決別
俺だって、この容姿に望んで生まれたわけじゃない。むしろこんな姿は捨ててしまいたい。
両親に似なかったからか両親からは遠巻きにされた。それに気づいたのは亡くなる直前だった。別に、悲しいとかそんな感情があったかと聞かれるとそうではない。正直、「あぁ、死んだんだ」と言う事実を淡々と受け入れただけだった。
それでもなお、会ったこともなかったような親戚と言い張る大人達は「お姉ちゃんの分まで」とか、「しっかり生きて」と無責任な言葉を赤眼への薄汚い興味心と共に投げつけた。
一瞬で愛情なんて持っていないことを見抜けた。
愛してくれない。コンプレックスの赤眼ばかり探る。
そんな何よりも劣悪な環境に嫌気がさした。
だから、親戚とやらの家を飛び出した。
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