2話 これってチートなの?

藤山優

人間

Lv1

HP 45

MP 25

攻撃 12

防御 24

俊敏 25

魔防 14

運 1000000


スキル

???Lv1 鑑定Lv1 ???Lv1 隠蔽Lv10


称号

勇者 召喚されしもの トイレの神様 創造神に愛されしもの


ナニコレ?えっ?ツッコミどころ多すぎだろ!

ステータス低いな!運高すぎだろ!えっ?…えっ?

スキル分かんねえ。称号もおかしいしな。

とりあえず見せたらまずいだろ。

隠蔽って隠すってことだよな?どうすればいいんだ?ステータスオープンみたいな感じかな?

隠蔽!

すると頭の中で「隠したいものを選んでください。」という声が響いた。とりあえずこれとこれと…よし!これでいいだろ。


藤山優

人間

Lv1

HP 45

MP 25

攻撃 12

防御 24

俊敏 25

魔防 14

運 10(1000000)


スキル

(???Lv1)鑑定Lv1 (???Lv1) 隠蔽Lv10



称号

勇者 召喚されしもの (トイレの神様) (創造神に愛されしもの)


……弱くね?こうして見ると一般人以下だよね?

まあLvあげれば?別に?

「おい藤山ステータス見せろよ。」

橘が話しかけてきた。

「俺はお前ら勇者のように強くないぞ?」

「何言ってんだお前?お前も勇者だろ?いいから見せろ!」

「こんなんだ。」

「ギャハハハ!クソカスじゃねぇか!やっぱ無能だな!おまえは!」

橘が笑った。俺は少しイラッときたが言い返せなかった。

「おい皆!藤山のステータス見てみろよ!まじ笑えるぜ!」

橘がそう言うとクラスの天城や江ノ島さんが近づいてきた。

「こ、これはまあ…うん。」

なんだよ!

「がんばって!努力はきっと実るから!」

ぐは!くそそのフォローいらねえよ。

すると俺のステータスを見た王女様が「まぁ生贄には使えますかね。」なにかを呟いたが俺には聞こえなかった。

「では皆さん!各自の部屋に案内するのでついてきてください!」

そうして俺たちはメイドさんのあとを続き、各自の部屋に向かった。俺も自分の部屋に入ろうとすると、「藤山様は少しついてきてください。」と言われたので早く休みたかったが、仕方なくついていくことにした。


俺が案内されたのは使用人の控え室だった。

「あのどうして僕をここに?」

「あなたは1人だけスキルが少なくステータスも低かったので、生産系の仕事をしてもらおうと思いまして…。この城で使用人としてしばらく働いてもらえばスキルも得られるとおもいまして。」

「なるほど、分かりました。」

そりゃそうだよな、こんな使えないやつを戦いに参加させても邪魔になるだけだ。俺は邪魔になるくらいなら、とそれを引き受けた。

「では明日から指導を担当させていただく執事長のセバスツァンと申します。セバスとお呼びください。よろしくお願いします。藤山様。」

そこはセバスチャンだろ!

「はい、セバスさん、お願いします。」

「指導は明日からなので今日は自室でお休みください。それから基本的な体力を付けてもらうため、訓練にも参加してもらいます。ではゆっくりお休みください。」

「分かりました。ありがとうございます。」

自室に戻った俺はベッドに横になりスキルや称号を鑑定した。

???

未知のスキル。


隠蔽

ステータスやスキルを隠す、または誤認させることが出来る。

(誤認はLv最大にならないと使えない。)


トイレの神様

今世紀最大級の下痢をしたものに贈られる。

運を少し補正する。う○こだけにw


創造神に愛されしもの

創造神に認められたものにつく称号。

ある条件を満たさないと適用されない。

適用されるまでは、すべてのステータスが適用されず、平均値と同等になる。



ゴリゴリのハズレスキルやな。トイレの神様なんてただのダジャレじゃねぇか!創造神に愛されしもののせいで運も平均値と同等だろうしな。橘が言った通り無のだな。

創造神に愛されしものの条件ってなんだ?それを満たせば適用されるのか?ダメだ、さっぱりわからん。もう疲れた。寝るか…



「…ねがい。助けて。」

なんだ?頭の中で声が響いた。

「あなたしかいないの。」

なんの事だ?夢か?

するとそれっきり声が聞こえることは無かった。どうやらただの夢だったようだ。時間はまだ3時だったので二度寝することにした。


次の日異世界生活2日目が始まった。

ぐっすり寝ていたため、30分ほど寝坊してしまった。

皆は笑って許してくれたが、俺が寝坊してよく思わないものがいた。

天城、橘たちだ。

「遅いぞ藤山。いくら疲れているからって怠けすぎじゃないか?!」

「そうだ!お前は無能なんだから、みんなより15分ははやくおきるべきだよなぁー!えぇ?」

「すまない。」

「すまないー?ごめんなさいだろ?この無能が!」

「やめて橘くん!」

江ノ島さんが俺を庇ってくれた。

「きっと疲れてたんだよ!色々あったから…だからそんなに責めないであげて?」

「うっ!」

江ノ島さんが真剣に頼んだので橘が後ずさる。

「ちっ!明日から気をつけろよ!」

「ああ。本当にすまなかった。」

橘は渋々戻って行った。

「大丈夫?優くん?」

「ああ、庇ってくれてありがとう。」

「気にしないで!それにあの言い方は橘君がわるいよ!絶対!優くんは無能なんかじゃないからね?気にしちゃダメだよ?」

「ああ。」

すると王女様が現れ、

「皆さんおはようございます。よく休めましたか?では食堂に案内します。」

食堂についた俺たちは豪華な朝食を食べた。

どうやらこの世界は米がないらしく、パンが主流らしい。残念。ご飯も食べたかった…。まぁ美味しいからいいとするか。

朝食を食べた俺たちは、少し休んで訓練場に集まっていた。

「今日からお前達を指導することになった、王国騎士団長のメイギスだ。よろしく頼む。早速だが指導に入らせてもらう。」

メイギスの指導が始まった。

「俺は上達には実戦が一番いいと思っている。だから今から少し素振りしたあと2人組を作り打ち合ってもらう。」

まじか。ぼっちの俺からしたらキツいな。2人組ってのは。

素振りをしながら考えていると、橘が話しかけてきた。

「おい藤山、俺と組めよ。」

ニヤニヤしながらそういってきた。

「いや、遠慮しとくよ、俺じゃ橘の相手にはならないからな。それにこの後俺は使用人としての仕事があるから途中で抜けさせてもらう。」

「そう言えば使用人になるんだってな!お似合いじゃねぇか!なら使用人として俺の打ち合いに付き合え。これで文句ねぇだろ。」

どうやら橘は俺を公開処刑にしたいらしい。だが、使用人としてといわれては文句は言えないので相手をすることになった。


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