第二章 彼女の名前は若菜香織
第九話 悪夢と不機嫌と任務と……
楽しかった
「----」
それは五分くらいの短い時間だったのかもしれない。
『ごめんなさい!』
そう言いながら、ペコリと頭を下げた。そして、背を向けてこの場を去って行ってしまったのだった。
〇
とっても気分が悪い。
「……」
まさか、あんな夢を見るとは思ってもいなかった。もう二年以上前の出来事だというのに、
悪夢、というほどのものではない。ただ、思い出したくない過去が夢となって現れたのだ。
「
悪夢は拝んで忘れるべし。
なんまーだーぶ、なんまーだーぶ、なんまーだーぶ、なんまーだーぶ……。
十分ほどたっただろうか。
落ち着いてみると、なんてことはない夢なのであった。事実とは
これが夢に現れたというのは、何かの
〇
『急務』
ブルブルとスマホが鳴ると、先ほどのメッセージと共に『至急、部室に来られたし』という文面が入ってきた。
「んん?」
そんな
一つは、
そしてもう一つは……、あまり考えたくないんだけども。
「…………」
〇
春の
部室の
ハハッ……。
そんなご立腹な
「どうしてダメなのか、全く分かりませんが……」
そう前置きしてから、
「部員が
今回、無事に部員が増え、晴れて
「この部室に使った諸々の経費をどうにか部費として落とさなくては……」
変な意味はないのだが、ちょっと
「そ、それで。どうするの?」
「これは、後回しにしていたプランだったのですが……」
「大学が部費を支給してくれなければ、天文同好会は破産です。そうならないためにも、
「具体的には?」
「任務を
任務?
すると
〇
部費が降りる最低ラインが五人らしい。つまり、
「
「部員を、探す?」
ポツンと取り残された
大学での
それは、半ば引きこもり
「
これは困ったことになった。
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