第2話 変身!

「わかった...変身するから!はやくしてっ」


「オッケーじゃしん!なら早く「変身」って叫ぶといいじゃし〜ん」


あ、契約とかいらないのね。


「変身ーッ!」


辺りが眩い光に包まれサイテイダーは咄嗟に両目で覆い隠す。その瞬間、とある少女が変身を終えサイテイダーの前へと現れたのだった!


黒と赤、グレーのゴシックドレス、スカートは膝ほど。少し大きめのブーツを履いて、先程までヘアゴムで纏めていた髪には赤黒と黄色の毛が混じっている。眼鏡は...?


「うぉお...これが私っ...悪役じゃない?」


「そんなことはないじゃしんよー。あと眼鏡はさっきアイツに踏み潰されたじゃしん」


嘘だ...アレ高いのに...


「.....てか語尾がじゃしんの癖に何の根拠があって」


「それより!その手に持つ杖で戦うじゃしん!」


「話を逸らすなって...えっ...何これ」


「その杖は持ち主が想像したものに姿を変えるものじゃしん!その名前にして「しざついんみ」じゃしんよ!もっというとシンの姿を変えるものにはほんのちょっぴりだけ条件があってその条件も気にする程度のものではないじゃしんけど「あーー!もういい!そのしざなんとか?で戦うんでしょ!」


「やったるぁーーッ!」


「サイテイダー!覚悟しなさい、この...」


杖に魔力が込められる、サイテイダーは不思議そうに見つめ、ぼーってしている良い的だ。


「魔法っっ...ビィィィィーーム!」


「ウォォォォォ! サイテイーーーッッ!」


少女が叫ぶと、光と共にサイテイダーが消えて無くなり、その場に残ったのは中に浮く魔法少女、マスコットキャラクターのマウォー。そしてサイテイダーの残していった街への傷跡だけであった。


「やったじゃしーん!サイテイダー倒したじしゃしーん!」


「やったわ...実感無いけど...なんか...ふぅ...うん...?」


下に人が見える...一緒に逃げていた人達だ!助かったようで一安心だ。


「じゃ、逃げるじゃしんよ。」


「なんで?挨拶ぐらいしたら良いんじゃん。私達が助けたんだよ?」


「こういうのは経験上謎めいてた方がやりやすいじゃしんよ」


「嘘をつけ嘘を、やっぱり君悪魔なんじゃないの?なんか目も良くなってるし。戦いが終わっても殺さないでね?」


「そんなの逆にこっちからお断りじゃしん!さっさとマコのお家に案内するじゃしんよ!」


「居候する気かおめ...あっこらひっつんじゃない!」


「これからよろしくじゃしん、真田ユリもとい、魔法少女!」


「はいぃ?私がぼっちだって言いたいの?やっぱ悪魔だ!離れろ!この悪魔マスコット!ぅあぁぁあぁぁぁちぐじょぉおぉー!」


...こうして、魔法少女真田ユリの戦いは始まる事になるのだった。

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