夏ノ幕

始ノ文

 年前、日ノ本に『鬼』が現れた。

 抗う術なき人類は息を潜め、ひっそりと暮らすようになり、〈死した暦〉と云われる時代が訪れた。


 そうして千年の時が経とうかという頃、『鬼』を屠る者が現れた。


 始まりの者、漆黒の太刀を振るい、如何なる『鬼』をも斬り屠り。

 二の者、金棒を用い打ち暴れる様は嵐の如く。

 三の者、蝶のように美しく、気高き魂で『鬼』を穿つ。


 この三人の『鬼斬り』の出現に、人類は希望を見たのである――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る