第21話 光晶祭 ‐ノクターンホロウ‐

「えーと、どういう事ですか?」

「そういう事じゃよ」

「なるほど」


 つまりはそういう事らしいです。

 ですけど、こういうのは私一人で決めちゃいけませんよね。


「どうしましょう?師匠」


 という事でコロンさんに声をかけました。


「いや、どうしましょうって。いいんですか?公爵様」

「いや何。お前さん達の話を聞くに、嘘とも思えんからのぅ。本当におるのじゃろう?お主らの仲間に岩食族ロックイーターが」


 フクゥダ公爵様はそう言って髭を撫でます。

 とりあえず私達がどうして来たのかを全部話したら、フクゥダ公爵様からお姫様を連れて行ってもいいって言われちゃいました。

 というより連れて行け―って感じでしたね。


「しかし、公爵様、嘘を疑わないんですか?もしかしたら、本当に奪いに来た者かもしれないって」


 そう言うコロンさん。

 すると、フクゥダ公爵様は笑いました。ちょっと急に笑ったのでびっくりです。


「疑わんよ。何せお主ら、あのティアラの外し方を知らぬのに盗りに来たのじゃからな。それに義賊ノクターンホロウを名乗る責務を持つお主じゃ。無殺が生業でもあるお主はそのような事をしないと信じておるからのぉ。ほっほ。それに、実は、マイティアからも聞いておったからな。怪盗では無い、お主らの事については」


 そう言ってフクゥダ公爵様はマイティアちゃんの方を見ます。

 そんなマイティアちゃんは、少し顔真っ赤にしてますね。


「じゃから、マイティアの友人という事から信頼するぞ。それに、ワシから更にお願いしたい事がある」


 フクゥダさんはそう言って凄く真剣な表情をしました。

 なんていうか凄く、真剣です。


「この祭の間。最終日の日没まで宝晶族を預かっておいて欲しいのじゃ」


 フクゥダ公爵様はそう言って頭を下げました。

 って、


「え?それじゃお祭りはどうするんですか!?」


 そうですよ!そんな事すれば、お祭り出来なくなるじゃないですか!


「何。祭最終日はパレードや舞台での出し物が多いからそこは問題なく行わせる。それに、それまでにワシもやる事があるからのぉ。じゃから、それまで預かっていて欲しいのじゃ」


 な、なんだか凄く頼りにされていて、これは、凄く頑張らなきゃいけいない気がしてきましたよ!


「任せてください!最終日の時まで頑張って預からせていただきますよ!」

「おお!」

「ちょっとレシア!」


 私がフクゥダ公爵様にそう言ったらコロンさんに袖を引っ張られちゃいました。

 どうかしたんでしょうかね?

 あ、それよりも。


「師匠!私の事はラフって呼ばないと――」

「もうマイティアにばれてる時点で今は意味が無いから。それよりも、勝手に了承して、何か裏があったらどうするの!」


 裏ですか?


「フクゥダ公爵様、この話には裏があるんですか!?」

「む?んー、そうじゃなぁ。裏など無い、と言ったら嘘になるが、お主らに対する裏は無いから安心せい」

「だ、そうですよ」

「いや、直接聞いたって」

「なんじゃ、師匠。ワシを信じられないのか?」


 すると、フクゥダ公爵様は手を合わせ、瞳をうるうるさせてコロンさんへと話しかけます。

 な、なんだか凄い絵面ですね。


「うっ、や、そういう訳じゃ無いですけど」

「まあ、警戒はしても損は無いからのぉ。しかし、ふむ、いや、やめておこう」


 なんだか歯切れの悪い感じでフクゥダ公爵様はそう言うとまたキチッとして私たちに頭を下げました。


「ほら、コロンさん」

「はあ、もう。分かりました。最終日、返しに来ます。それまで、預かります」

「よろしく頼む」


 フクゥダ公爵様はそう言うとまた深く頭を下げてきました。

 私も頑張らなきゃいけませんね!


