【1】七つの丘の街/シティリャ、残影(2)
宴は、宵の八刻から始まった。
先程通りかかった広間に長椅子が置かれ、そこに先客が寝そべっている。談笑している人々の中には、見知った顔もあった。タウリルトとセルウィウス。それに、リウィアヌス。彼らはそれぞれ己にふさわしい場所に席を取っているようだ。タウリルトとリウィアヌスは、上席の執政官席に。セルウィウスはそれよりもやや格下の席に。
アンフィッサとブリタニクスが入室すると人々は会話をやめてこちらに注目した。
緑色の瞳が、奇妙な生き物でも見るようにアンフィッサに注がれている。とても不愉快な気分だった。闘技場で剣奴を見やる、観衆の目に似ている。また、こんな眼差しを向けられようとは。
いやな目だった。この目に見られるのは気分が悪い。アンフィッサは不快感を隠そうともせずに、彼らを見返した。彼女の鋭い視線に、客たちは圧倒されたのか。すぐに目をそらし、また談笑をはじめた。
「やな感じだよな」
アンフィッサはブリタニクスに囁いた。彼は微笑し、彼女を席に促す。彼女が席につくと、ブリタニクスもその隣に身を横たえた。と、また翡翠の視線が幾本もこちらに突き刺さる。
「無視しておけ」
ブリタニクスは言って手近な
「シティリャの酒だ」
ブリタニクスが言う。アンフィッサは杯を両手で抱え、その紫紺の液体を見つめた。
そこに奴隷の手で料理が運ばれてくる。塩漬けの肉と卵、ブタの乳房肉の詰め物、蜂蜜、これらは前菜なのだろう。わりと軽めのものが主体である。人々は話しに夢中になっているのかと思いきや、すかさず切り分けられたばかりの料理に手を伸ばしていた。続いて正餐なのか、タマネギのたれがかけられた鹿肉が運ばれてきた。ぷうん、と漂う肉の香りにアンフィッサの腹の虫が一斉に声を上げる。
「あんたんちよりも、いいもんだよな。やっぱり」
「当たり前だ」
ブリタニクスは呆れたように肩をすくめる。内輪とはいえ、国王主催の宴である。これぞ最高のもてなし、といわれる料理ばかりを揃えるのは当然のことであろう。
客達は当然のように料理をむさぼり、他愛のない話題に花を咲かせていた。やがて一人が、失礼、と手を挙げて席を立った。何だろう、と彼の行動を目で追っていると、彼は部屋の隅に設けられた低い壁の影に身を滑り込ませた。奴隷がそこをのぞき込み、手にした駝鳥の羽を彼に差し出す。と、何かものを吐き出すよう音が、壁の向こうから聞こえてきた。
「おいおい。おっさん、気分悪くなったのか?」
アンフィッサの問いに、ブリタニクスはかぶりを振った。
「食べたら吐く。吐いたらまた食べる。それが宴の礼儀だ」
「礼儀、って」
この食事を食べたら吐かなければならないのか。アンフィッサは手の中にある焼き肉を見つめた。その間にも、また別の客が同じ場所に行って嘔吐を繰り返している。雑談の声の高さと、奴隷娘の奏でる琴の音に遮られてはっきりとは聞こえないが、それでもあまり気分のいいものではない。
そのうちに、人々のざわめきが止んだ。何事かと顔を上げるアンフィッサの目に、冷ややかな魔性の笑みが映った。エッピアだ。凝った形に結い上げた髪に、ロドンをあしらった造花を飾っている。その姿だけを見ていると、イリオン皇子の心を奪った、人妻・ミルティアのようである。清楚で可憐。荒野に咲く白百合を思わせる、たおやかな容姿。長衣の袖から覗く、むき出しの白い肩は、触れれば折れそうなほど、細く脆い。しかし、物憂げな美貌に浮かぶのは。
人の心を惑わし、よこしまな感情を呼び起こす笑み。
赤く紅を含んだ唇から漏れるそれは、アンフィッサにとっては、不快なものに他ならない。
エッピアはアンフィッサを無視して、ブリタニクスに顔を向けた。大抵の男ならば、劣情を覚える妖艶な眼差しで、彼の視線を絡め取る。
「ごきげんよう、ルクレティウス閣下。珍しいですわね、このような席においでくださるのは」
「エッピア殿もご機嫌麗しく。今宵はロドンも霞んで見えましょう」
ブリタニクスは微笑を浮かべていた。しかし、その目は和んではいない。冷徹な光を宿したまま、妖婦を見上げる。エッピアは小首を傾げるような礼をとると、音も立てずに歩き去る。そのあとに続くようにして、初老の男性が姿を現した。同時に人々は手を休め、口をつぐみ、深く頭を垂れた。古代紫の長衣を纏い、頭上に月桂樹の冠を戴いたその男こそ、ルオマ国王その人であろう。彼は人々の前を通り過ぎ、ブリタニクスの前に来るとぴたりと立ち止まった。濁り始めた翡翠の瞳が、ブリタニクスとアンフィッサを交互に見やる。
