第3章 円卓会議
第1話
アヤメが仲間に入って数日が過ぎた。
夜叉丸戦で防具と籠手が限界になり、杖として新しく作った後、よくギルドの近くを通る武器商人に良い人に引き取ってもらうよ頼んだ。
その後武器商人から良い情報をもらいセレナ達に相談すると、オッケーの返事が返ってきた。
セレナ達と一緒に新しい防具を作る為、ギルドから離れた所にある。
【龍神の神殿】
かつてこの神殿には竜人達の先祖が眠ると言ういい伝えがある、彼らは元々別の世界に住んでいたが。
魔術師の召喚によって、龍神の神殿と一部の村ごと、この世界に転移してきた。竜人の街ラグーはその先祖が最初にラグーの街を建てたと言われる、その時に街を一緒に建てたのが【ライダー】と言う職業の冒険家だった。
人とドラゴンが絆を結び背に乗せる事を【ドラゴンライダー】と言うのもこの話しが所説といい伝えられてる。
それから長い年月が経ち、今では龍神の神殿は冒険家が挑むダンジョンとなっている。
今そのダンジョンの10階に挑んでいるのは、ギルド・アズマ所属のレン少年だった。
「トドメだ!《リィンバル・カノン》!!」
ガンナー形態のマグナの銃口から巨大な光線が放たれる。その先に魔獣ジル・ファードラゴン巨体な体をしているが光線が命中すると大きく叫び倒れた。
「レンこれで全部?」
「ああ、クロエのお陰でこれで全部揃った」
肩まで伸びた黒い髪に青い瞳。彼女の名は「クロエラ=アーラ」職業は
その事件を解決したあとクロエラは色々と考えたあと僕達のギルドに入った。
魔獣の素材が自動的に〈無限収納〉でカバンの中に入り、メニューのログにはドラゴンの素材が表示される。
「レン様、この周りの一帯には魔獣はいません今の内にセレナ様達と合流しましょう」
「分かった、ミュウ」
龍神の神殿は魔獣の巣窟で腕の立つ冒険家ではないと下までは降りられない。
ミュウとクロエラに僕を入れ三人は素材を集めに向かい、セレナにアヤメとレムは別の階で素材集めの依頼を受けていた。
目的の素材を集め終え、神殿の入口まであと少しの所でセレナ達と合流出来た。
「これで依頼達成!レンの方も目的の素材も手に入れられて良かったね!」
「私も初めて依頼を達成出来て嬉しいですあと他の素材も手に入れたのでレンまたおすそ分けしますね」
「セレナの方も無事に達成して良かったよ、じゃあ一旦街に戻って」
「レンお兄ちゃんあれ何?」
服を引っ張るレム。どうしたのだろう?っとレムが見てる方向向ける。
「「ガァァ!!」」
僕達から離れた所で魔獣達が吠えていた、数は多いがまだ部屋の空間は広いので走れば逃げ切れるが。
「レン、こっちにも魔獣達が現れた、挟み撃ちだけど、この状況ワクワクしない?」
「セレナこの状況楽しでいるね、スゴイよ本当に」
「えっへん!」
セレナはドヤ顔をする。
じりじりと近づいてくる魔獣達、すぐに襲わないのは、何処かで指示をしている魔獣がいるはず。色々なクエストを経験しているお陰でそういうのが大分わかってきた。
「それではこのミュウ戦闘態勢にさせて頂きます」
「レンが作ってもらった。この【ゲイボルグ】で魔獣達を仕留めます」
アヤメとミュウは戦闘態勢に入っていた。
「レムもトックンのセイカ見せるー!」
「私はレムのサポートに入るはレンは魔獣達を指示している魔獣を討伐して」
レムも最近特訓して、今では僕達と並ぶ程の実力もつけて、やる気に満ち溢れている。成長していくレムを見て少し嬉しくなる自分がいた。
クロエラはレムのサポートに入ってくれるお陰でこっちは指示している魔獣探しに専念出来る、そしてセレナは杖を掲げて皆に言う。
「戦闘態勢、これより遭遇した魔獣を退治する、行くよみんな!」
「「了解!!」」
セレナの合図と同時に左右にいる魔獣達の中に
突っ込む、ミュウとクロエラは魔獣達に斬撃を与え、アヤメは槍で応戦してる間にマップでここより離れた位置にいないか検索すると。
見つけた!セレナに魔獣を指示している場所を教え、僕は追撃に向かいレムも後から付いてくる。
「てき!〈すらいむ・ぷぅれす〉!」
レムはスライムに変身すると、どんどん体が大きくなり、そのまま高く飛んだ後に魔獣達の群れに落とす。魔獣達の大半は下敷きになり、そのまま、レンのカバンの中に入っていく。
(ありがとうレム、リアラ!近くに魔獣は潜んでいない?)
