきました。
大丈夫じゃないですけど、心配かけちゃいけませんよね。
「だ、だいじょーぶです」
私は痛いのを我慢して、起き上がり返答します。
うう、色々痛いです。
って、あ、あれ? ここって。
起き上がって分かったんですけど、ここって、私たちの泊まってる部屋ですね。
あ、それなら。
私はベッドの下に入れていた二本の剣を引っ張り出します。
これがあれば私も戦えますね。よし!
「クリスタ君、あそこに戻りますよ!」
「うん!」
気合いを込めて言うとクリスタ君もやる気満々に頷きます。
それじゃあ行きましょう!
剣を背負ってクリスタ君を抱きかかえいざ出発です!
あ、そういえば坑道の時にキングゴーレムさんって紫色の球が弱点ってレオンさんが言ってたような。
今、思い出すなんて流石私ですね!
あ、そうです。それなら。
「クリスタ君」
「なーに?」
「前の時みたいに紫色の球が出るようにブレイク出来ますか?」
「うん! 出来るよー」
「じゃあ、出るようにブレイクをお願いしても良いですか?」
「うん! 良いよー」
クリスタ君の快い返事が貰えたので、さあ、気合いを込めて出発ですよ!
ということで、私はお行儀悪いですけど壊してしまった窓から出て行きます。
そしてまたエアークイックを自分にかけて走ります。
今度はさっきよりも遅いですけど。
でも、この距離なら
そうして私はキングゴーレムさん達が暴れているさっきの場所に到着―――
って、到着したら誰かいますよ? あれ? あれって
「レオンさん?」
「れおんさんだー」
そこにはレオンさんと、ディアナさんがいました。
ですけど、お二人ともボロボロな様に見えますけど。
あれ? ですけど、ルーファンさんが見えませんけど……?
でも、とりあえずあそこに行った方が良いですよね!
「レオンさーん」
私が声をかけると二人が振り向きました。
その時、二人の間からルーファンさんと思われる服を着た人が横になってるのが見えました。
「れ、レシアさん……」
「お前達……」
なんだか凄く疲れているような声と表情です。
「二人とも大丈夫ですか? 凄くボロボロですけれど」
私は二人の元に辿り着き質問してみました。
クリスタ君も心配そうに大丈夫か問いかけてますし。
「大丈夫とは言えないが、お前達こそここにいて良いのか? 宝晶族様を守るのがお前達の頼まれた事だろう?」
「それなら大丈夫です! オーラ様もいますし、コロンさんもいますし」
「オーラ様? そうか、外部協力者とはオーラ子爵様だったか」
そう言い納得するディアナさん。
んー、ですけどレオンさんは一言も喋ってないですし、ルーファンさんの事を見ているだけですね。
って、あれ?
今、レオンさんの横から見えるルーファンさんを見て気がつきましたけど、ルーファンさんの周り、というか、体からこう黒くモヤモヤしたのが出てますね。
んー、これどこかで。
あ! そうです。お父さんが確か言ってましたね。
確か―――
「ルーファンさんのそれ、呪いですか?」
「呪い?」
私がそう言うとディアナさんが凄く低い声で訊ねてきました。
ちょっと怖いんですけど。
というか、レオンさんも驚いた様子で振り返ってきたのでびっくりしますよ!
「レシアさん、それって?」
「ええ、お父さんに教えて貰ったんですけど、ルーファンさんから黒いモヤモヤが出てて、これ呪いですよ」
私が言うとディアナさんとレオンさんは顔を合わせると再度私の方を見ました。
どうかしたんでしょうかね?
「レシアさん、君は一体?」
「?」
君は一体と言われてもなんと答えれば良いんでしょうか? うーん? 私は私ですし……。
「れしあさん」
そう悩んでたらクリスタ君にくいくいと服を引っ張られました。
どうかしたんでしょうかね?
「どうかしましたか?」
「まいてぃあさんが大変だよ!」
「へ?」
そう言われてクリスタ君が指した方を見ると、マイティアちゃんキングゴーレムさんの手に捕まっていますよ!?
助けないといけないですね!
「クリスタ君、行きますよ!」
「うん!」
私の言葉にクリスタ君が頷きます。その元気な返事。私もやる気が出てきますよ!
そして私は再度エアークイックを発動しマイティアちゃんを捕まえているゴーレムさんに接近します。
レオンさんとディアナさんが何か言った様でしたけど、今はお話してる場合じゃ無いです!
そよりも、ゴーレムさんです! ゴーレムさんは一か八かでやるよりも、クリスタ君にブレイクして貰った方がいいですね!
「クリスタ君、私があのゴーレムさんに近づくのであのゴーレムさんの腕をブレイク出来たらブレイクして下さいね!」
「うん!」
クリスタ君の返事を聞いて私はさっきみたいにゴーレムさんにジャンプしました。
今度はぶつからないように!