「これがおまえのお気に入りの少年か」
アンフィッサから視線を外し、国王は問うた。ブリタニクスが頷く。
「ユリウス・ルクレティウス。私の義弟です」
おお、と人々の間だから声があがった。みたび、彼女の元に好奇の目が向けられる。国王は、口をすぼめた。
「養子許可を出したことは覚えているが。本当にルクレティウスを名乗らせているのか。あの、偉大なる大ルクレティウスの名を」
大ルクレティウス。それは、ブリタニクスの父のことであろう。
この時代、ルオマ人は個人名の他に父の名前を名乗っていた。男子ならば、そのまま父の名を、女子ならば、父の名を女性名に変えて。それが父に認知された証である。ブリタニクスの父は、だいぶ前になくなったと聞いているが、国王の口振りからすると、かなり重要な位置にいた人物のようだ。おそらく七将の一人であったと思われる。その名を、嫡子でもない、しかもどこの馬の骨とも分からぬ少年に名乗らせている、ということが、彼らにとっては信じがたいことなのだろう。
「しかも、この少年を副官としているようだな。とてもそれほどの切れ者には見えぬが」
(余計なお世話だ)
アンフィッサは内心派手に舌を出した。国王といえど、失礼にもほどがある。こんな風にあからさまにけなされたのは、これで二度目だ。
(さすが、親子だよ)
取り澄ました顔で席に着いているセルウィウスを横目で見やり、アンフィッサは聞こえぬように舌を打った。
「学問の方はまだまだですが。剣の腕は大したものです。どちらにしろ、鍛えがいのある少年ですよ」
ブリタニクスの言葉に、アンフィッサは耳を疑った。あんぐりと口を開けて彼を見る。
普段はあれほどバカだの、のろまだの、子供のくせに体力が無いだの散々好き放題言っているのに。思えば、ブリタニクスが彼女を誉めたのは、これが初めてではないだろうか。
他の客達も、感心したように声を上げる。卓子のむこうで、リウィアヌスが片頬を歪ませた。その傍らで、セルウィウスが不機嫌な顔つきで髪を掻き上げる。
「お言葉ですが、閣下」
不意に、女性の声が響いた。人々は一斉に声の主に注目する。この場にいる女性。発言できるような身分にある女性は、唯一人。エッピアに他ならない。彼女は上座の席に身を横たえたまま、スッと目を細めた。
「それは閣下の贔屓目かもしれませんわ。こちらにいらっしゃる方々も同じお気持ちでしょう。わたくしは信じられませんわ。ルオマで一、二を争う剣の使い手であるあなた様が、このような少年を誉められるなど。納得がいきませんわよね」
エッピアは確認を取るかのように周囲を見回した。すると、周りの人々はそれぞれに頷いた。やはり誰もが、ドーリアの血を引く少年を認めてはいないのだろう。彼女はそれを利用しているのだ。アンフィッサは唇を噛んだ。ぎゅっと拳を固める。文句があるなら、堂々と言え、とそう怒鳴るところだった。ブリタニクスの手が肩に掛からなければ。
(ブリタニクス?)
彼は妖婦の言葉に動じることもなく、涼やかな顔をしていた。
ブリタニクスの整った顔に、毒のある微笑みが広がる。
「エッピア殿がお望みとあらば。証拠をお見せしましょう」
「証拠?」
アンフィッサを始め、とうのエッピアも他の人々も。怪訝そうにその台詞を繰り返す。
「どなたか、ユリウスと手合わせを。そうすれば、分かるはずです。彼の実力が」
そういうことか。アンフィッサは、うんざりとして肩を落とした。手っ取り早い方法ではあるが。もし、桁外れに強い輩が名乗りを上げたらどうするのだ。七将は、いずれ劣らぬ剣士と聞く。そんな人々の相手をさせられようものなら、勝算は五分と五分。下手をすれば、破れることもあり得る。そうなれば、アンフィッサの身どころかブリタニクスの立場すら危うくなってしまうのではないか。エッピアの思うつぼである。
「ブリタニクス」
小声で名を呼ぶアンフィッサに、彼は他には聞こえぬほど小さな、呟きともとれる言葉を投げた。
「大丈夫。相手は分かっている」
(え?)