(大丈夫です!魔獣は一匹だけです!)
リアラのお陰でこのまま、真っ直ぐ指揮官魔獣に突っ込む。
「グググ!!」
ガイコツがローブを着ている、スキル〈鑑定〉
をすると、【
グググ!っと不死王は手から魔弾を僕に向けて放った、マグナで魔弾を次々と弾きながら。
不死王にマグナの刃で切り裂く。
「グオオオ!!」
不死王はそのまま倒れ、光り輝くとメニュー画面のログに〈不死王の指輪のアイテムを入手〉っと表示されている、その他の素材やアイテムも入手したと書かれているがもう一つ嬉しい事。
レン
ステータス
【レベル】80
レベルが上がってステータスの方も強化された、また新たな召喚獣を出せるかも知れない。
その後セレナ達は魔獣達を倒して素材と食料を入手した。これを持って帰り、ミュウ達に美味しい料理を作って貰おう。
【風の街トリスタン】街のあらゆる所に風車が立ち風の精霊が住む街と言われている、街の中に入ると【種族】ハーピィが何人か見かけた。
ハーピィと言うと腕には羽が生え足はワシの様なツメが生えてると思ったが、セレナから聞くと。
「飛ぶ以外は普通の人と変わらないよ、ハーピィは全員女性だから。たまに男性を連れ去って子孫を増やしたりする習性があるから!絶対!!レン、ハーピィに付いていったらダメだよ!!」
セレナが凄い顔して言っていたな。そして今僕達は風の街トリスタンの宿に帰り、ミュウが店主に厨房を借りれるかお願いすると、すぐ貸してもらえた。
ミュウとアヤメが夕食を作ると言っていたので
どんな料理が出来るか楽しみに待っていた。
夕食を終え、宿の近くにある元鍛冶屋に足を運んだ。大分長いこと使ってないので釜戸はサビてはいるが、今回はこれを使わないのでいい。
「やってみるか」
ドラゴンの
【魔法錬成】
そして結果は予想通りだった、素材によってことなるが、硬い原石やミスリルも簡単に形を変えることが出来る。
(そんな考え方今までないです!素材にマナを送るのはマスターが初めてです凄いです)
リアラから凄い尊敬の視線が来る、今回はたまたまアヤメが魔法錬成をしているのを見ていたからそんな発想が出来た。
ドラゴンの鱗を、細い糸の束を4束ぐらい作り、【ドラゴンの糸束】が完成。
次に鎧を造る為にダンジョンで魔獣達を倒したことで色々な素材があって助かった一番硬い部分だけを取りそれを〈合成〉する、そしてハンマーに自分が造りたい鎧を記憶しながら叩く!
良い感じに完成した。
【鎧】キメラ・アーマー
【効果】Def+200 Atx+105 ボーナス 属性の攻撃無効 【説明】あらゆる硬い部分を集めて造った鎧耐久性にも優れ、鎧は軽い。
メニュー画面を開き自動作成で籠手を作ってもらい、アイテムボックスから出す。素材も良いのを使ったので丈夫だった。
これにさっき造ったドラゴンの糸を使って腕を結ぶ為のヒモをドラゴンの糸に変える。すると
【籠手】ドラゴンの籠手
【効果】Atx+120 Def+95 ボーナス耐久性アップ(大)【説明】ドラゴンの糸を使った、籠手どんな武器にも馴染み、より武器が使いやすくなる。
出来た!これで戦いやすくなった。みんなのお陰でまた新しくなった籠手と鎧を朝見せよう。
後は明日の為に早めに寝たいけどまだ目が覚めて眠れないから宿の酒場に行こうか。
酒場に入るとあまり人はいない。カウンターに一人の小柄な少女が座っている、こんな夜遅くに?僕も人の事は言えないがとりあえず空いてる席に座る。
「お兄さん相席良いかしら?」
さっきのカウンターにいた小柄な少女がこっちに来たがどういう事だっと?が。
「良いけど、どうしてこの席に?」
「ここしか席が空いて無くて」
「どの席も空いてるよ」
「ここの席しか」
「空いてるよ」
「…………空い…て無く……て」
「うん……どうぞ座って下さい」
根負けして少女と相席をした、暗くて顔は見えなかったけど、僕と同じくらいの年齢だろうか
服装は何処かの騎士ぽい感じだ、【レイピア】を入れるホルダーが腰にかけている。
「ねえ君の名前、良いかしら」
「アズマ・レン」
「私はクラトリス・アステル・レンガロ・ハット」
「…え?」
「クラトリス・カァ!?」
「噛んだね…」
「……ホノカです」
偽名でさらに長い!もっとマシな名前も合っただろうになんで!?
