第8話 姫さまの決心

「……どーすんですかあれ」

「困ったわねー」

 領主様と会った翌日、僕らはそんな会話をしてた。

 姫さまなんかからある程度は聞いていたけど、あれほどとは僕だって思ってなかったし、おばさんにも予想外だったみたいだ。

「まさか、ルーピーを超えるルーピーがいるなんて思わなかったわよ。世の中って広いわねぇ」

 おばさんが妙なことを言う。ルーピーって言うのが誰だか知らないけど、広いも何もここは異世界だ。比べるようなもんじゃない。

「まー領主があんな、頭がお花畑な人じゃ、先が思いやられるわよね」

「それじゃ困るんですってば」

 おばさんは異世界の人だから他人事だけど、僕には死活問題だ。何より領主様があんなだったら、姫さまの苦労が絶えない。それだけは何とかしないと、姫さまが可哀想すぎる。

「にしても、わっかんないのよねー」

「何がですか?」

 言ってることが分からなくて、僕は訊いてみた。

 んーとか言いながら、おばさんが答える。

「領主がお花畑なのは分かったとして、あれ、悪気はないわよね」

「ないですね」

 これは断言できる。あれで悪意があってやってたら、相当の役者だ。でもそうすると、今度は自分で自分の国を窮地に追い込んでるわけで、さすがに代々領主って立場を考えると無いだろう。

「でも実際には、みんな困ってるわよね」

「困ってますね。というか僕も困ります」

 これも確かだ。領主様があの調子じゃ、いつ隣国に攻め込まれるか、分かったもんじゃない。

 おばさんが肩をすくめた。

「こういうコトが起こってるときって、たいてい、それで得する人がいるのよね。でも今回、すぐ近くに見当たらなくてねー」

「得する人、ですか……」

 いちばんありそうなのは大臣とかだけど、あくまでもそれは私腹を肥やせた場合だ。でもそれとなく下働きの人なんかに聞いて回った感じじゃ、それはなさそうだった。というのも領主様が人がよすぎて、まったくえこひいきをしないんだって言う。

「頑張ってないヤツが口利きで報償頂くと、そりゃ腹立つんだけどね。ただねぇ……次のときはちゃんと領主様、『彼は先日報酬をやったから、別の人じゃないと不公平だ』って言って、結局平等なんだよね」

 そう言ってたのは厨房おばさんだ。で、良くも悪くも平等だから、ヘタに贔屓されるよりいい、ってことでおさまってるらしい。

 この状態で一方的に得する人は、この領地内にはいなそうだ。というか、このまま続いたらみんな、得をしそうで結局損をする。もし一方的に得する人がいるとしたら、国が盗れるかもしれない、隣国のスパイとかだろう。

 それを僕が言うと、おばさんもうなずいた。

「あたしも同じこと考えた」

 おばさんが腕組みしながら、天井を仰いで言う。

「なんていうのかなぁ……うちの国でもあったんだけど、黒幕が操縦しようとしたらお花畑すぎて、御しきれなくなったのよね。それに感じが似てるの」

「あー、言われてみれば」

 ことごとく的は外すけど、けっきょく最後には平等。何もかも一緒。

 それがいいとは思わないけど、黒幕の予想は裏切ってるはずだ。利益を狙ってるのに、なにもかも平等にするよう仕向けるなんてあり得ない。

「……考えれば考えるほど、情けなくなってくるんですが」

「まぁ良かったじゃない、今まで国がなくならなくて」

「ですけど……」

 予想以上に頭が悪くて企みを阻止とか、まるでどこかのおとぎ話だ。というか今回はよくても、次はどうなるか分らない。それはすごく困る。敵国に占領なんかされたら、僕が師匠の研究を盗めなくなる。

