にゃっこの記録簿。

佐々木いち

第1話 ある朝のこと

にゃっこはベットから飛び起きた。

今日はいつもよりも寝起きがいい。


ぐーんっと伸びをしてみる。

とっても気持ちがいい。

....さあて、何をしようか。


 にゃっこは短期大学を卒業してすぐに食品加工メーカーの派遣社員として働いていた。特にやりたい仕事があるわけではなかったので、楽しそうだとか、雰囲気がよさそうという理由で、知り合いに勧められた会社にすんなりと就職した。明るく人当たりのいいにゃっこは、上司や同僚からも好かれ、言いたいことをはっきり言う性格も相まって同性からの信頼も厚く、隅に置けない愛らしい女性として慕われていた。そんなにゃっこを皆だいすきだったし、にゃっこも皆のことが大好きだった。


 そんな彼女が、昨日、会社に辞表を提出した。

 

 あまりにも急すぎる意思表示に上司と同僚はもちろん困惑した。だけど、彼女のあっけらかんとした表情の中に確固たる決意を感じ、周りは引き止めることもできずにいた。


 彼女自身で青く染めた木製のポストに昨晩届いた、1通の手紙に突き動かされるようにして、彼女の中で何かが大きく変わろうとしていた。

 



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にゃっこの記録簿。 佐々木いち @Nyacco426

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