第4話

ギゥゥゥゥ



ギゥゥゥゥゥゥゥゥ








ギゥゥゥゥゥゥゥゥ((

「…いったい!」


伊作「あ、起きた。」


「え、」





目の前は深緑の服。

え、近っ。


多分、包帯巻いてるのかな。

すっごく締め付けられて痛い。




あれ、私いつの間に寝て…


思い出した。抱きかかえられて浮遊感が来た瞬間気を失ったんだ。







伊作「はいっ、終わり!」


「…ありがとうございます。」


ガラッ

留三郎「やっと起きたか。

腹減ってないか?握り飯持ってきたぞ。」


伊作「その前に水分とらなきゃ!」






はいっ、と竹を渡してきたポニテさん。


なんやこれ。





「竹?」


留三郎「えっ、飲み方知らないのか?!」




そう言いながらポニテの横に座ったまげ。


知らないも何も、




「初めて見ました。」


留三郎「どこの姫だよ…。

貸してみな、こうやってあけるんだ。」


「おぉ。ありがとうございます。」




…この水なんかぬるい。

おにぎりは普通だ。


と言うよりここはどこだ。

変に草臭い部屋、かたい枕、低い天井。






伊作「君は誰?その服は南蛮衣装でしょ?

どこの家の子?」


「え、佐古 弥生(さこ やよい)です。

この服は学校の制服です。

どこの家の子?…佐古家のものですが。」


留三郎「制服?!

南蛮文化を学ぶのか?」


「9教科です。」


伊作「佐古なんて初めて聞いたよ…。」


「まぁ、珍しいんで。この苗字。」






…話が噛み合ってない気がする。

南蛮ってあれ?南蛮貿易とか、歴史ででてきたあれ?


何、南蛮文化って知らねぇし。





「…ここはどこですか?」


伊作「ここ?忍術学園だよ。」


「は、忍術?

そんなの江戸時代じゃあるまいし…、」


留三郎「えど、って何だ?」





なに、江戸知らないの?


ちょっと待って、落ち着け、自分。

まさかとは思うが、






「今何時代ですか?」


留三郎「室町だろ?」








「むろまちぃ?!」

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