「そういえば」

 僕の国を思う深慮を破ったのは、おばさんの声だった。

「この国って、どうなってるの?」

「どうって、どういう意味です?」

 こんな訊かれかたしたって、分かるわけがない。おばさんがやれやれって顔で説明した。

「この国の政治とか、国境とかよ。あたし何も知らないんだから」

 それは威張ることじゃないと思う、そう思ったけど言えない。

「あなた、知ってるんでしょ。教えなさいな」

「そりゃ教えますけど……」

 なんで、教える側に命令口調で言われなきゃならないんだろう? でもやっぱり逆らえない自分が悲しい。

「えぇと、何から説明すればいいかな……まず、領主様は分かりますよね」

「分かる。ここのヌシよね」

「はい。で、ここにはほかに王様がいます」

「なにそれ」

 ちょっとこの辺は、おばさんには分からなかったみたいだ。まぁ複雑な話だから、しかたないだろう。

「この地方はもともと、小さな領主がいっぱいいたんですよ。でも百五十年ほど前に今の王家の祖、イングヴァル王が統一したんです」

「あぁそういうことね」

 おばさんが説明の半分までで勝手に納得する。けど、本当に分かってるんだろうか? まぁおばさんって生き物はもともと、人の話なんて聞かないわけだけど……。

 イサさんが訊いてきた。

「だとするとここの領主は昔はともかく、今は国王から領地を預かってる身、でいいわけ? まぁ建前上だけで、実質所有なんだろうけど」

「そうなります」

 ちょっと内心驚く。まだ半分しか説明してないのに、なんで分かっちゃったんだろう?

 おばさんの半分ひとり言らしき言葉は、まだ続いてた。

「そういうことなら、ここは半独立ってことよね……ねぇキミ、国王が支配してる国って、どのくらい? あと国境はここからどの辺?」

「それは地図がないと……」

 僕は書くものを手元に寄せて、この近辺の大雑把な地図を描いた。

「僕たちがいたユラの村をこの辺だとすると、ここらが今いるお城です。首都はもっともっと西ですね。あと村の東の山脈の向こうは、違う国王の国です」

「ちょっと待ってよ、じゃぁここ、すごく国境近いんじゃない」

 なぜかおばさんが慌てて、さらに訊いてくる。

「東のほうに山があったのは分かるけど、北は? 南は?」

「えーと、描くとこうなるんですけど……」

 僕は描き足した。

 ユラの村のずっと東は南北に長く連なる山脈だけど、これが面白いことに一部が横に突き出る形で、北と南にも延びてる。というかこのヤルマル領の東半分が、山脈の大きな谷に入り込んでる格好だ。