「ぶれいく!」
そうして私が近寄り、クリスタ君の言葉でゴーレムさんの腕が爆発しました。
その衝撃でゴーレムさんはよろめきます。
って、あれ? ゴーレムさんそのまま横に倒れたんですけど!?
あわわわ!? ゴーレムさんを
そして私はそのままゴーレムさんを通り過ぎちゃいましたぁ! って、建物ありました!
これを使えば!
私は咄嗟にゴーレムさんにやる予定だった行為を建物でやりますよ!
まずは建物の壁に足を着くようにして衝撃を緩和し―――ッ!!
森で木に対してやってたように勢いを緩和をしようとしたら、足に凄い衝撃がががっ!!
痛みと痺れで行動が出来ず、その建物の近くの地面に落ちました。
うう、痛いですー……。
なんでですか? 森なら大丈夫なのに。ううっ……。
「れしあさん、だいじょーぶ?」
そしたらいつの間に腕の中からいなくなっていたのか、クリスタ君は歩いてきて私の傍まで来るとそう言って心配してくれました。
ですけど、ここで痛いですなんて言ったらクリスタ君が心配しちゃいますよね。そうです!クリスタ君に心配はかけられませんよね!
「うう、だ、大丈夫ですよ!」
「ほんとーに?」
「も、勿論です」
私は足を擦りながらクリスタ君に笑って見せます。
そしたらクリスタ君がむうっとした表情になっちゃいました。
「れしあさん」
「な、なんでしょうか?」
「仲間にはね、嘘言っちゃいけないんだよ!」
そう言ってクリスタ君は頬をぷくーっと膨らませます。
凄く可愛いですけど私の直感が言ってます。
これは怒ってますね。
しかも嘘だってバレちゃいましたし……。
「ご、ごめんなさい」
「ごめんなさいしたから良いよ。でも、これからは嘘ついたら嫌だよ?」
そう言ってクリスタ君は私の擦っていた足に優しく手を置いて撫でてくれました。
あ、さっき擦ってたから嘘だってバレちゃったんですね。
「痛いの痛いの飛んでけー!」
反省していたらクリスタ君がそんな言葉を言いました。 なんでしょうその言葉。
ですけど、不思議な事にその言葉を聞いたら痛みが無くなったような気がしますよ!
そしたらクリスタ君が首を傾げて問いかけてきました。
「れしあさん、痛いの無くなったー?」
「はい。もう痛くないですよ」
「本当に?」
「ええ、本当ですよ!」
「わーい! 良かったー」
クリスタ君は私の返事に喜んでます。
さてと、それじゃあ!
「クリスタ君のお陰で痛みも無くなりましたし、あのゴーレムさん達をやっつけに行きますよ!」
「はーい!」
私が指さして言うとクリスタ君は元気に手を上げて返事をしてくれました。
よし! さあ! あのゴーレムさん達を倒して平和を取り戻し―――
あのー、指した先のゴーレムさん、腕をさっきブレイクして吹き飛ばしたゴーレムさんみたいですね。
そのゴーレムさん、こっち向いてて、口に紅い光が溜まってますけど……。
あれ? これ、やばくないですか?
やばいですよね? あ、あはは~、これは―――
「クリスタ君、逃げますよ!」
「おー! ……へ?」
私は咄嗟にクリスタ君を抱いて慌てて横に跳びました。
そうして私がさっきいたところを見ると、あの建物が光線によって凄い音を立てて壊れました。
あ、あんなの受けたら大変ですよ――……ってぇ!
ゴーレムさんが光線を放ちながら首を私達の方に向け始めましたよ!
そのせいで光線が私達を追って建物を壊しながら迫ってきてますー!
あわわわわ!
「え、エアークイック!」
私はエアークイックを発動して追いかけてくる光線から走って逃げます!
逃げますけど、んひぃぃぃぃいいいい!
早いです! 早いですよ!
追いつかれそうで怖いです!
ど、どうすれば良いんでしょうかぁ!?
なんとかしてあの頭もブレイク出来れば良いんですけど!
あ、そうですよ!
「クリスタ君!」
「何ー?」
「ここからあのゴーレムさんの頭ブレイク出来ませんかぁー!?」
「ここからじゃ遠くて出来ないよ?」
ここでは無理って言われちゃいましたぁー!
近づくにもあの光線をどうにかしないとですよ!
ど、どうすれば良いんでしょう!?
「れしあさん、れしあさん」
「何ですかー!」
必死に考えながら走っていたらクリスタ君に呼ばれました。
こんな時になんでしょうか!?
