第195話 小説書けないので、プロット書いてます。


 ここ最近、つばさ文庫用の新作をずーっと書いてたんですが、六万文字超えた辺りで書く手が止まりました。

 書けなくなったというか、つづきの話をちゃんと考えてなかったので、アイディアを出さないといけないんです。

 1エピソード二万文字の話を5エピソード。単純計算で10万文字なんですが、第3エピソードを書きおえ、第4エピソードの途中で止まってます。

 早くアイディア出さないとねー。


 ということで、暇つぶしにエッセイなんか書いてます。なにか書いてないと寂しくて。



 で、ちょっと空いた時間で、次回作のプロットを考えてます。

 すこし前に読んだ本、『小説家になって億を稼ごう』(松岡圭祐著)に書いてあった小説の書き方。

 俳優の写真を見えるところに貼って、彼らが動き出すのを待つ方法。やってみたら、たしかにキャラクターたちが動き出しました。それに合わせてプロットもある程度作れました。


 が、ちょっと放置していたら、新しいアイディアが浮かんで……。

 それが最初のプロットとちょっと違うんです。




 話は変わりますが、さいきんはバンダイチャンネルでアニメをいろいろ見ています。そして、勉強になることも多いです。


 『転生したらスライムだった件』は途中でやめちゃいましたが、『無職転生』とか面白かったです。『その着せ替え人形は恋をする』とか、ヒロインが可愛かった。

 『ジャイアント・キリング』も面白いです。途中までしか見てないけど。


 『ジャイアント・キリング』はサッカーのアニメ。マンガ原作。ジャイアントキリングとは、大物食いとか大番狂わせとかいう意味。


 弱小のサッカーチームに呼ばれてきた若い監督。彼はもと選手だが、欧州である「奇跡」を起こした男だった。

 しかし、彼は練習初日から、朝寝坊して来ない。そしてチームメンバーに伝言。

「三十メートルダッシュのタイム測っといて」


 そして、かなり昼になってやってきた監督。

 選手たちのタイムだけみて、全員をふたつのチームに分ける。

 片方はほぼ一軍のチーム。もう片方は、ほぼ二軍のチーム。そして、ほぼ二軍のチームにこういう。


「おめでとう。君たちはレギュラー候補だ」


 いきなり一軍と二軍の選手を入れ替えようとするから、とうぜん大反発が起こる。そこで、監督。


「じゅあこの二チームで紅白戦をしよう。勝った方がレギュラーってことでいいね」



 とまあ、冒頭はこんな感じのストーリーです。

 当然このあと、ほぼ二軍のチームが勝つんです。当たり前ですが。


 が、この、ほぼ二軍のチームが勝つという展開。それは、見ている者が「見たい」展開ではないでしょうか? 『ジャイアント・キリング』はこの、見ている者が見たい展開というのが多い。



 このあと、新人の椿という選手がレギュラーになるのですが、彼は豆腐メンタルの持ち主。

 ちょっとプレッシャーを感じると、すぐにプレーが乱れ、ミスを連発する。ミスするとさらにプレッシャーを感じ、自爆を繰り返すプレイヤー。

 でも、監督は試合で彼を使い続けます。失敗を繰り返すにもかかわらず。


 そして、一人深夜に自主練している椿くんに、監督はこういいます。


「何度失敗しても構わない。だが、ひとつの試合で必ず一度、観客を魅了するプレーを見せろ。それがお前のジャイアント・キリングだ」


 そして、そののち椿くんは、一番大事な試合の一番大事な場面で……。



 このアニメが教えてくれる大事なことは、見たいものを見せてくれるということ。

 やはり物語は、読者が読みたいものを書くべきなんでしょうね。



 ここ最近は、放映中の『パリピ孔明』と、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ』を見ています。


 『ダンジョンに……』は、ありがちだけど安定感のある話で、なんかつるつる見られます。なぜ主人公が強くなっていくのかが永遠の謎だけど。

 そして、「あれ?こんな人出てきてたっけ?」というキャラが毎回何人かいる。ここまで全話見ているはずなんだけど(笑)


 『パリピ孔明』は、もうアイディアの一極集中ですね。

 現代の渋谷に転生した三国志の英雄・諸葛孔明が、歌手をめざす女の子の夢を叶えるために策を練るというお話。

 渋谷の街に諸葛孔明というミスマッチが面白いです。これはアイディアですよね。ま、それだけといえば、それだけなんですけれど、それだけあれば押しきれるのも事実。



 さて、話を、いま作っているプロットにもどしますが、最初につくったプロットに、あとからつけ加えたアイディアを合わせて、何とかひとつの形にしようと考えてます。


 もしかしたら『小説家になって億を……』で紹介されている小説の書き方は、ふつうのドラマとかミステリーとかでは有効でも、SFとかファンタジーとかでは、舞台設定や世界観が広がらなくてあまり有効でもないのかもしれません。

 そんなところを調整しつつ、読者の読みたいものを考えながら話を作っています。


 タイトルは決まっていないんですが、物語のなかで読者に見せるものとしては2点。


・ 主人公がレベルアップして強くなる


・ 主人公が自分より強い奴を倒す


 このふたつを主軸にプロットを考えて行こうかなと思ってます。


 ぼく自信としては、「いま流行りの異世界転生物を書いて読者を獲得してやるぜ」とか「魔窟とうわさの異世界転生物のジャンルで勝負してやるぜ」とかいった大それた野望はないんです。


 ただ、さいきんちらっと見た『聖戦士ダンバイン』が、「ああ、やっぱこれ凄いな」と思ったのが、そもそものきっかけだったと思います。

 『ダンバイン』は、ガンダムで有名な富野監督が40年くらいまえにつくったロボットアニメなんです。


 海の底にあるという世界「バイストンウェル」に、妖精の力で聖戦士として召喚された青年ショウ・ザマが、中世ヨーロッパ的なその世界の戦乱に巻き込まれる話。


 剣と弓で戦う騎士の世界バイストンウェルには、さきに召喚されていた地上人によって機械が持ち込まれており、その科学の力で作られたオーラバトラーなる巨大ロボットで戦うことになるのです。


 しかも、オーラバトラーの素材には、森の奥に住む巨大昆虫の甲殻が使われていたりして。

 これを40年前に作っているんですね。富野監督天才ですわ。なにしろ当時は、「オーラ」という言葉じたい、月刊ムーの読者しか知らなかったですからね。


 というわけで、いまプロットを作っているぼくの異世界転生物には、「聖戦士」というキーワードが出てきます。

 とりあえず、タイトル考えながら、設定とプロットとキャラクターを作ってます。


 ……それって全部だな。


 でも、なんか楽しいです。

 聖剣とか魔獣とか召喚とか。

 むかしやったゲーム『タクティクス・オウガ』を思い出しながら、お話考えてます。



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