第5話

「あ!! 」

 その時、突然相馬が声を上げた。

「ごめん、今日はもう帰らなくちゃ。」

「そっか。明日も来る? 」

「うん。あかりは? 」

「私は毎日いるよ。」

「分かった。じゃあ、また明日ね。」

「うん。明日ね。」

 別れの挨拶をすると、壮馬は慌てて荷物をまとめ、帰っていった。

 時計を見ると、15:00を指しており、長い間話し続けていたことを知った。

 うんと大きく背伸びをすると、先程食べそびれたおかず達を取り出した。

「明日は何をしようかな……」

 もちろん、壮馬も一緒。

 先程会ったばかりの壮馬のこと、壮馬と何をしようか、そんなことを考えていた。


 そうだ、あれをしよう。でも、壮馬はできるかな……。


 次の日、いつも通り図書室で本を読んでいると壮馬がやって来た。

「おはよう! 」

「おはよう。 」

 元気よく、笑顔でされた挨拶を、本を閉じてから返し、そのまま本を棚に戻した。

「今日は何するの? 」

「んー、とりあえず着いてきてよ。」

 ニヤリと笑うと、歩き出した。

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