第101話 一人称小説にプロットは要らない
現在一人称小説を書いています。え? おまえ、一人称小説書いたことあるのか?って。
ありますよ。大昔、習作として書いた『ストロベリー戦記』がそうでした。アイドルが騙されて、遠くの宇宙の傭兵部隊に売られて、巨大ロボットに乗って戦う話。
なんか、こう書くと面白そうですね(笑)。ちなみに主人公は
あと、カクヨムで公開したものでは、いま非公開なんですが、『鵺ブラスター ケダモノガカリ』もそうですね。江戸時代が舞台のSFで、記憶を失った主人公が自分の正体を探す話。これは一人称の方が面白いですよね。
で、今現在スペース・オペラとして、小学生の女の子を主役にした一人称小説を書いているのですが、いやー、これが楽しい。こんな楽しいのは、ほんと、何年ぶりだろう。
楽しくて楽しくて、仕方ないんです。もうこんな、突飛ではちゃめちゃで、やりたい放題のお話があっていいのだろろうか?
一応本作も、プロットというものは作られているのですが、ほとんど確認しないで書いています。だいたいのアウトラインで十分ですね。
たとえば、『ときめき☆ハルマゲドン』の第4章みたいな話は、ぜったいにプロットを書かないと書けないですね。また、おなじ『とき☆ハゲ』でも、第2章はプロットを書いているうちに「あれら」のアイディアは出てきました。
が、今書いている一人称小説はどうでしょう? ぶっちゃけ、プロットいらないです。つーか、アドリブで書いた方が絶対面白い。もっとも、ちゃんとプロット書いてあった上でのアドリブですから、純粋にアドリブで書いているとは言い切れないんですが、ただし、プロット書かなきゃならないような複雑な話、こどもは読まねーだろ、とも思います。
また、文体にしても、ぼくが『戦闘描写講座』で解説した、行間で表現する技法。あれなんか、読書初心者のこどもには、通用しないやり方でしょう。とにかく分かりやすく書かないとならない。
だから、二文続けて、主語が「あたしは」になったとしても、ちゃんと分かるように書いてあげなければならない。
そう考えています。もう、くどいくらいに、
誰が何をしたのか。そこをちゃんと書いてあげないといけないと思っています。
ただしこれ、悪だくみなんですが、後半からレベルを上げていこうかと思っています。こちらの文章のリズムを、ずっとここまで読んでくれた子なら、ある程度つかめているのではないか? そして、ついてこれるようになっているのではないか?
だから、後半のクライマックスとかでは、高度な行間描写なんかも展開したいなぁ。そんなことも企んでいます。
現在文字数は3万5000。規定では、7~11万5000のはずですから、感触としてはいい感じです。
ちなみに、子供が読むスピードと時間を計算して、ひとつのエピソードを2000文字くらいに調整してぶつ切りにしています。が、これ、案外むずかしい(笑)。
それはそうと、今年もちゃんと、カクヨムから応募できるのでしょうかね、つばさ文庫。そしてその時期はいつでしょう。もうこれ、ガチで子供向けに書いてるんで、他への使いまわしは利かない作品になっているんですけどー。
おっといけない。プロットのこと、書き忘れるところだった(笑)。
書いていて思ったのですが、一人称小説を書いている以上は、プロットは書く必要ないですね。
たとえばですよ。
☆☆☆
俺はその道をどんどん進んでいった。途中で落ちている財布を拾い、中を調べると、なんと十万円も入っている。やった。これで遊び放題だ。俺はあわてて周囲を見回し、目撃者がいないのを確認すると、十万円をポケットに突っ込んで、財布は捨ててしまった。
やったー、今日はついてるぜ!
☆☆☆
まあ、窃盗ですけどね。
で、この書き方というか表現の仕方、ユーチューバーの動画配信に近いですね。実況とかああいうの。
となると、その場その場で面白い展開とか描写とかを入れておけば、コンテンツとして成り立つわけです。基本単純で、無思考だから、そこにちょっと伏線仕込むなんてことも簡単で、ちょっと器用な人なら出来ちゃうでしょう。
だから、こういう一人称小説を書いていれば、プロットは書く必要ないし、当然書く能力も要求されない。言葉を返すなら、プロットとはなにか?を理解できないし、その必要もないということです。
ところが、世にある作品には、映画や小説、ドラマ、演劇、いずれもプロットが必要なエンタメが多数あります。
『コンフィデンスマンJP』や『木更津キャッツアイ』みたいなドラマは、複数のプロットラインを作成しなければ脚本が書けないし、小説でも『イニシエーション・ラブ』なんて、プロットなしで書けるはずがない。
でも、動画配信とか、一人称小説とかは別で、プロットなしでも書けるし、無い方がもしかしたら面白いのでは?と思った次第です。
さて、またこのあと、執筆にもどります。
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