第212話 『ピーチ+1』プロット実況➁ キャラクターに入る


 戦略プロットを組む前に、テロリストたちの目的を決めました。ここが決まっていないと、そもそもお話にならない。そこで、オーパーツ絡みで設定を組みました。


 まず、テロリストたちは世界を破滅させたい。そして、それを止める目的の暗殺者。

 冒頭、ピーチと出会った暗殺者は、その作戦に気づき、それを止めようとします。


 高層ビルで戦闘が起き、ピーチは助かるのですが、暗殺者は頭部を撃たれ、記憶喪失に。

 テロリストによる世界滅亡の作戦は進行するのですが、それを見破った暗殺者は記憶を失っており、概要が分からない。にもかかわらず、テロリストたちは、早乙女海蕾の命を狙ってくるというストーリーです。


 第三稿でつけ加えた、ちょっと個性的な設定は、「早乙女海蕾が死んだら、世界が破滅する」ではなくて、「早乙女海蕾の周囲で多数の人が死んだら世界が破滅する」というものです。

 つまり、何人かを海蕾とともに集めて一気に殺す必要がある、ということにしました。


 こうすれば、第一稿にあったバスジャックやハイジャックも物語上成立させることができますからね。

 つまり、結局第一稿からあまり逸脱していないストーリーになりそうです。もっとも、第一稿にあったディズニーランドは出てきません。


 余談ですが、第一稿段階では、とうぜん「ディズニーランド」という名称は使えないので、「ネズミーランド」とする予定でいました。

 三十年前の当時、インターネットで検索したところ、「ネズミーランド」は二件しか引っ掛からなかったのですが、現在はかなり一般的な名称になっているみたいですね。


 いずれにしろディズニーランドを舞台にしたバトルは、『電動マッハ』でやったからもういいや。そちらは「ディズミーランド」としましたが。




 ということで、『ピーチ+1』第三稿の大まかな戦略プロットを組みました。

 そして、その上でやっとキャラクターに入りました。それは、世界観とプロットが要求するキャラターを作中に配する必要があるからです。


 すなわち、戦略プロットと戦術プロットの間でキャラクターを作らないと、キャラとストーリーが噛み合わない。だから、この段階で、キャラクター作りに入る必要があると考えたんです。



 物語は、上記のように突飛で常識外れなものですので、ピーチと+1のキャラクターは必然的に決まります。真面目な常識人と、超非常識な狂人です。


 そして、あとひとつ。早い段階で決めなければならないこと。


 それが、主要キャラクターの物語内での変化です。

 それぞれ、物語の前と後で、何が変わるのか? ここはね、絶対書かないと駄目だからね。

 で、いま、それを考えている状態です。


 といっても、いきなりキャラクターって作れないものです。キャラクターとは行動であり、感情であり、小説のそれは結局ストーリーの中にしか存在しない。物語の場面を揉みながら、なんとかそれを出そうとしています。

 いまちょうど、その段階ですね。



 実況としては、やっとリアルタイムに追いついたようです。



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