「で、じゃ。お主らはどうやって宝晶族を奪うのじゃ?」

「え?」


 何を言ってるんでしょうか?


「普通に公爵様に言われたのでお預かりしていきます!って言って連れて行くだけですけど」

「あー、うむ。それはやめてくれ」

「え?なんでですか?」


 そうすれば皆さん分かってくれると思うんですけど。

 それにフクゥダ公爵様からも説明すれば皆さん分かってくださいますよ。なのにやめてなんて。


「むう、しょうがない。実は、お主らに預かっていて欲しい理由があってな」


 フクゥダ公爵様は言いにくそうに言います。


「実は、宝晶族が何者かに命を狙われておるのじゃ」


 へ?


「あのー、なんて言いました?」

「トパーズサイトは命を狙われておるのじゃ」


 命をですかー。ほえー。


「何でですか!?」

「ちと、声が大きいわ」

「あ、す、すみません」


 怒られちゃいました。ですけど、驚きますよ。命を狙われているなんて。


「まさか、私たちに預けて守ってもらうって言う事ですか?」


 急な出来事に頭が追いついていない私の横でコロンさんはフクゥダ公爵様にそう言います。


「うむ。その通りじゃ」

「ですけど、それなら逆に、私衛兵達に守ってもらった方がいいと思うんですけど……」

「そうれはそうなのじゃが、もし仮にこのような事をしでかす者が一人では無く、内通しておったら、誰が内通者か分からぬからな。そのような状況で任せるにはちと危険じゃからのぅ」

「でも、それだと、私たちにも危険が」

「いや、そこは大丈夫じゃ。怪盗に連れて行かれたとなれば、このような事を計画した犯人は狼狽えるか、あるいは胸をなで下ろすじゃろうからなぁ。じゃから連れて行って欲しいのじゃ。それと、トパーズサイトあの子に普通の格好をさせてくれれば良いな。それに、お主らの護衛としてマイティアを就けさせよう。そうすれば安心じゃろう?」


 そういうとフクゥダ公爵様はマイティアちゃんに「出来るな?」と訪ねて、マイティアちゃんはそんなフクゥダ公爵様に頷きました。

 なんていうか凄く乾いたやり取りに見えますよ。

 ですけど、フクゥダ公爵様はなんとなく心配そうな表情をしていますね。


「気になったんですけど、なんでその宝晶族様の命が狙われていると分かるんですか?」


 コロンさんがフクゥダ公爵様に質問です。

 確かに、なんで分かったんでしょうかね?


「予告状が届いてな」


 そう言うとフクゥダ公爵様は一枚の折られた手紙を差し出してきました。

 それに目を通すと、


『光晶祭の日、宝晶の姫の命を貰う。―イファブリーノ国王―』


 って、書かれてました。

 あれ?イファブリーノ国?

確か、この名前って……。

そうですよ!私が小さい頃に出会った人間さんが言っていた国の名前ですよ!


「イファブリーノ国王?え?どういう事ですか?これ」


 そう言ったのはコロンさんでした。

 私も言おうと思ったんですけど、また先越されちゃいましたよ!

 ですけど、イファブリーノ国の王様が犯人ならもう決まってるじゃ無いですか。

 犯人は、そう!その王様ですよ!

 なのになんで犯人捜しなんてしてるんでしょうかね?


「ああ、これはとても最悪なジョークじゃよ。イファブリーノの名を使うなど。もう、その国は存在せぬと言うに」


 ……へ?ど、どういう事でしょうか?


「あ、あのー、その国もう無いってどういう事でしょうか?」

「イファブリーノ国は今から百年前、無謀にも獄炎竜王の治める地を得ようと戦争を仕掛け、滅びたのじゃ」


 おずおずと言った私にフクゥダ公爵様は丁寧に答えてくれました。

 そ、そんな事があったんですか。ですけど、その国の名前を使うのが悪いジョークっていうのはどういう――


「その様子じゃと、この国の王に関しても知らぬか」


 お、おおー!なんで分かったんでしょうか?

