『 奇跡のハス・宇宙の優しさ豊かさ 』

乙音 メイ

第1話

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「奇跡のハス~宇宙の優しさ豊かさ」

                  乙音 メイ 作




    

  prologue


 「エスター、あのね、ハスには無駄になるところが何もないの」




第1話


  『芽』


 私が暮らしていた埼玉の蓮田には、田んぼのほかに、沼地のような泥の池があって、私はその脇の道を毎日のようにランニングしていた。

 そうしたらある日、ヒョロヒョロしたものが池から出てきた。そして、カタカナの「イ」の字の形のものが真っ直ぐにグングン伸びていった。

 地味な色だが植物らしい。

  








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