第2.5話 こぼれ話1
初診のこぼれ話。
私「市販の風邪薬飲んでたし、お酒も飲んでたし、煙草も吸ってたんです。検査薬するギリギリの直前まで」とそわっそわしながら先生にきいた。
先生はにこにこと「初期は薬でどうこうなることないよー。お酒もね、泥酔したりしなければ問題ないよ。でも煙草は良くないなぁ。完全に禁酒して禁煙して、ってストレス溜めるのもよくないけどね。泥酔した?煙草はどうしてる?」
「風邪薬飲むのやめて、泥酔はしてないです。お酒めっちゃ強くて。煙草も検査薬したあと吸ってないです」
「お酒強いんなら一杯くらい飲んでも全然平気だよー。でも煙草は辞めてねー」
「はーい」
と、とても緩い(優しい)先生。ちっさいおじさん(笑)(ことある事に(身長)大きいから、安産だよー!と言っていた。私の身長は158センチだ)。すごくいい先生だと思う。すき。なんでも話しやすいからこそ、産前の生理痛で苦しんでいた時代から、お世話になっていた。
つわりのこぼれ話。
吐いた話です。苦手な方はご注意ください。
検診の検査項目に血糖値の検査がある。妊娠が原因で血糖値が上がる人が一定数いるからだそうで。妊娠糖尿病になるとハイリスク妊娠になるので、食事管理や管理入院になったりもするらしい。
私の行っていた病院では血液検査で引っかかれば糖負荷検査をする、という流れだった(どうやらこの辺は、病院によって違うらしい)。二回の検査、どちらも血液検査に引っかかり、糖負荷検査をした。この糖負荷検査というのがシンドかった。夜からの絶食。絶食である。絶句。食べつわりなのに絶食?!あー無理これは無理死んだわという気持ちだった。
一回目の糖負荷検査、当日の朝。空腹で目覚めた私は、熱いほうじ茶を飲んでいた。早く病院に行きたい。でもまだ病院は開いていない。はやく。気持ち悪くて気持ち悪くて、気を紛らわせるために本を読んだりゲームをしたり。ようやく病院に行けるからと、マグカップ中で冷めきったほうじ茶をえいっと飲み干した。それから駐車場に置いてある車の助手席に乗り込んだ。その瞬間、吐き気。しかも結構吐きそうなやつ。家の中に忘れ物(多分、大きめのタオル)を取りに戻って、家をもう一度出ようとしたとき、吐き気はピークに達して、玄関ではなくトイレのドアをあけた。
マーライオンなんて可愛い感じではなく、強いて言うなら水圧を間違えたシャワーばりに、ビシャー!と胃液とほうじ茶が出てきた。まあビックリの勢いだった。勢いありすぎて便器からもはみ出た。泣きながら掃除して何事も無かったかのように車に乗った。今後の人生でこんな吐き方すること、二度とないなと思った。……怖い。あの吐き方はかなりトラウマ。
ちなみに、二回目の糖負荷検査の日は、朝起きると辺り一面銀世界になっていた。電車が止まったりした豪雪の日だった。病院に電話して遅くなるけど行きますと伝えると、無理してこなくてもいいよと言われた。いえ、無理してでも行きます。だってせっかく絶食したんだもんと、泣くしかなかった。思い出してもつらい。この頃には空腹時に吐くことは無かったけれど、まあ、気持ち悪さはあったわけで。せっかく絶食したのを無駄にしたくなく、また、夫氏の休みも都合よくあるわけでもなかったので、いつもは三十分で行けるところを一時間かけて病院まで行ったのであった。
糖負荷検査にというか血糖値検査にというか、縁のない妊婦生活だったなぁ。
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