「で、山の北がドグエ領。南はマグヌス領。どっちも戴く国王は同じです」

「了解。そうなるとこのヤルマル領がいわゆる異国と接してるのは、この東の山脈部分だけってことね」

「そうなります」

 ユラの村始め、ヤルマル領がどこものんびりしてるのは、この地形のおかげだ。東から攻めるには、あまりにもここはやりづらい。

 おばさんは何が気に入ったのか、僕が書いた地図をじっと眺めてた。何かぶつぶつ言ってるもいるけど、よく聞き取れない。そのうちぽふっと音を立てて、ベッドに突っ伏した。

「ここが落ちれば隣国としては万々歳だから、何か介入してんじゃないかってのは思うんだけど……対処法がねー。どうするかな」

 ただぶつぶつ言ってるのかと思ったら、そうじゃなかったらしい。対処法を考えるために、原因を突き止めようとしてたみたいだ。

 と、おばさんがぽんと手を打った。

「――とりあえず領主を阻止できれば、隣国がどうだろうが当座いいのか」

「そういうことにはなりますけど……できるんですか?」

「それを考えてるんじゃない」

 おばさんの声が硬くなった。

「と言うかね、何をどうするかまだ見当つかないから、考えてるワケ。それとも、キミは何か考えついたの?」

「いえ……」

 それが分かったら苦労しない。というか、城の誰もが苦労してない。なのにおばさんときたら、僕を冷ややかな目で見た。

「考えつきもしないのに、何とか何とかって。まったく、なんでみんなそうなのかしらね? 頭は飾りじゃないだろに」

 かなりおかんむりだ。まずい。ここはそれこそ何とかしないと、僕が地獄を見る。

 必死に考えた僕は、閃いた案を言ってみた。

「厨房行きませんか? 何かその、おいしいものあるかもしれませんよ」

「あたしそんなに食べられないの、知ってるでしょ。恨みでもあるの?」

「残したら僕が食べますってば」

 言いながら半分引っ張るようにして、イサさんを連れ出す。機嫌が悪い女の人には、おいしいお茶とお菓子。これは鉄則だ。父さんに教わった、いちばんの秘儀だ。

 廊下を抜けてくぐり戸をくぐって、離れにある厨房まで行く。

 その間も後ろから、おばさんのぶつぶつ言う声が聞こえてた。

「スタンアローコンレックスが、やっぱり使えそうなのよねぇ」

「なんですか、そのスタなんとかって」

 どうにも固有名詞っていうのは聞きとりづらい。

「あたしの国に、そういうものがあったの」

 どうやら油で走る車とか、そういうものと同じ、異世界の「何か」らしい。でもそうだとしたら、どうやってこっちの世界に、それを再現するんだろう? そうやって歩いてるうちに、厨房の前に着く。

「おや、どしたんだい」

 そっとドアを開けると、あのおばさんが出迎えてくれた。

「いいところに来たよ。実はね、例のパンを焼いてみたんだ」

 中にパンが詰まった、まだ温かい型が差しだされる。

「すごい、上手くできてるじゃない」

「あんたがきちんと、作り方を書いてくれたからね」

 それはイサさんじゃなくて僕が書いたんだ、そう言おうと思ったけど、言葉を飲み込んだ。女の人は話を聞かない、それは火を見るより明らかだからだ。

 女性の話に首を突っ込んだらいけない、ロクなことにならない。父さんもいつもそう言ってた。だから僕の話なんてよくて流されるだけ、最悪だとなぜか攻撃対象になる。それはぜったいにイヤだ。

 ――やっぱり悲しくなってくるけど。

 でも、何か言われるよりはマシ。そう自分に言い聞かせる。

「それにしても、これならあたし、もうここには用なさそ」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ」

 ここで帰られたら、僕はもう姫さまに会えなくなる。それは何とか止めなきゃだ。

「帰るってイサさん、姫さまから頼まれたことはどうするんです?」

「それがあるから、帰りたくても帰れないんじゃない」

「おや、そうだったのかい?」

 横から厨房おばさんが口を挟んできた。

「いつ帰っちまうか不安だったけど、そういうことならアンタ、当分ここにいてくれそうだ。よかったよ」

 どうやら厨房おばさんは、イサさんにいてほしかったらしい。

 僕としては本音は、こんな破壊力満載のおばさんって種族を、お城にこれ以上置いておくのはどうかと思う。けどイサさんが帰るとなると、僕もお城にはいられないわけで。なら「いてほしい理由」が多いほうが助かる。

 厨房おばさんが言った。

「こんだけのもの作るんだ。アンタさ、他にもお菓子の作り方、知ってるだろ?」

「そりゃ、いくつかはね」

「なら、教えてほしいんだけどねぇ。もっとここにいられるように、あたしからも姫さまにお願いしとくからさ」

 言いながらも厨房おばさんの手は動いてて、気付けば装飾のされた銀のトレイの上に、姫さま用らしいお茶のセットが用意されてた。

「ふだんは行かないんだけどね、今日は特別に、これを持って姫さまのところに行くんだ。あんたも来るかい?」

「行く行く」

 みんなで今度は階段を上へ上がってく。

「あら、今日はみなさまお揃いですのね」

 姫さまはこの間とおんなじように長椅子に掛けてて、僕たちを見て微笑んだ。

「姫さま、どうそ。この間のパンです」

「ありがとう」

 優雅なしぐさで、姫さまがパンを口に運ぶ。

「おいしいわ。ウッラは本当にお菓子を作るのが上手ね」

「いえ、これはここのイサから、教わったものですから」

「そういえばそうだったわね」

 旅芸人の劇に出てきそうな美しいやり取り。これこそお城、これこそ姫さまだ。

 なのに僕の感慨を、おばさんがぶち壊した。

「姫さまあのね、来たついでで悪いんだけど、話があるの。いつが時間あるかしら」

「むしろ、今どうぞ。イサさんもウッラのパンを、一緒に頂きましょう」

 言うと姫さまは、僕とイサさん以外を下がらせた。

 ――やった!

