第四章 名は体を表し、魔王は行動で示す

龍宮寺 姫の見た世界

「さて、ここなら邪魔は入らないな」

 摩天楼高等学校のセーラー服を来たポニーテールの先輩が、薙刀を地面へと打ち付けた。摩天楼高等学校と中学校が共同で使う第四武道場に、破裂音より鋭い音が響き渡る。

「……あ、あの」

「口答えするなっ!」

「り、理不尽過ぎですよーぅ!」

 何故だろう? 自分は呼び出されたから素直にやって来ただけだというのに。素直に従った自分が、何故摩天楼高等学校の先輩に仁王立ちで睨まれているのか。

「それで、狼谷とはどういう関係なんだ? 話を聞かせてもらうか、龍宮寺姫っ!」

 ……で、デジャヴですよーっ!

 そう。これはきっと、全て先輩が原因に違いない。

 先輩から、第四金曜日にある『決戦』対策を行うと呼び出された、あの日。

 つまり話は、昨日までさかのぼる必要がある。

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