第3話

 携帯電話で連絡を取り合っていた。

「かわいい かわいい景子ちゃん」

「ステキな土井垣さん」

「今度楽しい事をしようね」

「そうね、いいわね」

「9月20日はどうかな」

「こんどの金曜日に、うちのだんなが東京に出張なのよ、その日はどう」

「いいねえ、そうしよう、じゃあ9月22日に」

 次の金曜日、景子は喫茶ボアで、4時15分から土井垣からの電話を待っていた。5時15分に、お待ちかねの土井垣からの電話が有った。

「かわいい かわいい景子ちゃん待った」

「それほどでも」

「今どこに居るの」

「会社から200メートル西のボアと言う喫茶店よ」

「すぐ行きます」

 土井垣は10分ほどで来た」

「お待たせ、ちょっと顔が青いね」

「そりゃあ緊張するわよ、初めて浮気するんですもの」

「あ、ここのお店食事もできるし、お酒もあるじゃないですか。ピザを食べて、赤ワインを飲みましょう」

「二人の前途に乾杯」

「乾杯」

「景子ちゃんはお酒強いの」

「割に強い方ですね、土井垣さんは」

「僕は強いですね。じゃあそろそろ行きますか」

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