「ただいま！」

勇太は玄関に入った途端に大声でそう言った。

自分の部屋に駆け込んで、鞄を投げ捨て服を着替える。

リビングでテレビを見ている婆ちゃんが、

「どっか行くのかいー？」

と勇太に聞いた。

勇太は階段を駆け下りると、リビングに行く。

「その前に聞きたいことがあるんだけど、いい？」

婆ちゃんは「うん」と頷いた。

「昔洪水が起こったあと、被害があった小学校について教えて欲しいんだ」

婆ちゃんは「うーん」と考えると、教えてくれた。

「確かあそこは洪水の被害が大きかったから一時期は閉鎖されていたんだけんど

今は建て直されて綺麗になったねぇ

勇太が小学生の時だから、小学校は別だったけど」

それを聞いた勇太は、リビングを出ると、

「俺ちょっと小学校行ってくるから！

ありがと！」

と言って家を飛び出て行った。

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