「じゃあ、レンって呼ぶね。実は私の依頼を受けてくれる人を探していたのもし良かったら受けないかしら?」
「依頼内容によるけど?教えて欲しい」
「実は明日の朝早くにある街に行きたいけど最近、街道に魔獣がよく現れるのだから馬車を護衛して欲しいの、お願い!」
護衛依頼か、これは明日の朝セレナに相談してみるか。それにここから近い街と言えばマップで見ると、【海港の街ルーティ】が近いね。
ホノカはこの街に行こうっとしているのかは分からないが多分ここから遠くはない。
依頼終わった後馬車に乗っても夕方には拠点に帰れる。
「分かった明日一回ギルマスに護衛の依頼受けて良いか聞いてみるよ」
「ほ……本当に!!ありがとう!レンー!」
ホノカは僕の両手を握りぶん!ぶん!振った。
まだ聞いてみるだけだから受けるかどうか分からないけど。
ホノカと別れてからその話しを一言も言えなかった、セレナが依頼を受けてくれる事を祈ろう。
翌日
朝、ベッドの上でレンは熟睡していたが、ドアが壊れる程のドンドン!!っで叩き起こされた。レンはドアを開けるとセレナが立っていた。
「レン!円卓会議の場所が決まったの!」
「円卓会議の場所決まったんだ何処でするの?」
セレナから海港の街と聞いた時に昨日ホノカが馬車の護衛の依頼頼まれたがそこの街に行くのかは分からない。
「今日の朝、円卓会議の場所まで馬車の護衛依頼が来たの」
そうか、ホノカと同じ様に馬車の護衛を依頼する人がもう一人居たんだ、セレナにホノカの事も相談してみないと。
「確か依頼主がロゼッタさんとホノカちゃんだったかな?」
「まさか、馬車の護衛依頼が同じ人物だった!?」
「そのロゼッタさんは知らないがホノカは知っている」
「え!?依頼主と知り合いだったの」
「ああ、少しお調子者だよ」
どう言えばいいか分からなかったが間違ってはいないと僕は思った。
部屋で支度終わった後セレナ達とロゼッタさんが座っているテーブルに合流した。もちろんホノカも一緒だった。
「やっほー!レン君、昨日の夜以来だね」
ホノカが手を振ると隣はロゼッタだろうか、自分達と少し上か大人の人だろうか?
「昨日の夜、馬車の護衛依頼をホノカに頼まれたけどロゼッタさんっと同じ依頼だったんだ」
自分はそう言うと、背筋をピンっと座り。顔を見る、近くで見ると顔は美人で、髪をツインテールにして、最近噂になっている。【魔法銃】を二丁ぶら下げている。
これは魔力で玉を撃つ銃で、魔力が多くなければ、【魔力不足】で倒れてしまう代物なんで余り使う人は少数らしい。火薬で撃って使う事の方が多い。
「私の名は「ロゼッタ」【王都ルーンベルデ】にあるギルド【
ロゼッタから依頼の件について聞くと、円卓会議が【海港の街ルーティ】でするとギルド協会から連絡来たが今回ギルマスだけ事情で不参加
になり二人だけで参加することになったが、ギルド協会からの依頼でギルド・アズマに円卓会議が決まった事を伝えて欲しいと依頼があった。
今、風の街トリスタンにギルド・アズマがいる情報を掴みそこに向かったが途中魔獣の群れに遭遇し移動手段の馬車が使えなくなってしまい風の街トリスタンまで徒歩で行く事に。
「今後魔獣と遭遇する事を想定して今回の馬車の護衛をギルド・アズマにお願いしたい受けてはくれないだろうか」
「確かに最近、街道の方で魔獣被害が多いですね街に行く途中で遭遇する可能性も…セレナ」
ロゼッタさんの言う通り馬車に護衛を付けた方がより安全だ。
レンの言いたい事が伝わったセレナはコク!っと頷く。
「そうね!分かりました。ギルド・アズマはギルド・アリアン・ソードの依頼を引き受けますロゼッタさん!」
「ありがとう、ラグーの街で凶悪なドラゴンを倒したギルドと一緒なら心強い。」
「本当凄いよねギルド・アズマってドラゴンを倒して。カガリの街では封印されていた、大精霊も倒してそのまま仲間にって普通出来ないよ。ギルドの間で有名なアズマと一緒に旅出来るってラッキーだよ」
