第7話 不思議な教師

「はいじゃあ、ここからここまでの問題を説いて、わからなかったら私に伝えてね」


そう言って今私は2人の生徒に勉強を教えています。

片方は天野碧。今のうちから古文を仕込んでおけば国語は割と大丈夫。

もう片方は匿名希望かくしなのぞみと言って、こちらは勉強はあまり得意ではないため国語、歴史を中心にスペシャル問題を出したが、わかるかな?


「寧センセー!」


そういったのは、碧の方。


「これどういうふうに読めばいいの?」


「長文だと大変に見えるけど、パット見た感じで大まかに読み取ったあと、細かいところを調べるといいよ」


「なるほど!」


と、こんな感じで勉強は割と真面目にやってる。

きっかけは碧ちゃんと希望ちゃんだったな。二年違うから、こっちは勉強がわからない、あっちは受験みたいな。


「じゃあ、あとは家でやってきまーす!」


そう言うと、碧ちゃんは玄関を出ていく。彼女は多分部屋で少しやったら他ごともあるだろう。

だから理解しやすい問題であまり時間をかけずに溶ける問題を出した。


逆に、希望ちゃんの方はじっくりとわかるような問題にした。

彼女はあまり話すことが無いから、できるだけ文字を多めにわかりやすく書いたつもりだ。


「寧先生、このときにはどのようなことが起きたんですか?」


「たしか、宗教同士の対立だった気がする」


「じゃあここは?」


「そこはね…」


彼女は人見知りだがスピリチュアルが好きで、そういうものが絡んでくる歴史というのがとても教えやすかった。

そうこうしているうちに1時間。

せっかくだし、料理でも作ろうか。


まずは、レトルトカレーを用意します。

次に先日炊いたご飯を用意します。

温めます。


ピンポーン。軽快な音がなります。

扉を開けます。

みかんさんがいます。


「あの、これ、残り物です…作ったら余分に作っちゃって」


そこにあるのは煮物と味噌汁だった。


「頂いてもいいかな?」


「ああ、いいですよ」


「そうだ、一緒にご飯にしない?」


「いいですけど…」


そして、三人の夕食が始まった。


カレーと煮物は合うのかな?

話は持つのかな?


少し面白いことになりそうだね。

とも思った。

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