第165話 ときにB級の映画も観たりする


 今年も緊急事態宣言が発令されましたね。しかもまた延長ですか?

 そして、今回は飲食店でのアルコール類の提供が禁止されています。外で飲めない! そっちの方が緊急事態です。



 そんなこんなで、またもや休みの日にDVDを借りました。なんか新作割引キャンペーンやってたし。




 今回は軽いの二作。


 一作目は、テレビドラマ『ラストコップ』の映画版。いわゆるザ・ムービーってやつですが、あまり面白くなかったです……。テレビ版の方が面白かったかなぁ。あの最終回の生放送のドラマとか。あの回の放送事故は凄かった(笑)。



 ドラマ『ラストコップ』の話の内容は、こうです。

 捜査中の爆発事故によって三十年間昏睡状態だった熱血刑事が唐突に現代(2015年)に目覚めてしまう話。

 昭和の刑事がよみがえって職場復帰するんだけど、草食系男子とコンビ組まされたり、時代の流れについていけかなったりのドタバタ・コメディー。

 主人公を唐沢寿明さんが熱演し、相棒の若手刑事を窪田正孝さんが好演しました。



 映画版は、つまりは最終話で、テレビスペシャルではなく、どうせなら映画でやりましょうみたいなノリですが、内容的にもうやることがあまり残っていなかった印象。とくに、クライマックスが飛来するミサイルとか有りがちでしたし、物語のオチも「うーん」と首傾げる印象でした。

 でも、もともとそんなに期待してなかったから、まあいいか。




 そして、2作目。

『新解釈・三國志』。福田雄一監督で、劉備が大泉洋さん、諸葛孔明がムロツヨシさんなので、まあ内容はだいたい想像つくと思います。このお二人が劉備と孔明を演じるということで、内容はしょーもないギャグ。アドリブ連発の悪ノリ映画です。

 なので、新作を定価でレンタルする気にはならないのですが。


 余談ですが、劉備は、劉・備・玄徳で、諸葛亮孔明は、諸葛・亮・孔明です。玄徳と孔明があざなですので、前出の「劉備と孔明」って書き方は間違いですね。劉備と諸葛亮が正しいのかな。

 ちなみに、日本人で諸葛さんって人に会ったことあります。



 全体的にお金がかかってない感じで、おなじみ三国志の物語が展開していくんですが、各エピソードをつなげた印象で、物語はぶつ切り状態。まあ、そもそも上映時間110分で「桃園の誓い」から「赤壁の戦い」までやるのはちょっと無理あります。


 だーっと見ていて、ああこの流れだと、呂布はたぶん城田優さんだろうなーと思ったら、ほんとに城田さんだったし(笑)。

 そんな映画です。ただ、前半も中盤もプロットがあってないようなものなので、お楽しみは大泉洋さんとか小栗旬さんとかの無駄に高い演技力とアドリブ力でしょうか。

 面白いんですけれど、内容がないので、途中で寝てしまいました……。酒飲んでもいましたけれど。



 で、翌朝、起きてから続きを。見なくてもいいか、とも思ったのですが……、見ました。


 やはり、物語には、きちんとしたプロットが必要なのだな、と痛感しましたよ。可笑しい場面ばかりつないでも映画にはならない。事実、映画として面白くなかったです……、橋本環奈さんが出てくるまでは。



 ここはほんと、プロットの勉強になりました。

 たった一人のキャラクター、ちょっとした設定。

 それだけで、物語って俄然面白くなるんですね。全体110分の映画で、橋本環奈さんが出てくるのが80分だから、ちょっと遅すぎると思います。あそこを55分のミッドポイントに設定すれば良かったのに。

 また、ラストでやっと出てくる劉備のちょっとした設定も、前半で明らかにしておけば、もっと面白かったと思うのですが。



 興味のある方は是非。ただし、過度の期待は禁物です。福田監督ですので、あのノリです。

 が、脚本術の勉強としては、偉そうな講釈垂れる小説家崩れの解説よりも、遥かに勉強になると思います。時間の余っている方はどうぞ。


 いやー、なんか映画『キングダム』観たくなりました。大泉洋さんも「キングダムの方に出たかった」と言っていますし。

 ただ、「やれる役がなかった」らしいですけどね。


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