無責任にいじめ論

 ふとシャワーを浴びながら考えていたことである。

 原稿用紙に書いている竹内緋色版『竹内緋色に恋は難しい』副題、『Missig moon を聞きながら』でちょっといじめについて扱おうと思っての思索であった。


 竹内緋色はいじめるよりいじめられる方で、多分いじめにまではいかなかったものの、ちょっかいは何度かかけられた。

 今にして思えば、お前ら本当にそれでよかったの?と首を傾げてしまう。

 何故って、竹内緋色にちょっかいをかけるというのは、それは竹内緋色と同程度にまで堕ちてしまうということだぜ。

 教室の隅で貝のように黙り、ラノベをカバーを掛けずに読んでいるオタクと同程度ってどうよという感じである。

 そんなことないと思うだろう。でも、それは力の使い方を間違えているぜ。人はもっと向上心に満ち充ちているべきであり、自分の地位向上のためにはもっと上の存在を蹴落とせばいいのにとか思っていた。

 例えば、ヤーサンに足を引っ掻けて転ばせたぜ、なんて噂が立てば、キミはもう、学校の番長だ!竹内緋色にいつもちょっかいをかけてる陰気なやつから様変わり!

 神戸湾に沈められても武勇伝は残るぜ。


 でもまあ、本当になぜ竹内緋色に関わろうとするのか謎であった。

 で、いじめの本質を竹内緋色が考えると、それって同族嫌悪だよな、間違いなく、と思う。いやだって、超リア充でともだちとパリピするのにマジ忙しいやつは竹内緋色にかまってる暇なんてないだろうし。まあ、竹内緋色が自分嫌いなだけかもしれないけど。


 あと考えられるのは自己防衛かなっと。自分の地位を守るため、とかいうどう考えても考え違いな考えは最初に否定しておいた。で、これは、実はいじめてるやつはいじめられているやつを怖がってるんじゃないかということ。もうこのあたりから上手く説明できなくなっているけれど。

 人が人を迫害するのってそいつがその対象を恐れているからじゃないかなと思う。そう考えないとなんというか竹内緋色的に納得いかないのである。いじめている人というのはよく観察すると狐にとりつかれてるんじゃないかというほど緊迫した表情をしていたりする。自分に危害を加える可能性がないはずの存在をどうして抵抗できないまで痛めつけようとするのかというと、普通はストレスが解消したくらいでとまるし、というか何にお前はストレス感じてるんだという話になってくる。


 大分長文になった。

 多分、最後。

 常々言っているけれど、いじめている子というのはいじめられている子より可哀想なのだ。例えば竹内緋色は独りで読書したり、こうやって何かを書いているだけで幸せなのだけれど、いじめている子はきっとストレス解消法を知らないのだろうし、その解消法を封じられてしまっている可能性がある。家に帰ったら家族関係がぎくしゃくしていてストレスが溜まり、SNSに逃げようともリア友ばかりで虚栄を張って、悩みやイライラも口にできない。クラスに行くと元カレの顔を見るだけでイライラだし、仲良くしてる子は元カレの今カノだし。別グループの嫌なやつはずっとこっちを監視してるし。

 となると、教室の隅で静かに可愛い女の子の絵が描かれた本を読んでいるオタクの竹内緋色が目にはいるわけである。あんなのと一緒にされたくないけど、長いタイトルが気になる。あ、今私ひとりだけだ。独りぼっちの竹内緋色がちょっと羨ましいからその独りぼっちをぶち壊してやろう。

 そうして竹内緋色へのちょっかいが始まるのであるが――

「すまんな。竹内緋色は三次元には興味がないんだ。せめて目からビームを出せるようになってから話しかけろ。竹内緋色は普通の人には興味がありません。宇宙人、未来人、超能力者――」

 突如として彼女は竹内緋色の目の前でスカートをめくり、パンツを見せるのだ。

 それは竹内緋色が夢にまで見た紅殻のパンドラ――


 一体なんだったんだ、これは。

 真面目は話だと思った方は申し訳ない。これが竹内緋色の真面目なんです。


 さて。コロコロアニキを読もうっと。


 以上、竹内緋色でした!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る