瞬時に、彼女の脳裏に答えが閃いた。エッピアは、挑発したつもりで、されたのだ。
そのことに気づいたか、エッピアも僅かに表情を変えた。彼女が何か言おうと口を開く前に、名乗りを上げたものがいる。
「私で宜しければ、お相手しよう」
凛とした美声。容姿と声は、比例するのかもしれない。国王は嬉しそうにその人物を振り返った。
「おお。そなたなら、皆も納得するであろう。おぬしも異存はないな、小ルクレティウス」
国王の視線の先。また、広間の客達の注目する先には、美青年の姿があった。警備部副長官にして、国王の私生児。中庭でアンフィッサにいわれのない闘いを挑んできた男、セルウィウスである。
●
試合は、国王立ち会いのもとで行われることとなった。手合わせとは名ばかりの、事実上の決闘であることは誰の目にも明らかである。国王の甥であるブリタニクスの副官と、国王の愛人・エッピアの義弟。一種の権力争いと、人々には映ったであろう。これで勝利を収めたものが国王の後継者となる。保身に走るものたちは、勝敗の行方を、固唾を呑んで見守っているはずだ。
アンフィッサとセルウィウスは、侍女の案内で中庭の端に位置する広場へと導かれた。勝利の女神像が静かに見下ろす、小規模な闘技場。以前はここで宮廷剣奴による茶番が行われたが、先代の国王に廃止され、以後もっぱら決闘場として使用されているという。
そこに足を踏み入れて、アンフィッサは身を震わせた。
剣奴であったときの感覚が、知らず甦る。まどろんでいた獣の感性が、じわじわと全身を支配するのだ。会場の熱気。歓声。血の匂い。誘発される、闘いの前の高揚感。そして、娯楽の対象となる自分への嫌悪感。様々な感情が胸の奥底からわき上がる。
「逃げるなら今のうちだぞ」
セルウィウスは、つんと顎をあげた。長いまつげの下から覗く翡翠の瞳が、威圧的に彼女を見下ろす。
アンフィッサはケッと喉を鳴らした。
「そりゃこっちの台詞だ。綺麗なお顔に傷を付けたくなかったら、ケツまくって帰るんだな」
セルウィウスの顔色が変わるのが分かった。単純なヤツだ、と小声で罵っておいて、彼女は女官に上衣を預けた。鞘も腰から外し、剣のみを手に、広場にはいる。盾も籠手も持たない。完全な真剣勝負のつもりである。彼女の姿に、一同はどよめいた。
「ぬしの小姓は、いい度胸をしている」
タウリルトが、ブリタニクスを見ずに呟く。ブリタニクスは僅かに眼差しを揺らした。
「お褒めに与り光栄」
素っ気ない答えを返す。彼の脇にたたずむリウィアヌスは、声を立てずに笑った。
セルウィウスもアンフィッサに倣い、抜き身の剣を携えて彼女の前に進み出る。彼女は、切っ先を彼に向けた。
「何があっても恨みっこなしだぜ」
「それこそ、こちらの台詞だ」
セルウィウスの剣が、彼女のそれに触れる。それが、合図だった。
先手必勝、とばかりにセルウィウスが斬りかかってきた。アンフィッサはそれを紙一重で交わし、素早く彼の懐に飛び込む。太刀筋を悟られぬよう、右手で彼の視界を遮って剣を繰り出す。セルウィウスは舌を打ち、手首を返した勢いで彼女の剣を弾いた。アンフィッサは半歩飛び退き、剣を逆手に構え直す。息もつかずに下からセルウィウスを斬りつけた。
「っ!」
キン、とイヤな音が耳を打つ。闇に火花が散った。二人の剣がぶつかり合い、力任せに押し切ろうと互いに額が触れんばかりに顔を近づけた。アンフィッサの青い瞳とセルウィウスの翡翠の瞳が、至近距離で交錯する。と、見るや。アンフィッサは一瞬力を抜いた。勢いに負けて、セルウィウスの体が一瞬前にのめる。その隙を、シラクサのアンフィッサが見逃すはずはなかった。剣を横に払い、右手に持ち替え、束でセルウィウスの手首を打つ。筋を直撃したらしく、セルウィウスが低い悲鳴を上げた。
かしゃん、と金属音があたりに響く。セルウィウスが剣を取り落としたのである。
「おつかれさん」
アンフィッサは利き手に持ち替えた剣を、セルウィウスの喉元に突きつけた。
勝負は決まった。
場内は水を打ったように静まり返っている。
「いい腕だ。さすが、ルクレティウスの名を継ぐだけのことはある」
タウリルトの言葉。それが事実上の判定となった。ブリタニクスは薄く笑みを浮かべる。
「それは、俺が見込んだ男だからな」
