第2話

第2話

 

  『葉(荷)と茎(茄)』

 

 巻物を両側から巻いて手に持ち空にぐうーんと伸ばしていったような葉が、幾本も泥の中から現れ出した。その色は爽やかな明るい緑、見て美しいだけではなく、食べれる。

 剣のようにとがった若葉の先端に水玉が付いている早朝、一茎いただいてきて、洗って刻んで少しの塩を加えてご飯を炊いた。葉飯の出来上がり!何とも表わしようのない香りの美味なご飯!「美味」美しい味とはこのことなのかと思う。

 調理時に茎を切ったら、繊維の糸が茎の中を通っていた。

 ためしに抜いてみたら、しっかりとした糸で、またあまりにきれいなので、これで織物ができたらいいなと思い、インターネットで情報を集めてみた。

 すると驚いたことに、実際にこの丈夫な繊維から作られたストールが紹介されていて、見た感じは「オーガンジー」に似ていて透け感がとても美しい。きっと手触りも似ているに違いない。

 私は、「オーガンジー」と表示されている生地と、ポリエステルのオーガンジーのブラウスの両方を持っていた。

 「オーガンジー」と表示されている生地は艶消し様でしゃり感があり、ポリエステルのオーガンジーは光を反射するような光沢と柔らかさがある。

 どちらかというと、「オーガンジー」表示の生地の方がより上品な印象だ。茎から繊維を抜いた時のしなりに対する反発力を考えると、「オーガンジー」とは「ハス」の繊維で作った織物が最初なのではないか。ポリエステルのオーガンジーは、真正のオーガンジーに似せて作られたもので、「通称」オーガンジーと呼んでいるにすぎないのではないかと思う。

 「ハスの織物」を作る工房では、手間暇をかけて一本一本の繊維を手作業で抜き取っているそうだ。何か、愛を感じる。

 私はこの織物で、ハスの花びらを思わせるようなデザインの、膝丈のワンピースを作ってみることを夢見ているのだ。

 


 すでに開いている葉はシンバルのような形で空を見上げている。夜露を受け止め、風が葉を揺らすたびに水滴がコロコロと分散したり、また寄り集まって今度は大きな水玉になったりしている。

 水が蒸発する前の早朝、これを集めて墨をすり、その墨汁で文字を書くと上達する。という言い伝えがある。このことは、筆おろしをする際、(屠られた動物の毛を集めてできている)筆の波動を軽くするために行われたのが最初にあった。(私は化学繊維で書き味最高の筆が製造できることを強く信じている)

 朝の大気とハスの軽い波動が功を奏して、落ち着いた気持ちで、一日のスタートを爽やかに切ることができるのだからこれは素晴らしい習わしだと思う。



 古い習わしと言えば、開いたハスの葉をお猪口に、茎をストローのようにしてお酒を飲む、という趣向がある。葉の茎に繋がる部分に穴をあけて顔より高く掲げ、葉にお酒を注ぎ、茎から滴り落ちてくるお酒を口にするのだ。ハスの葉の気品ある香りがお酒にのり、格段においしい、という。

 ハスの美しい香りと「蓮酒」で、うっとり三昧というところなのかもしれない。平安貴族が、ハスの開花を楽しむ饗宴に編み出したものではないか、そんな気がしてくる。


 そんなことを思っていたら、今、テレパシーで、ハス~インド発祥~蓮の葉と茎で「水(夜露)」を飲む~チューブを口にくわえている宇宙服の埴輪の絵(これをガネーシャ神とする説が存在している)~そして、宇宙服のチューブが、いつしか象の鼻になったガネーシャ神“LOAD Ganesh”にたどり着いた。ガネーシャ神ご本人から「夜露」と象の鼻への経緯も含めて、確かにそうである、と受け取ることができたことをここに記す。ガネーシャ神がこの星の民に、ハスの効用などと共に伝えたことだった。

(ガネーシャ神はセント・ジャーメイン※《補足説明①》の、時空的には同時存在している、過去の姿で、逆に、ガネーシャ神の前身はビシュヌ神“LOAD Vishhu”である。ビシュヌ神は「アムリタamourita※《補足説明③》」という不老不死の水と関係が深い)

 


