第一章① 黒き姉王と妹勇者
生物と本能の
〈
…
そんな【
…いや、ある女性達の再生と帰還を祈り、促す物語を…。
…始めよう。
第10世忌
…〈
大陸最北端の丘陵地帯の
…古代魔術王朝の帝都『
…そして 突如として主人たる精霊使い達が居なくなり、廃棄された この古都の地下に…。
…何故か、ある……゛世界最大級゛の呼び声高い帝城地下の大迷宮。
古文書に記されたる その名は…。
『旧 帝立遊撃軍兵院:独立混成分隊訓練場
アタシ達は、その『元訓練場』だったとされる巨大迷宮の、地下24層目に…いた。
……………暗闇の中に光が見える。
…7月、夏。
そして、前に進む程 その光が…強くなって…。
「…地下ダンジョンに来たはずよね? アタシ達って…」
アタシは、後方を歩いて来るフードを目深に被った小柄な同行者に尋ねる。
突き飛ばすような、かなり強い追い風に背中を押されながら…。
…ソイツは、アタシを見上げるどころか、こちらを見もせずに。
「先程から何だ…? 光と風? それが一体、何だと言うのだ? 脳の髄まで筋肉と化したのか?…ふ」
などと、とても失礼な事を。
そんな 一見、
…石造りの通路に反響させながら聞き返してくる。
しかし、次の瞬間…。
…凄まじい閃光と暴風に見舞われたアタシは、1分ほど前から
「……はあ」
アタシは
そう…口を開いたかと思いきや
しかし まあいい、それは認める…。
…でも、認めたくない事実というものも…この世にはある とも言いたい。
だから アタシは…叫ばなければならない!
「どおおゆぅうぅ事なのよっこれはあああぁ~?! ヤバいじゃん‼」
アタシ…いや、アタシ達…探索・討伐系冒険者混成パーティー〈
…晴天の陽光に照らされ、薄く
「『暗き迷路を抜けると、そこは荒野だった』とか冗談じゃないわよ! おいコラこの
アタシは
…いつの間にか横に来て、通路出口付近をなで回しているパーティーリーダーの姉を 怒鳴り付けた。
すると…。
「ヲヒヲヒ騒がしいな。
と、いきなりの侮辱的切り返しを ムカっ腹MAXの口調で言って来る始末。
「んなっ?! アタシは〈
そう! 全然イタくないアタシは、金髪巨乳少女…では無く、
これでも、
「ふ……
「………」
そう言って、
「いや、あの…『黒き』って、姉さんだって十二分にイタいでしょ! ヤバいじゃん!」
「ほう、愚妹の中の愚妹よ?この黒き王にして、パーティーのリーダーたる我とイタ自慢大会を……無謀にも
ヤバいくらいイタい姉なのは確かにだけど しかし、賢い姉でもあるんだけどね。
そんなイタ賢き存在に対抗する、という悠長さが許される状況なのか…いつも頭の奥にいる冷静な何かに、アタシは問い掛ける。
冒険者ギルドからの
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