「お家の壁ぶれいくするから中を走ってごーれむに近づこー?」
「え?」
く、クリスタ君。な、何を言ってるんですか!?
「そ、そんな事したらお家の人に怒られちゃいますよ!」
「そうだけど、でも、ごーれむ暴れてるから、色んなお家もごーれむに壊されちゃうからそーした方が壊されるお家少ないよ?」
えっと、それはどうなんでしょう?
でも、それとこれとは違う気がしますけどー……。
ああ、もう、分からないです!
どうしたら良いんでしょう。
むむむー……。
でも、このまま走り続けるのにも限度がありますから、むむむーッ!
「―――クリスタ君、その案乗ります!」
「じゃあ、れしあさんはそのままびゅーんって走って、僕がぶれいくするから」
「分かりました!」
そういう訳で、ゴーレムさんに向かう為に方向を変えて近くのお家に突撃です!
ごめんなさい。このお家の人!
「ぶれいく!」
そしてタイミング良くブレイクで、私は速度を落とさずに走り抜けます。
壁にぶつかりそうで少し怖いですけど、信じてますよ! クリスタ君!
そうして走り抜けている家はゴーレムさんの光線で壊されちゃいますけど、若干遅れてなので、これならゴーレムさんに近づけると思いますよ!
これなら、行けますね!
「クリスタ君、頑張りましょう!」
「うん!」
こうして私達は家をブレイクして壁に穴を開けてゴーレムさんに迫っていきます!
さっきまで逃げていた私達とは違いますよー!
そうして色んな家を通り過ぎたところで光線が止みました。
これはチャンスですね!
「れしあさん。あのごーれむにぴょーんってして!」
私が確信したところでクリスタ君から指示が入ります。
ふふ、クリスタ君。
「了解です!」
という訳で、ゴーレムさんに向かってジャンプです!
ゴーレムさんは跳びかかる私に残ってる腕を振り上げますけど―――
こっちにはクリスタ君がいるんですよ!
「ぶれいく!」
ゴーレムさんのその腕はクリスタ君の元気なブレイクで吹き飛びました。
「クリスタ君、続けてあのゴーレムさんの頭ブレイクお願いします!」
「うん!」
腕をブレイク出来たのでそろそろ出来るだろうと言葉を発したら元気な返事が聞こえて、いつもの元気な声が響きました。
そしてゴーレムさんの頭が爆発します。
これでこのゴーレムさんもあの光線を放てませんね!
そうして頭の無くなったゴーレムさんの体の上に私は立ちました。
ここから見ると凄いですね。街がある程度見渡せますよ!
って、あわわわ!?
このゴーレムさん足を動かして振り落とそうとしてきます。
けど、負けませんよー! むむむー!
私は落とされないように、残っている頭の部分に片手で掴まります。
絶対落とされませんよー!
と、頑張っていたら他の二体のキングゴーレムさんのうちまだ全部残ってるゴーレムさんが顔をこちらに向けているのが視界に入りました。
って、口にあの光線の光が小さく集まっています!
私達に向かって他のゴーレムさん達のように攻撃しようとしてるみたいです。
けど、そうはさせませんよ!
「クリスタ君、あそこのゴーレムさんやっつけましょう!」
「うん!」
そして私は暴れてるゴーレムさんの上から近くの建物の屋根に跳び降ります。
ここなら安定してますし、屋根を走って行けばすぐに着きますから!
「エアークイック!」
そして私は屋根伝いに走って近づきます。
家と家の隙間はジャンプです!
「クリスタ君、ブレイク出来る所まで来たらさっきと同じようにお願いしますね!」
「うん!」
私の言葉にクリスタ君は元気に頷きました。
ふふ、凄く頼りになりますよ!
「ぶれいく!」
って、あれ? 距離があるのにクリスタ君がブレイクって言いました―――
その瞬間、近くで爆発音がしました!
な、何が起きたんですか!?
って、その方を見たら頭が無いゴーレムさんの腕が飛んでいるのと、横に傾いていくのが見えました。
ってぇ!
あっちのゴーレムさんに気をとられていたので気付きませんでしたけど、こんな近くに最初にブレイクしたゴーレムさんいたんですか!?
こ、これは気付かせてくれたクリスタ君に感謝ですね。
「あれ? れしあさん、なんで止まってるの?」
クリスタ君がそんな事を言って私を見てきます。
何でって、え? あ! そ、そうでした!
私、キングゴーレムさんの光線を止めようとしてたんでした!
やる事を思い出して見たら、ってぇ!
やばいですよあれ!
ど、どどど、どうしましょう!? もう発射寸前ですよぉ!
あ、あわわわ!?
よ、避けないと、って、ど、どこに避けましょう!?
って、迷ってる場合じゃ無いですよね!? って、は、発射されちゃいましたぁー!
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