第103話 『海賊戦隊ゴーカイジャー』
先日、ふと気づいたら、YouTubeの東映公式で、『海賊戦隊ゴーカイジャー』がアップされてた!
あっぶね、見落とすところでした。『ゴセイジャー』のあとに『ゴーカイジャー』までやってくれたのね。さすが、太っ腹の東映公式。たまに、映画とか無料でアップしてますからねー。
『ゴーカイジャー』は、戦隊ものとしては第35作。これまでの34作のすべのて戦隊が出る豪華な記念作品。
まさに、ここまで見てきた特撮好きへのプレゼント的な大企画です。
基本的に、ゴーカイジャーは、レンジャーキーというアイテムで、いままでのすべての戦隊ヒーローに変身できます。また、レジェンド回として、三回に一回くらいのペースで、過去の戦隊をクローズアップしたエピソードがあり、当時の出演者が出てくれたりもするんです。また細かい演出や遊び、サービスも満載でした。
たとえば、『忍者戦隊カクレンジャー』の回で、「BAGOOOON!」とかいうロゴが画面に入るのは、カクレンのときの独特の演出です。さらには変身時に一瞬忍び装束になったり、当時のオープニングがかかったりするんです。
また「チェンジマン」の回では、でっかい夕日を背景にした一騎打ちをするんですが、あれは「チェンジマン」の名シーンの敵幹部とレッドの一騎打ちの演出をもじってるんですね。見ていた人しか分からないだろうけど。
また、過去に出演していた俳優さんも多数ゲストで来られてて、「ハリケンジャー」なんか三人全員そろって壮観でした。
リュウレンジャーの亮とか、ゴーピンクのマツリちゃんとか当時のまんまで、それなりに歳を重ねていて。
あとは、メガレッドは当時高校生という設定だったのが教師になってたり、タイムイエローのドモンなんて見ていた人は絶対に泣くエピソードだし……。
ゴーカイジャーが、では総集編的な人気に乗っかっただけの作品であるかというと、これが逆で、単体のエピソードも面白い物が多くて、極めて質が高かったです。
アクションも力が入っていて、CGも使うんですが、生身のスタントの質もかなり高い。
第一話の、側宙決めて飛び降りながら、伸身のロール混ぜるとか、スーツ着てよく出来るなー、いつか文字で表現したい、と思わせる見事な動きでした。
で、当時、ゴーカイブルーが、無口なキャラに加えて、役者初体験の棒演技で、「空気」とまで言われた山田裕貴くんが、現在ドラマに出まくっているという意外な展開もあります。まさか彼がくるとは、さすがに予想してませんでした(笑)。
キャストでは、あとは池田純矢くんかな。
彼はゴーカイジャーの追加戦士ゴーカイシルバー役で途中からの出演となるのですが、アクションが、俳優にしてはあり得ないほどうまくて、スーツアクター顔負けでした。
池田くんは、子供のころ『五星戦隊ダイレンジャー』の追加戦士キバレンジャーを見て、「キバレンジャーになりたい!」という夢をもち、俳優をめざします。
でもね、考えて見てください。スーパー戦隊は、一年で終了します。池田少年が大きくなって俳優になるころには、もう『五星戦隊ダイレンジャー』は放映されていません。
ところがです。この『海賊戦隊ゴーカイジャー』が企画され、池田くんが追加戦士であるゴーカイシルバー役に選ばれたため、本来実現不可能であるはずの、「キバレンジャーになる!」というこの夢をかなえることができます。ゴーカイシルバーは、戦隊の追加戦士に変身できるんです。
彼は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』の「ダイレンジャー」回で、リュウレンジャー役の俳優さんと共演し、見事キバレンジャーに変身するんです。
そういうことがあるから、特撮は面白い。
ゴーカイジャーの第一話のバトルは、当時よく使われていた廃墟で行われています。
そこで変身前のセリフが、「気に入らなければぶっ潰す。それが海賊ってもんだろうが!」なんですが、一年後の最終回はまったく同じ場所、おなじアングルで、ゴーカイレッドことキャプテン・マーベラスはまったく違うことを言うます。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』は、彼ら海賊戦隊が、いかにして三十五組目のスーパー戦隊になるかを、一年間通して描いてた作品でした。
ちょっと懐かしい。でも、面白い。
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