地球の誕生

英王

地球の誕生

 始まりは混沌でした。混沌からやがて一柱の神様が生まれ出ました。この時、宇宙は小さな部屋で神様には窮屈でした。


 そこで神様は両手を思いっきり壁に押し当てました。すると、どうでしょう。壁は大きく大きく広がっていき、今でも広がり続けています。


 神様は大きくなった部屋でしばらく考え事をしていました。でも飽き性の神様は難しいことを考えるのをやめて、次は粘土をこねはじめました。


 でも粘土は熱々で、とても触ってられません。神様はとっさに粘土を放り投げてしまいました。床に落ちた粘土は真っ二つに割れました。


 神様は二つの粘土に息を吹きかけ、冷やすと丸くこねます。


 でも神様は粘土をこねることに飽きてしまいました。そこで神様は生命いのちの種を大きい方の粘土に撒くことにしました。


 丸い粘土の上で大きなトカゲが我が物顔で歩き回る様になりました。神様は自分の粘土の上でふんぞり返るトカゲに腹が立ちました。


 なので神様は棚から小さい粘土をとってくると、トカゲにぶつけました。トカゲはたちまちのうちに骨になってしましました。


 でも、生命いのちがすべてなくなったわけではありません。いくつかは残っていたのです。


 そのうちゾウやキリンが生まれました。神様はこの生き物たちに悪戯をすることを思いつきます。神様がゾウの鼻を思いっきり引っ張ってしまったので、ゾウの鼻は長くなってしまいました。キリンの首も同じように引っ張られました。


 神様は飽き性ですから、そのうちに飽きて丸い粘土を投げ捨ててしまいました。


 誰も粘土の行方を知りません


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

地球の誕生 英王 @Eio

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