第6話



もしかしたら夢かもしれない。


リアルな夢をみているのかもしれない。


私はきっと学校生活に疲れていたんだと思う。そりゃあ、14歳なのに冷静すぎるのもあれだと思うが…。

珍しく子供っぽく、忍者が出てくる夢を見ているのだ。




そうに違いない、絶対、そうだ。






だから目が覚めたら病院か保健室のベッドの上だろう。





パチッ




留三郎「やっと目が覚めたな。」


「何でやねん。」


留三郎「は?」


「いや、こっちの話です。

…そちらの方々は、」






留…なんたらの意味がわからんと言わんばかりの間抜け顔から視線をずらし、私の前にいる4人を見た。







仙蔵「あなたが未来からきた人間か。

私は立花仙蔵。

作者の都合上、あっさり未来から来たと信じた設定だ。」


「はい…。」



文次郎「そういう裏事情は言わなくていいだろう!

俺は潮江文次郎だ。よろしくな。」


中在家「…中在家…長次。」



「なかざいけ。…珍しい苗字ですね。」




この2人は見た目からして年上に違いない。


と、謎の確信をついたら、周りが ぎょっ と顔を崩壊させた。



え、何。





留三郎「長次の声が聞こえたのか?」


「普通に聞こえます。」


伊作「すごい地獄耳だね!」




…褒めてんの?

意味がすごく違うような気がする。




小平太「そして私が七松小平太!」




よろしくな!と手を握られぶんぶん。


痛いな、もう。





仙蔵「あぁ、あなたの名前はもう聞いている。弥生、でいいな?」



とりあえず頷く。



仙蔵「年は?」


「14歳です。」


文次郎「一つ下か。」






えっ。




その感情が顔に出てたのか、隈さんはため息をついた。地雷か。






小平太「14歳ってことは5年生と同じだな!同じ歳の方が話しやすいだろう!

私呼んでくる!」



「え、ちょ、」





大きな声を出して外に飛び出していった青髪。

5年生ってなに。


と言うより知らない人と居るのは怖い。

見知らぬ土地なんだから、なるべく留なんたらと一緒に居たい。




若干、話についていけず固まっていると、戸がスターンと音をたてた。





小平太「呼んできたぞ!」




ぎゃふん。








夢じゃ、無い、、。


とりあえずツッコミ疲れた。

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