　我輩は父である。

　父たる者、我が子の成長は自分の事の様に…いや、自分の事以上に嬉しいモノである。

　明日は娘の誕生日。この上なく祝ってやろう。

　娘はプレゼントを何にするか決めあぐねていてまだ買っていない。我輩はそろそろ決まったであろうそれを娘に聞いた。

　娘は少し考え「富と名声で迷ったがやはり富が欲しい」と言った。

　いつの間にそんな言葉を覚えたのだろう？娘の成長に我輩は目を細める。

　だがな、娘よ…それは我輩も欲しい。

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