 私が思っている事を当てられた事に驚いている中、フクゥダ公爵様は続けます。


「そうじゃな。どこから始めればよいかな。いや、お主らも時間は無いじゃろう。そうじゃな、簡単に言えば岩食族殺しの王と言えばなんとなく分かるじゃろう?」


 フクゥダ公爵様はそう言うと髭を撫で下ろしました。

 って、え?という事はつまり――


「クリスタ君達の事を殺す王って事ですか!?」

「まあ、そういう事じゃな」


 私の言葉にフクゥダ公爵様はため息交じりに答えました。

 でも、それって。つまり、クリスタ君達の事を――


「何でそんなひどい事をするんですか!?」


 そう考えたらそんな声を出していました。コロンさんに慌てて「声が大きい!」って言われちゃいました。

 でも、本当にひどいですよ。


「そう声を荒げるな。もうその王はおらぬ。しかし、そうさなぁ。強い国を目指すための犠牲、と言うのはかなり綺麗事に片づけた言葉じゃ。しかし、そういう事じゃ。この者達岩食族の体にある宝石は剥がれ落ちると強大な魔力を持った魔宝石へと変わる。そして、その個体は全身の宝石を落とし、どこかへ行ってしまうのじゃが、まあ、その時に落ちた宝石は封魔の儀で復活を遂げる魔宝石とは比にならぬ更に強大な魔力を秘めた魔宝石となるからのぉ。それを目的に五百年前この地を治めていた王は岩食族狩りをしたのじゃ。それ以来、岩食族殺しの王と国と呼ばれておった」


 フクゥダ公爵様はゆっくりと話します。

 でも、だからって。


「しかし、五百年間、一体無事なのを知っておったが、他にも岩食族が生き残っておったとはな。五百年前から目撃例も無い故、絶滅した事にしたのじゃが」


 フクゥダ公爵様はそう言ってほっほと笑います。

 でも、笑えるような話じゃ無いですよ。


「うむ、話が逸れたな。そのため、お主らにトパーズサイトの事を任せたいのじゃ。その間にこの手紙を寄越した者をワシは探し出す。よいか?」


 そう言ってフクゥダ公爵様は強い意志のこもった瞳で見てきます。

 岩食族殺しの王。絶対に許しません。ですからここは、はい以外選択肢は無いです!


「分かりました! 任せてください!」

「よし。では、ワシが壇上に上がってトパーズサイトを連れてこよう。後は、お主ら頼んだぞ。うまい具合に連れ去ってくれ」


 私たちは強く頷きます。


「ほほっ、その表情。フィストルを思い出すのぉ」


 そう、ぼそっとフクゥダ公爵様は言うと私たちのそばから離れて行きます。

 なんでしょう? フクゥダ公爵様が言った言葉に引っかかる感じが? あれ? そういえば、フィストルってどこかで聞いた事あったような?

 うーん? 思い出せませんけど、今は怪盗ノクターンホロウをするのを頑張らなくちゃですね!


「……話があるけど、良い?」


 そうして気合いを入れていたらマイティアちゃんに呼ばれちゃいました。どうかしたんでしょうかね?


「何ですか?」

「……宝晶族様を連れて行く時、あなたが抱えた方が良いと思う」


 そうマイティアちゃんに言われました。

 ふむふむ、私が抱えるんですか。


「……それに」


 と、マイティアちゃんが続けます。


「公爵様の予定だと、多分、私達が怪盗あなた達が宝晶族様を連れ出して奪ったっていうように見せかけるように動くと思うから、あなた達もそういう風に動いてもらえると助かる」


 ふむふむ。つまり、


「どういう事ですか?」


 よく分からなかったんですけど。つまり、どう動けば良いんでしょうか?


「レシア、少しは分かってよ。つまり、宝晶族様を手に入れたら後は怪盗らしく逃げろって事でしょ」


 はあ、そういう事ですか。怪盗のようにっていうのが分からないですけど、逃げれば良いんですね!

