第8話 不思議な夕食

「「「いただきまーす!」」」


みかん、寧、希望の三人は夕食を始めた。

献立は、レトルトカレー、煮物、お味噌汁にお米というなんとも言いようがないスペシャルメニューとなった。


「ああ、これ美味しい。しっかりと煮込んであるんでしょ?」


「まあ一応…、これでも料理は好きだったので」


「いいなー、私も料理できたらなー」


そう言いつつ、寧は箸を進める。

希望は、逆に箸をつけていなかった。


「希望ちゃん、どうしたの?」


寧が聞くと、希望は小声で


「これ、本当に頂いてもいいのかな?」


と答える。

私がみかんちゃんに目配りをすると、みかんちゃんは笑顔で返した。


「うん、全然いいと思うよ、これは余り物だから食べたほうがいいんじゃない?」


そう言うと、希望ちゃんは煮物に箸をつけ、食べる。


「おいしい…」


更に笑顔になるみかんちゃん。希望ちゃんも満足したようだ。

そろそろカレーも…。


「ピロリロリン」


こんな時に電話か。誰からだろう?


「もしもし」


『もしもし、木叢峩こむらです。おたくからいい匂いがするので、訪ねてもよろしい?』


「えりちゃん、いいよ」


二つ返事で了解をすると、みかんちゃんが不思議そうな顔をした。


「ああ、彼女は木叢峩えりって言って、大学生だよ。大学は私とは違うけどね」


ガチャ。玄関が開き、えりちゃんが入ってくる。


「ああ、これは、煮物とか!」


「あの、こんにちは」


「あ、こんにちは。木叢峩えりです」


こうしてさらにカオスな食卓が始まった。

いや、こうしてみるといいかもね。


__________

夕食編は続きます!


名前がむずい…

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