4話 攻撃を受けちゃいました

ヒュゥゥゥ…ドーンッ



「みんな早く走って!クルセイダーは駐屯地に連絡を!」



後ろから何発もの砲弾が飛んできては、地面に当たり泥を吹き上げている。とにかく駐屯地に退避するために、みんな全速力で走り続けている。



「T-34さん駐屯地から無線、遊撃部隊がこちらに向かっているから耐えてくれと」



このままの状態で駐屯地に向かえば、少なからず被害は出るためここで敵を殲滅するようだ。



「チッ、耐えられるだけ耐えてやるよ!みんな反転して砲撃を開始!遊撃部隊が来るまで耐えるよ!」



チトゥーリィちゃんの号令とともに、反転をし陸貴に砲撃を開始する。



「撃て!とにかく撃ちまくれ!!」



ドンッ、ボンッ、パンッみんなが手に持った主砲を陸貴に向かって撃ちはじめる。



「クソっ、おい!チトゥーリィ数が多すぎるぞ!」



目の前の茂みから、ゾロゾロと陸貴が迫ってくる。



「いいから撃て!1人でも多くたおs「ガボンッ!!



目の前でチトゥーリィが砲撃を受けて吐き飛ばされる。



「チトゥーリィちゃん!!」



倒れているチトゥーリィに近寄ると、傾斜のある装甲を貫通され兵装も軒並み破壊されていが、息は合った。



「スチュアートさんシャーマンさんと変わってください。シャーマンは戦線を維持する為にも、戻ってください」



クルセイダーが冷静に命令を掛けた。



「分かりました、スチュアートちゃんチトゥーリィちゃんをよろしくね」



シャーマンは、再び戦線に戻り射撃を開始する。



「敵が多すぎる…」



陸貴たちを倒しているが、数が多いいのでだんだん押され始めている。



「なんだあいつ!?」



チハたんが真っ直ぐ茂みの奥を指さした。そこには、今まで倒してきた陸貴とは違う禍々しい陸貴がいた。



「みんな!あいつに攻撃を集中してください!!」



クルセイダーの命令と共に、禍々しい陸貴に攻撃が集中する。



「くそッ!弾がはじかれてる」



撃った弾をことごとく弾き、こちらをにやけた顔で見つめ主砲を撃った。



ガンッ!



「くぅ…」



砲弾は私の側面に当たったが、側面の装甲を破壊されただけで済んだ。



「シャーマン早く逃げろ!」



チハたんが大声で叫んできた。



「え…」



目の前を見ると、照準を私に定めたさっきの陸貴がいた。嫌だ、こんな所で死にたくないそんな思いが次々と溢れ出る。陸貴には勝ち誇った顔があった。



ヒュゥゥゥゥ…ガァンッ!



私たちの後ろから砲弾が飛んできた。



「へぇ、私の砲撃弾くんだか~陸貴にしてはやるじゃん」



射撃をしたのは、茶色のコートたなびかせているフェルディナントさんだった。



「やぁ、シャーマンちゃん。大丈夫だった?」



仲間に会えて安心すると、涙があふれてきた。



「うっく、フェルディナントさん…私、私、もうここで死ぬんだって思ってた…チトゥーリィちゃんも撃たれてボロボロになっちゃうし、私も撃たれて兵装破壊されて…」



私が泣いていると、フェルディナントさんが優しく抱いてきた。



「頑張ったね、よく頑張ったよ。ちょっとあいつ片づけてくるから待っててね」



そう言ってフェルディナントさんは、陸貴に向かった。



「よぉ、随分と私のかわいい子を痛めつけてくれたようで」



フェルディナントさんの背中からは、物凄い威圧が感じられる。その威圧を感じたのか、撤退し始めたら



「おい、おい、どこに行くんだよ…そろそろ終わらせるぞ」



ドンッ…ガァンッ!!



フェルディナントさんの射撃により、陸貴は爆散した。



「おーい、フェルディナント大丈夫か?」



後ろからは更に2人茂みから現れた。



「遅かったな、パンターにヘッツアー。悪いけど後は頼めるか?」



そういうと、パンターとヘッツアーは茂みに向かって歩き始めていた。



「さてシャーマンちゃん、帰ろうか」



フェルディナントさんは、笑顔で私に話しかけてきた。



「うん!」



私は雨が降っているのにも関わらず、満面の笑みを浮かべた。

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