 私が納得していたら、耳に声が聞こえてきました。


「フクゥダ卿、なんのご用事なのでしょうか?」


 凄く綺麗な声です。なんというか透き通るような声ですよ。


「なーに。付いてくれば分かる」


 それに続くのはフクゥダ公爵様の声。

 そうしてフクゥダ公爵様はトパーズサイト様を連れてきました。


 その姿に釘付けになっちゃいました。傍で見ると凄いです!

 頭には金色のティアラがあって色々な宝石が付いてますし、腕にも金色の腕輪があって宝石が輝いてます。

 それに耳にはピアスも付いてますし、それに綺麗な桃色の髪でそれを二つに結んでいますね。

 それに顔立ちは凄く整っていて可愛いですよ。

 身長も私より小さいくらいで、マイティアちゃんよりちょっと大きいくらいですね。


「フクゥダ卿、この方々は?」


 私たちの方を見たトパーズサイト様は小首を傾げます。


「ん?この者達か?まあ、気にせずとも良い」

「いえ、気にせずって。ノクターンホロウが大切な物を盗みに来ると聞いているのですけれど」

「じゃから、気にせずとも良い」


 そういうとフクゥダ公爵様は私たちに親指を出してクイクイとやりました。

 えーと、なんでしょうか?

 あ、私もやれば良いんですかね?

 そう思ってやろうとしたら、後ろからマイティアちゃんの声が。


「……宝晶族様を連れて行って、二人とも」


 え?行ってって


「行くよ、ラフ!」

「え?あ、は、はい!」


 どうやら作戦決行の合図だったみたいです。

 そうして私はマイティアちゃんに言われたようにトパーズサイト様を抱えて走ります。


「ちょっと、一体何を!?」


 トパーズサイト様は驚いていますけどそれどころじゃ無いです!というか、トパーズサイト様、クリスタ君達よりちょっと重く感じますね。まあ、大きさ違いますから仕方ないですけど。でも、持った感じはコロンさんの方が遙かに軽かったと思います。

 いえ、そんな事よりも!


「ごめんなさい。トパーズサイト様、少し協力お願いします!」

「え?な、なんのですか!?というか、何なんですか!」

「ラフ!屋根の上に行こう!」

「了解です!」


 何で屋根の上に行くのか、よく分からないですけどコロンさんにそう言われて、私は片方にトパーズサイト様、もう片方にコロンさんを抱えて飛び、近くの建物の屋根の上に立ちました。

 そこは下で動いている人がよく見える場所です。

そこにコロンさんを降ろします。


「ふはははは!街の私兵団並びに優秀な魔法学校の生徒諸君、ご苦労!この通り、宝晶族のティアラはノクターンホロウが頂いた!」


 そう言うコロンさん。

 あ、なんだか私も言ってみたいです。ちょっといきなりでずるいですよ。コロンさん。

 すると、下から「なんだと!?」「いつの間に」という驚いた声とか聞こえてきます。


「そこを動くな!怪盗め!」


 そんな声が聞こえて見れば、ギルシュガルデさんが剣を構えて立っていました。

 す、凄い剣幕です。


「あ、あなた方が、ノクターンホロウ?」


 そんな私の傍では抱えているトパーズサイト様が驚いた声をあげます。


「大丈夫です。ちょとっと用事があるので付き合ってくださるとうれしいです。祭の最終日にはちゃんと広場ここに戻しますから」


 私はそうトパーズサイト様へ言います。


「いえ、祭の時期はあの子達と共にいられる貴重な時間なのです。ですから、協力など」

「そこをなんとかお願いします!私の仲間があなたに会いたいって言ってたので」


 トパーズサイト様にお願いをしていたらなんだか急に周りが騒がしくなったのに気付いて見たら、広場が黒い煙で覆われていました。

 え?なんですか?これ。


「さあ、ラフ。早く行こう!」

「へ?あ、は、はい!」


 そうして私はトパーズサイト様を連れて家の屋根を走ったり、飛び越えたりしながら移動して街の遺跡に繋がる道へと降り立ちました。


「あなた方、こんな事をして許されると思っているのですか!」

「ごめんなさい。ですけど、あなたの事、皆さんに頼まれているので!」


 私は走りながらトパーズサイト様に言います。

 そうです。クリスタ君やコクヨーちゃん以外にもマイティアちゃんやフクゥダ公爵様に頼まれたんですから!

