実弾射撃ツアー
グァム編
第215話 そうだ、実弾射撃ツアーに行こう
カクヨムコンが終わり、世はKACの時季ですね。ぼくはというと、KACには一度も参加したことないので、この期間はいつも静かです。
一方で新作の『ピーチ+1』のプロット作成は、一度止まりはしたものの、継続的に進行中です。頭の中では、だいたい出来てきているので、あとはざっと書いてみて、執筆開始でしょうか。今回は、すこし雑なプロットで、書きながら話を考えるスタイルになると思います。
今回の『ピーチ+1』は、前回公開した『エンジェル・ジェネレーション』の後に生まれたアイディアであり、これもいいかげん古いネタです。何度もプロットを作り、何度かじっさいに書き出してみたりして、結局モノにならなかったアイディアですので、あまり肩ひじ張って書いても仕方ないなと思っています。
で、本作、珍しくバトルに銃が出てきます。ぼくは若い頃ガンマニアで、いまやすっかり引退しているのですが、『ピーチ+1』を書くにあたり、いろいろと調べたりしています。
ふと思うと、ぼくが自作に銃を出すことって意外に少なくて、『ときめき☆ハルマゲドン』でヒチコックが撃っているだけですね。
格闘、剣戟、空中戦、カーレースといろいろやってきましたが、意外にも銃撃戦はほとんどなかった。『ときめき☆ハルマゲドン』にしても、銃VS銃のバトルそのものは第4章にしか出てこないですからね。
ということで、ガンマニア再開というわけではなく、最近の銃器について調べているぼくですが、ちょっと暇ということもあって、過去の旅行の話でもしてみようかと思います。
その名も「実弾射撃ツアー」!
これは何かと言うとですね、射撃目的でアメリカに旅行にいこうという、素晴らしくアホな企画の海外旅行ツアーのことです。
いまも、グァムやハワイみたいな観光地にいくと、そういうオプショナル・ツアーがあるかもしれないですね。そういう場所で試しに拳銃を撃ってみたという方もいらっしゃると思います。
ぼくが実弾射撃ツアーに行ったのは20代前半かなぁ。とすると30年くらい前? すみません、はっきりと覚えていません。
ただ、初めての海外旅行が、実弾射撃目的のグァムでした。その後、もう一度30代のころに当時の会社の社員旅行でグァムに行って、仲間と実弾射撃に行った記憶があります。
このときのグァムは、いっしょに行った同僚のヨシハシさんというおっちゃんがいっしょで、仕事はできないけど、飲みに行くと楽しい人。その人が「ベレッタ、ベレッタ」叫んでいて面白かったことを記憶してます。
で、ヨシハシさん。ベレッタ92Fを係りの人に持たせてもらったら、興奮して振り回して……。
みなさん、拳銃を持った時は、引き金に指をかけないことと、銃口を人に向けないことに注意しましょうね。オモチャと勘違いして扱うと、人が死にます(笑)
これを読んでいる方々は笑い事ではないな、と真剣に受け止めていると思いますが、ぼくの経験から、初めて拳銃を持った人は、だいたいこれをやります。おそらく、あなたも例外ではないはず。
理由は簡単。日本人は、拳銃と言えばオモチャしか知らないからです。銃という文化は、現代の日本には存在しません。
不思議ですよね。戦国時代の後半は鉄砲大国だった日本なのですが。
2回目のグァムのときはもう、ぼくはすっかりGUNからは足を洗っていたので、お遊び気分。気軽な気持ちで射撃してきました。あれが最後に銃を撃った経験でしょうか。
そのときぼくは、コルト45オート一択。それが、拳銃実弾射撃ツアーの結論です。
実弾射撃は、45ACP弾。覚えておいてください。
では、一回目のグァムの射撃から話をしましょう。
年代は二十歳くらい。初めての飛行機、初めての海外旅行でした。あとはあんまり覚えていません。
当時のグァムは、まだまだ道も舗装されていなくて、旅行ガイドの人やホテルのツアーガイドの人がアメリカ人でした。2回目のときは、すっかりチャモロ人といった東南アジア系の人が多かった気がします。
さて、バスツアーについてくれたアメリカ人のガイドの人が楽しい人で、いろいろ教えてくれました。拳銃射撃ツアーについても、
「面白いよ。44マグナムなんか撃つと、どーん!となって、すごいよ」
と言っていました。
このときの実弾射撃は、ホテルのカウンターで、オプショナル・ツアーという形で申し込む仕組みでした。ぼくはグァムに2泊3日くらいで行ったと思うのですが、たしか2日続けて実弾射撃を申し込んだと思います。……3日続けてってことはなかったはず。
余談ですが、このときにアーチェリーも体験しました。ぜんぜん的に当たらなかった記憶があります。
また、このときか別のときかは忘れましたが、アメリカの観光客に集団と歩いていた時のことです。
ばらばらとにわか雨が降ってきました。このときアメリカ人が言いました。
「it's rain」
ぼくは学校の英語の授業を思い出しました。It isは、天候を表す構文であると習いました。天候を現すにはit isを使えと。
でも、実際の英語はずいぶん違いました。彼らは英語でこう言っているだけです。
「雨だ」
たったそれだけのことを、どうして日本の英語に授業ではあんなに難しく教えているのでしょう?
さて、いよいよ初めての実弾射撃です。
ホテルの観光ブースで朝、予約して、時間になったら運転手さんがエントランスまで迎えに来てくれます。その日はぼく一人だったような気がします。
案内のお兄さんは肌の浅黒いチャモロ人のイケメン。ただし、背は低く、デニムの短パンの後ろに銀色のリボルバー、もちろん本物が突っ込まれていました。
彼は日本語は話せないのですが、ぼくは最終的に彼と仲良くなり、彼の話す英語の雑談で、ダイビングの話を聞かされました。英語の分からないぼくでも、そのときの話はよくわかりました。
深海に潜ると凄く寒くて、水圧が高いので、あとでゴーグルを外すと目の周りに真っ赤な跡が付くとか。このときの彼の話は、不思議と今でも覚えています。
彼の運転で、ホテルから離れた射撃場まで。
射撃場は、田舎のレストランみたいな待合室と屋外射撃レンジに分かれていて、待合室には気のいい太っちょのチャモロのおばちゃんとお兄ちゃんが、射撃レンジには絵にかいたようなアメリカンポリスみたいなチョビ髭サングラスのレンジマスターが怖い顔していました。
待合室には、いくつかの拳銃も飾られています。
拳銃はいまの日本の文化にはない武器であり、ツールであり、スポーツギアであり、時として凶器にもなる代物です。
すこし長くなったので、本日はここまでにします。次回、いよいよ実弾射撃ですね。
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