第2話 太陽
彼女の死から、2週間が経った・・・
雨は、降り続けている・・・
こういうのを、「涙雨」というのか・・・
「去るものは日々に疎し」というが、クラスは日常の生活を取り戻していた。
ただ、彼女の机の上の花だけは、誰かが毎日取り換えているようだ・・・
もともと、彼女、春日由梨とは、何の関係もなかった・・・
僕は、人が好きではない・・・なるべく交流をさけている。
だから、友達がいない・・・
それでも、構わない・・・疲れるだけだ・・・
なので・・・彼女もいない・・・
中学の頃までは、彼女が欲しいと思っていたが、身の程はわきまえるようになった・・・
「引き寄せの法則」というが、天真爛漫な彼女の周りは、人でいっぱいだ。
人々が、太陽を求めるのと、同じ感じだろう・・・
でも、太陽はみんなのも物だが、彼女はみんなの者ではない・・・
彼女も人間。人間である以上、好きな人もいれば、嫌いな人も出来る。
表面上は、笑顔でいても、内心は迷惑に思う人もいただろう・・・
おそらく、僕は後者になる・・・
なので、彼女に声を掛ける事はしなかった・・・
迷惑をかけたくなかったと、今にしてみては、思う・・・
ある事件が起きるまで・・・
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