 そうして私とコロンさんが走って行くと、月明かりに照らされた遺跡が遠くに見えてきました。

 ふう、ようやくクリスタ君達と合流できますね。


 これで安心です。


 そう思った私の視界に、何かが映りました。

 それは、


「待て。ノクターンホロウ!」

「ここから先には通さない」

「観念して、ティアラを置いていってくれませんかね?」


 レオンさん達です。武器を構えて立っていますよ。

 って、えぇぇええええ!?

な、なんでここにいるんですか!?


「もし、逃げられた場合遺跡に来るだろうとギルシュガルデ私兵団長に言われて立っていたら本当だったな」

「観念して捕まりなさい」


 ディアナさんとルーファンさんが持っている武器を構えてそう言います。

 あわわわ、ど、どうしましょう!?


「師匠!どうします!?」

「え、いや、ど、どうするって。あ、ふふん。私に任せなさい!」


 そう言うとコロンさんはあのコロンさんのお母さんから渡された杖を取り出してくるくると回すと、その杖を掲げて叫びました。


「ミッドナイトミスト!」


 すると、急に黒い煙が杖から出て辺りを覆い始めます。

 な、なんですかね?この煙。


「くっ、煙幕か?」

「違う。これ――っ!吸わないで!」


 そう言う声が聞こえてきたのを最後に二人の声がしなくなりました。

 ど、どうなんたんでしょうね?


「さあ、行こう!ラフ」

「え?あ、はい!」


 そうして私はコロンさんの後ろをついて走りました。

 その途中見えたのは、地面に倒れている二人の姿です。え?大丈夫なんでしょうか?これ。う、う、ご、ごめんなさい!二人とも!

 思いつつ、通り過ぎた私はコロンさんを追いかけます。

 そうして煙の外に出て、遺跡に向かって走ります。待っていてください。クリスタ君、コクヨーちゃん!


 そうして走っていた矢先、変な感じがして私は振り向きました。

 そして私が見たのは、煙が吹き飛ぶのと、その中心にレオンさんが立っている姿です!

 というか、凄く輝いてるんですけど。


「僕は手荒な事はしたくないんですけど、そっちがその気ならば仕方ないですね」


 レオンさんはそう言うと剣を高く掲げて、そして、振り下ろしました。

 その瞬間、光がビューンって飛んできました!

 せいっ!

 私は光を避けます。そして光は傍を通り過ぎて行きました。

「みぎゃー!」

「あっ」


 そしてそれはコロンさんに直撃しました。

 って!!


「師匠―!しっかりしてください!師匠―!!」

「あひゃー……」


 コロンさんは完全にやられてしまいました。

 うう、コロンさん。


「さあ、ノクターンホロウさん。観念してください」


 レオンさんはまた剣を掲げます。

 はわわわわ!こ、こうなったら!

 逃げるんですよ!


私はコロンさんを担ぎ上げて、走ります。

むむむー!頑張れ私―!!!


「ハァッ!!!」


 そんな声がして後ろを向くと光が迫っていました。


「うっちぇーい!」


 へ、変な声が出ちゃいましたけど、私はまた避けます。

 そして光は先の方で消滅しました。

 ですけど、これは次弾とか気をつけないといけないですよね!

 そうして、遺跡にたどり着くまでの間、飛んでくる光を避けて進みました。

 その間、トパーズサイト様が小さな悲鳴を上げてましたけど、仕方ないですよね!


 そして、私は遺跡にたどり着きました。

 ふう、ここまで来れば――。

 そう思って振り返った私の視界。そこには光が目前に――。

 あ、これ。避けられな―――。

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