救いのヒーロー? アルナマン☆

だいなも

アホアホ18禁アクションコメディ開幕!?

救いのドスケベヒーロー見参!?

救いのヒーロー見参!(大嘘) 

「きゃああ!」


 女性は叫んだ。耳をつんざくような声。

 だがその声は響きもせず、波の音にむなしくかき消されていく。

 ――ここは夜の海。

 新月の細い月明かりの中、人気などあるはずもない入り江で女性は襲われているのだ。


「やめんかい! こんな事してタダで済むおもとんのか!? つ、捕まるであんたら!」

 女性は複数の男に押さえられながらも、そう言って男たちを睨み付ける。

 行為はワンボックスカーの中で行われようとしており、動画撮影の為なのか、様々なライトなどで車内は煌々と明るく、外からは何とも目立つ状態となっていた。

「バーカ。別に前科のないおれらが捕まるかよこの関西弁女」

「そうだよ。んじゃま、パパパッとやっちゃいましょうよ~」

「金、暴力、セックス!」

「や、やめんかいコラ~!」

 3人は誰が1番最初にぶち込むかでもめている。

 その間、関西弁の女性は必死に抵抗しようとするが、男3人の力の前にはどうしようもない。

 そしてついに金髪ロン毛の男が1番に決まった。

「やっぱ女なんだよな~」


 ――やめろ! 

   そのキッタネエものをとっととしまいな!

   じゃねえとギッタギタにするぜ!――


 男が股間のジッパーを開けた瞬間、

 夜の闇をかけぬけるような、ハスキーな女性の声が海に響き渡った。


「……なんだ!? 何で人の声が!」

「やった! な、何か知らんけど助けが来たんや~!」

 男たちと関西弁の女性が驚き、ライトを向けるとそこにいたのは――


――羨むほどの長身、関西弁の女性を大きく上回る爆乳、日本人離れした丸く大きな尻、なぜか右の手の甲には宝石のような黒い石――

髪は海風になびくポニーテール、顔はきりりと、なおかつ鋭い目つき。

脚には太腿までのハイブーツ、腕には赤くアームカバー。

肩は露出し、締まったウエストをさらに締めるかのような黄金に輝くベルト。

尻はビキニのように肉を見せつけ、おまけに大きな胸も半分以上があらわになっている。

そして股間部分には、やけに厳重そうなサポーターが付いている。


「……? なんだ?」

「ヘンタイ女が一人だけ……」

「すっげえエロいゾ~」

 男たちは笑い合った。

 なんだ、獲物がもう一匹ノコノコやってきたんじゃないか、と。


「な、なんやねんアイツ……」

 関西弁の女も愕然とした。


「お~いお姉ちゃん~。なんだ~混ざりたいのか~?」

 男が一人、ニヤニヤしながら先ほど現れたヒーロー? の方へ近づいた。明らかに股間をふくらましながら。

「姉ちゃん? オレがか?」

 ヒーロー? はそう呟いた。

「そうだよ~爆乳のネエちゃん~」

 男は手を伸ばし、余りにも露出された、ヒーロー? の胸に手を伸ばした。

 が、次の瞬間、ヒーロー? が手を伸ばしたかと思うと――

 一瞬で男は頭を掴まれ投げ飛ばされ、頭から海の中にダイブした。


「な、なんだ!」

「うへえ!」

 残った男二人は怯える。

 同時に、女性への押さえつけも甘くなる。


「――オレはなあ、正義のヒーロー? いやヒロイン? ……やっぱヒーローの、アルダマン…… あっ違う違う“アルナマン”さまだっ!!」

 

 アルナマンは胸を張った。こぼれそうな胸はたゆゆんと揺れている。

バカバカしいながらも、謎の迫力のあるそのアルナマンに男二人は怯え、その隙に女性は二人の拘束から逃れた。


「悪いオトコはブン殴っちゃうぞ~」

 アルナマンは腕をぐるぐる回し男二人に近づく。

 二人は車から出、暗闇の浜辺を逃げようとしたがすぐに捕まった。

「ひええ! 許して!」

「なんなんだよおまえ~!」

「ウッセーんだよバーカ。ふんっ!」

 命乞いもむなしく、二人は一発づつ腹を殴られ、やはり海にポイと投げ捨てられた。


「……なんかよーわからんけど、助けてくれてありがとう! おもきしレイプされるトコやったわ~」

 女性ははだけた服のままアルナマンに走り寄り、彼女? に感謝した。

「アンタ強い女なんやな! つーか何やあの力?」

 女性はそう言うが、目の周りを覆うヒーロー・マスクの下で、アルナマンは眉間に皺を寄せる。

「女? オレがいつそんなこと言った?」

「へ?」


 やけに厳重な作りの、股間の部分のプロテクター。

 アルナマンはそれをカポリと外した。


「あ~コレきつくていけねえや。やっと自由になれたな。オレのかわいい――


 外れたプロテクターから覗いたそれは、

 まごう事なき、ビッグサイズの……


 ――ペ〇スちゃん!」


 であった――――


「えええええええ!」


 女性はあまりの事に、砂浜に尻もちをついた――――



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