SR-1270 ブルーウルフ

SR-1270 ブルーウルフ


  口径:127.0mm(実弾部分)

     100.0mm(ビーム部分)

 銃身長:9,750mm(実弾部分)

     9,375mm(ビーム部分)

使用弾薬:127.0x1000mm

 装弾数:50発(実弾)

     魔力次第(ビーム)

発射速度:12/min(実弾)

     60/min(ビーム)

有効射程:25,000m(実弾)

     30,000m(ビーム)※魔力次第。限界まで魔力を充填した射程



 概要


 「超長距離狙撃」「実弾と魔力の併用」をコンセプトとして開発したスナイパーライフル。全長13m。

 軽減機構を有してもなお強烈な反動を持つ本銃。

 なお銃身は、100発撃つと焼け付いて交換が必要になる。



 実演


「シュシュ、よろしくね」

「はい、お姉様」

 ヴァイスの「新型兵器のテスト」と「採用時に備えた慣熟」の二つの要望を聞き届けたシュシュは、ヴァイスリッター・ツヴァイに搭乗して本銃を構えていた。

 もっとも、屋内では到底取り扱えない(衝撃波で大半の設備が破損するレベル)ため、屋外の射撃場で実射することになったのだが。

「今回は、標的を3,000m先に用意したわ。その機体のズーム能力なら、簡単に捉えられるわよ」

「ええ、今もきっちり捉えていますわ(残弾数『0050』……。薬莢の無いケースレス弾薬、しかも“セミクアドラブルマガジン方式”というシステムを用いて、ようやく届いた弾数ですのね)」

 構造を反芻はんすうしながら、標的にイメージを集中するシュシュ。

「シュシュ、最初の貴女への指示よ。“10発撃つまで、設置した標的に撃ち込み続けて”ちょうだい」

「わかりましたわ、お姉様」

 ヴァイスの指示を聞き届けたシュシュは、“標的を狙う”というイメージを浮かべた。

 円十字レティクルが標的の中心に来たのを確認すると、更に“撃つ”イメージを浮かべる。

(頼みますわね、ヴァイスリッター・ツヴァイ!)

 最初の一発を撃ち、標的の中心を貫通する。

(あと9発! それにしても、凄まじい反動ですわね……!)

 次々と弾を撃ち込み、標的に命中させ続けるシュシュ。

(ラスト!)

 最後の1発を撃ち込むと、標的が格納された。

「よくやってくれたわ、シュシュ。次の指示を出すわね」

「何なりと、お姉様!」

「モードを『実弾』から『魔力』に切り替えて」

「はい」

 操作(実際は魔力を本銃に送り込んだだけだが)により、射撃モードが『魔力』に切り替わる。

「先ほどよりも更に遠い、5,000m先。そこに次の標的を用意したわ。視界は『全天周モニター』に切り替えるのが良いかもね」

「ありがとうございます、お姉様!」

 視界を切り替え、標的を探す。

 周辺の環境からはいたため、あっさりと見つけられた。

「見つけましたわ!」

「では、視界を『網膜投影』に切り替えて、射撃を」

「はい!」

 イメージを集中させ、銃に魔力を集中させるシュシュ。

 同時に、『魔力』のゲージがわずかに減少した。

「“チャージ100%”と出ましたわ!」

「射撃を」

 ヴァイスからの指示を確認すると、イメージで機体にトリガーを引かせる。

 すると、銃身から青色のビームがはしった。

「命中確認!」

「ビームが止まるまで、引き金を引き続けて」


 五秒後、ビームが自然消滅した。

「シュシュ。“遠距離からの支援兵器”として、この銃は相応しいかしら?」

「はい! 少々反動は強すぎますが、十分に扱えますわ!」

「ありがとう。となると……」

「となると?」


「採用の見込みあり、ね」


 その後、本銃は更なる反動軽減の調節を受けたのち、格納されたそうな。

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