「なるほど。小姓にしておくには惜しい少年だ。御身は目が高い」
タウリルトも顔をほころばせる。国王は、一つ息を吸ってアンフィッサの勝利を高々と告げた。
「そこまで。勝者、ユリウス・ルクレティウス」
アンフィッサは剣をおろした。まだ息が弾んでいる。久しぶりの実戦だった。久しぶりだが、それだけに気分がいい。彼女は腕で汗を拭い、セルウィウスを見やった。彼も肩で息をしながらこちらを見た。瞳の奥に宿る炎は、以前にも増して激しく燃えている。おそらくこの敗北は、彼の人生の中で初めて味わった屈辱なのだろう。
「運のいいヤツだ」
セルウィウスは負け惜しみをいい、くるりときびすを返した。奴隷が慌てて彼に駆け寄り、上衣を差し出す。それを乱暴に受け取り、肩に引っかける。そして足音も荒くその場を立ち去った。
「あいつにはいい薬だ。あと一刻も経てば忘れるけどな」
ぽん、と肩に手が置かれる。振り仰げば、笑顔があった。毒のある笑みではなく、屈託のない少年の笑みが。ブリタニクスの意外な表情を見て、アンフィッサは軽く目を見開いた。
「陛下。これで信じていただけましたか。エッピア殿も」
エッピアは唇を噛んでいた。セルウィウスに負けぬ憎悪の炎が、緑石の瞳を彩っている。国王は、愛妾の怒りなど全く頓着しない様子で、楽しげに手を打った。
「見事だ。さすがは小ルクレティウスが見込んだ男。そなたの片腕にふさわしい」
この時点で、アンフィッサはブリタニクスの副官として承認を受けたのである。
一同は、再び宴に戻った。今度は好奇の目ではなく、畏敬の念がアンフィッサに向けられる。七将や七官がこぞって彼女を褒め称え、奴隷を介して酌をした。おかげでアンフィッサは、かなり酒を過ごすことになる。その中で、セルウィウスの姿だけが見えなかった。
彼は、名もない少年に破れたことを恥じて身を隠しているのだろうか。それとも、何か別の考えがあるのだろうか。酔いが回り始めた頭で、アンフィッサはぼんやりと思いを馳せる。彼の義姉であるエッピアは、国王の傍らで相変わらずつかみ所のない、それでいてひとの欲情をそそる甘い笑みを浮かべている。チラリとあげられた視線がこちらを向いたが、アンフィッサはあえてそれを無視した。
「ルクレティウス。久しぶりにそなたの喉を聞かせてもらおうか」
国王ヤウェリヌスは、だいぶ聞こし召した様子で、甥に声をかけた。ブリタニクスは杯をおき、ゆっくりと身を起こす。
「琴を」
言って伸ばした彼の手に、奴隷娘が恭しく竪琴リラを渡す。彼は一度、弦を弾いた。よどんだ空気の中に、清澄な音色が響く。
「では、『聖イリオンの黄昏』を」
ブリタニクスの指が、滑らかに弦を滑る。切なげな曲が静かに流れ始めると、人々は雑談をやめて彼に注目した。やがて、ブリタニクスの唇から詩が紡ぎ出される。ルオマの言葉ではない。ヘラス語だった。それも、完璧なアイオリアの言語である。ブリタニクスは、ヘラス語で詩を吟じているのだ。
アンフィッサは杯を口元に当てたまま、彼を見上げた。
彼が歌うのは、イリオンの落日。スファルティアの軍勢に追いつめられ、今まさに陥落しようとしている皇宮を、一人後にする第二皇子と、その姉イズミルとの別れの場面であった。
――イリオンは滅びはしない。
――あなたが生きている限り。
予言者である姉は言う。
生き残れ、と。
聖なる血を守るために。
――もしも復讐を望むのならば、
――新たなイリオンを建てよ
――その街を以て、敵を討つのだ
皇女イズミルの言葉が、胸に刺さる。
イリオンを滅ぼしたのは、スファルティア。彼女と同じ血を持つ、ドーリア人の国。
そして、ルオマは逃れた皇子が建てた国だという。
シティリャ戦役を以てドーリアを完全に滅ぼしたルオマは、皇子の思いを遂げたのか。
アンフィッサの故郷は、イズミル皇女の予言通りに滅ぼされたというのか。
この詩を聞くたびに、苦い思いが胸を過ぎる。
風の旋律。そう呼ばれるこの一節を、彼女も心の中で繰り返していた。
――いつしか聖なるイリオンも、滅びるのであろう。
――イリオンを滅ぼしたドーリアにも。
――ドーリアを滅ぼすものたちにも。
いずれ、滅びのときが来る。
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