ギルドの中では結構有名なのか、それに大精霊って確かサラの事だろうな。今、サラとアンジュとライにはギルドで留守番を任せているが、いざっと言う時は召喚で呼ぶっと伝えてある。
話しが終わった後は馬車を購入し馬の扱いはミュウと僕が担当した、僕はミュウに馬車のやり方を教わる。
風の街トリスタンから出て海港の街に続く街道を馬車で移動した。マップで周りに気お配り魔獣と遭遇する気配は無かった。
「もうークロエ可愛いよ!」
「離れて下さいホノカさん暑苦しいです」
ホノカはクロエラをぎゅっと抱いている、クロエラはぬいぐるみ状態のようにホノカに抱きかかえられていた。
僕は隣に座るロゼッタさんが持つ銃に興味が湧く。
「ロゼッタさんが持っているその魔砲銃って」
「ああ、私は他の武器よりもこっちの方が使いやすい最初は全然的にも当たらなかったが今ではどんな的も外しはしないぞ。それとレン」
「はい?」
「私の事は【ロゼ】っと呼んでくれ。君とは年はそんなに離れてはいない、さん付けは少しこそばゆい」
ロゼッタさんっと僕達ってそんなに変わらないのか、武器は護身用に剣も持っているとロゼは言う。
「分かった。ロゼ」
ロゼは少し嬉しそうに微笑んだ。
ルーティの街までもう少しだが一旦休憩してお昼にした。
海港の街ルーティに行く途中で休憩と食事をした。
今日の食事当番は僕が担当もしかすると魔獣と遭遇するかも知れないから力が出るような料理を作ることにした。
【照り焼きチキン】日本料理の調理法で、 醤油を基本にした甘みのあるタレを食材に塗って焼く。 タレの糖分により食材の表面がツヤを帯び 日本では魚、または肉の調理に使うけど。
この世界には醤油は無いので素材を集めて醤油に近い物を作ることに成功。照り焼きのタレを作り一度味見して確認もした。
後ワカメ・スープとサラダにライスを作って完成した、セレナ達が座っている即席テーブルに
料理を置く。
「照り焼きチキンどうぞ」
「テリヤキ?聞いた事ない料理だけど美味しそうな匂い!それでは」
ホノカが一口食べる、するとうおぉーっと叫んだ。ロゼも後から一口食べると。
「美味しい!!レン。このテリヤキチキンという料理、美味だ!」
ホノカが絶品した後ロゼも美味しいっと言ってくれた。料理はミュウが担当だがたまに生活拠点で料理当番を代わることもある。その日の料理当番が僕だった場合、いつもの依頼を速めに終わらせてセレナ達が全力で走って帰って来ることがある。
「肉~♪レンお兄ちゃんの料理おいしい!」
「テリヤキにライスを乗っけて食べたらもっと美味しいよレム」
クロエラはライスの上に照り焼きチキンを置いてミニ照り焼き丼にしている。
ミュウはスープを飲むと幸せそうな表情する。
自分が作った料理をみんなが喜んでくれるのは嬉しい。前の世界では両親が仕事が忙しくって帰りが遅い時はよく妹の為に夕食を作っていたがこの世界に来てからはサクヤさんかセレナにミュウが作っているがだけどたまに自分も料理は作りたくなる。
「料理美味しい。レン!この依頼が完了したら私達のギルドに入らない?」
ホノカがギルドにレンをスカウトの話しを持ちかけて来たがセレナが代わりに答えた。
「ダメ!ギルドにはレンが必要なのそれにレンは私の大事な……」
「大事な?セレナ」
「なんでもない!」
セレナは口をモゴモゴする。
「確かにセレナの言う通り彼は大事なギルドの戦力であり料理担当者だ私もレンが内のギルドに来てくれたら一つ楽しみが増える」
「また、私達のギルドに遊びにくればいいレムと一緒に鬼ごっこが出来るぞ」
クロエラは照り焼機チキンのタレが顔に付いたまま言う、マップで魔獣が匂いで近づいていないか確認するが大丈夫なようだ。
休憩と食事が済んだ後再びルーティの街に向かう、時々馬車の操作をミュウと交代しながらロゼ達とギルドの話しをした、ホノカとロゼは最初はギルマスと三人だけだったが数々の依頼をこなしていくとギルドメンバーが増えていき遂には他のギルドより大きくなった事を嬉しそうにホノカは話した。