 話は戻るが、(そんな不老不死の水に関係の深いビシュヌ神に続く)ガネーシャ神が、「ハスの葉に溜まった夜露」を人々に勧めたという。また、このことが伝播されて、後々の饗宴での「蓮酒」に繋がった。

 その後、ガネーシャ神が教えてくださったことによると「夜露」は「宇宙エネルギーそのもの※《補足説明②》」であるとのことだった。


 この星の大気中にも、さらに、その大気圏を抜けてタキオンエネルギー層をも超えた、より軽い周波数帯である宇宙空間には、クォークが満ちている。そのうちの※〔中性子が「「意識」し、陽子が「意志」としての愛を発信し、その働きをする〕 

 ※参考文献~『宇宙からのメッセージ「波動の法則」~CONTEMPORARY WORLD CULTURE ITS ANDFUTURE byIkuo Adachi』足立育朗著より〔〕内引用


 そんなエネルギーが宇宙空間に詰まっていることを考えると、夜露には宇宙空間=宇宙存在の意志≒本質「愛」が含められていて、それが、若さや活力など命を長らえさせるものなのだろう。


 映画『スターウォーズ~フォースの覚醒』“STAR WARS-The Force Awakens”のダークサイドの登場人物が、祭壇のある小部屋でひとり「私は光の誘惑を感じてしまいました。お許し下さい」と懺悔するシーンがあった。「夜露は体に毒よ」という言葉があるが、この言葉が出現した動機というのはこの辺に関係するものなのでは?と、ふと思った。たぶんあちら側にも真面目な人がいたのだ。

 これからは「(Dark Saidにとって)夜露は体に毒よ」ばかりではなく「(Light Saidにとって)夜露は体に良薬よ!」と公伝されるといいなと思う(笑)。

 ※参考補足説明②③

≪補足説明①≫

St.・ジャーメインはサンジェルマン伯爵(Saint-Germain)のことであり、ここかと思えば別の場所、何十年か姿を見せないと思ったら若返った姿で登場するなど、伯爵についてのエピソードは神出鬼没奇想天外なものが多くあり、マリー・アントワネットやナポレオン・ボナパルドの前にも現れた。また、あまりにも年を取らないので、上流階級のある婦人は、サンジェルマン伯爵に不老不死の薬を求めたという。サンジェルマン伯爵は「怪しげな薬をあなたのような高貴な方にお渡しすることなどできませんが、代わりにこちらを差し上げましょう」と言って手製の化粧水を与えたという話が残っている。不老不死の水「アムリタ」を持つビシュヌ神ゆかりの存在らしい、サンジェルマン伯爵の逸話である。


≪補足説明②≫

 水を入れたグラスを枕元に用意し、眠っている間に「宇宙エネルギー」が入るよう、ある言葉を紙に書き、それを枕の下に入れて眠り、朝にそれを飲むと身体にいい。そんなことが書かれた本を、読んだことがあった。その言葉が何か、正確には思い出せないが、多分そのような願いを書けばいいのだと思う。

 あるいは、不老不死の水と言われる「アムリタ」のエネルギーをヴィシュヌ神より受け取ることができているので、このエネルギーを使用しても素晴らしいと思う。コマンドで受け取れるよう設定した。

「わたしは“LOAD Vishnu’s Amourita Energy”を○○分間(任意の時間)受け取ります」

≪補足説明③≫

 ガネーシャ神から伺ったことによれば、ガネーシャ神の前身のビシュヌ神がお持ちの「アムリタamourita」は、フランス語の「amourアムール;愛、恋、恋愛」の語源であるとも教えてもらった。英語にも「amorous アモラス;恋愛の、性愛の。色っぽい、なまめかしい」という語があるが、これもそうであるという。

 “amorous” を分解すると、“am-o-rous”

【am;…である、(am+…ing)…しているところだ】

【o;(驚き・喜びなどを表す)おお、ああ】

【rous-ing;(人・感情を)奮起させる、刺激する】

「am-o-rous;喜びで興奮中」そんな語がこの一語に含められている。

 ということは、アムリタは高波動、高濃度の愛の妙薬だ。不老不死には「愛」が一番なのだろう。宇宙空間の陽子である「意志の働き」とも一致している。

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