「ギルマスってどんな人なの?」
セレナは少し気になったのかホノカ達のギルマスがどんな人物か。
「そうだなセレナと同じ女性で年も近いと思うたまに私達に黙って何処か遊びに行って討伐依頼を一人で受けて依頼を達成して帰ってくることもある」
まるで風のような人だなっと思う。
「一度会ってみたいなホノカ達のギルマスさんと」
「いや、もうセレナ達ギルマスと会って……うん!?」
ホノカの口を手で塞ぐロゼ、一体何を言いかけたのかは、聞けれなかった。僕とセレナだった。
馬車から塩の香りがした。僕は馬車から身を乗り出すと、海港の街ルーティが見えて来た、大きな船が船乗り場に停まっていて、夜になっても光を照らす灯台もある、もうすぐあの街で円卓会議が始まる。
僕達が探している鍵の情報があれば良いが、そう思いながらルーティの街に到着し門番にギルドカードを見せてから街の中に入った。
海港の街ルーティの中に入り馬車は商人に売り
街の中央には綺麗な人魚の像が建っていた。
「ここで暮らす街の人の半分は種族【マーメイド】なんだってさっき門番の人が言っていたよ」
「マーメイド、って確か水の中にしか生活出来ないイメージが」
「トリスタンの街でもハーピィは飛ぶ以外は人の姿をしていたでしょうマーメイドも泳ぐ以外は人の姿なんだよ」
セレナがそう言うと僕の横を通る二人組の女性の耳が少し魚の尾びれに似ている。
(確かにさっきの人達の魚のような耳だった)
(マスター!マーメイドが人の姿になれるのは生態系がそう言う風に生存出来るように進化したのですよ)
リアラの顔は見えないが少し胸を張っている想像してしまう、確かにそう言う解釈が正しいのかも知れない。
周りの建物を見ると色は白が多く近くには水上レストランに雑貨屋に綺麗な武器が並ぶ武器屋もあった。
「所でロゼ達は円卓会議が何処でするか知っているの?」
「話しでは【アルトリウムの塔】で会議をするとギルマスから聞いている」
セレナと僕達はまだ街でするのは分かっているが会議する場は何処か分からなかった。ロゼが言っているアルトリウムの塔で会議をする。
「レンお兄ちゃんあれ、ほかより大きい!」
レムが僕の袖を引っ張り指を指す方に見ると他の建物より少し大きい塔が建っていた。
「レムちゃんそうだよみんなあそこで話し合うだよ」
「円卓会議がまだでしたらここの街を回って見たいですね!海初めて見ました!」
「アヤメちゃんこの街に入ってから目をキラキラしているもんね大丈夫だよ明日に円卓会議が始まるから今日一日観光出来るよ!」
アヤメと一緒に依頼で街に向かう時もアヤメは街の中を珍しいそうに見て瞳をキラキラさせていたな、アヤメに手を引っ張られて街一周したこもあったけ。
明日円卓会議なら先にみんなが泊まれる宿を取っておこう、ホノカ達に観光前に宿を取ることを伝えると、ロゼ達は一度依頼でこの街に来たことがあり良い宿を知っていると案内してくれた。
僕達はロゼ達と一緒の泊まる場所に向かいロゼ達が紹介してくれた宿の中に入る。
「いらっしゃいませ。ようこそアーガマの宿に何泊をご希望でしょうか」
受付の女性に円卓会議が終わるまで泊まると伝えた。
「はい、では朝食と夕食付で合計大銀貨一枚と銀貨三枚になります」
「分かりました、はい大銀貨一枚と銀貨三枚です」
宿に泊まる部屋を2つ取った、隣部屋同士で部屋分けは女性陣と男性陣に分かれたが僕以外は全員女性なのでもう片方の部屋は一人だけになってしまったが、しょうがない。
宿を取った後は明日の円卓会議まで海港の街を観光する事にした、街の中にはちらほらといい匂いを漂わせている露店がありセレナ達が一個一個の露店に行っては両手に食べ物を持つ光景が途中の道から露店が見えなくなるまで持っていた。
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