 少なくとも僕は姫さまに、お城の下働き扱いはされてない。これはすごいことだ。やっぱり魔導師ザヴィーレイの弟子っていうのが、効いてるに違いない。あの師匠の横暴を我慢しててよかった。

 姫さまが言う。

「話と言うのは、やはり父上のことでしょうか?」

「ええ」

 おばさんがうなずく。

「聞いた話では、父と会われたとか……どうでしたか?」

「ダメね、あれ」

 おばさん、何てことを言うんだ。世の中には言っていいことと悪いことがあるっていうのに、おばさんって種族は本当にそれが分からない。こんな言い方して姫さまが心を痛めて、食事も喉を通らなくなったら、どう責任を取る気なんだ。

 さすがに気落ちした顔で、姫さまが言う。

「やっぱりダメですか……どうしましょう」

「イヤなら、何としてでもどうにかするのよ」

 そんなことができたら、誰も今まで苦労してない。だいいち姫さまだって、今までいろいろやってきたはずだ。なのにどうして、何もしてないみたいな言い方するんだろう。許せない。

 でも寛大な姫さまは、ひとつも怒らなかった。

「何としてでもと言われても、私にはとても。――イサさんでしたらどうなさいます?」

 そうそう、そうこなきゃ。姫さまがおばさんに困らされる謂われなんて、カケラもない。むしろ、困らせなきゃだ。だからイサさんへのこの質問は、とても正しいと思う。

 なのにイサさんは、ちっとも困った顔をしなかった。

「あたしだったら? どうしてもやらなきゃいけないなら、領主のお気に入りになって、いろいろ吹き込むわねー。で、領主様の人気が出るようにしてあげるわ。そうすればあとは思い通りよ」

「はあ……」

 さすがの姫さまも、この答えには呆れたみたいだ。というか、そんな娼婦みたいなやり方を姫さまの前で言うとか、領主様にやると言いだすとか、そこから間違ってる。

 こんなおばさん、さっさと追い出せばいいのに。ただイサさんが追い出されると僕も追い出されるのが、何とも微妙なところだ。

 けど何事にも姫さまは真摯なんだろう。こともあろうにイサさんに、さらに質問した。

「具体的には、それはどのように?」

「そーねぇ、やってみないと分かんないけど……まずはともかく、話を聞くかな。困ってることとか辛いことを訊き出して、可能だったら考え方をひっくり返す」

「ひっくり返す?」

 姫さまが「全く分からない」って顔になった。というか、僕もわからない。

 そもそもおばさんの言うことやることは、いちいち分かりづらい。もう少し、分かりやすくできないんだろうか?

 イサさんが言葉をつづけた。

「要するに考え方ってね、物の見方とらえ方の問題が大きいのよ」

 そんなもので変わるんだろか? そう思う僕をよそに、おばさんが話を進める。

「たとえばお酒の瓶を見て『あと半分しかない』って言う人に、『でも、今まで飲んだのと同じだけ残ってますよ。けっこうありますよ』って言ったら、どうなると思う?」

「たしかにそう言われると、気持ちが明るくなりますわね」

 この人、異世界でなにしてたんだろう? どう見てもただのおばさんなのに、ときどき侮れない。

「――だとすると、私が父上の話を伺って同じようにすれば、父上の心労が少しは晴れますかしら?」

「晴れるでしょうね。でもそれだけじゃダメよ」

 おばさんがきっぱりと言った。

 姫さまが不思議そうな顔をする。

「気が晴れるのに、ダメなのですか?」

「ダメよ。だって、何も変わってないもの。お酒くらいなら大した話じゃないけど、大ケガした人に『死ななくてよかった』って言っても、痛いのは消えないわ。手当てするなりなんなり、ともかく何か動かなきゃ」

「たしかにそうですわね」

 何だろう、何か僕はいま、見てはいけないものを見ている気がする。話がとんでもない方向へ、向かってる気がしてならない。

 姫さまがひとりごちた。

「でしたら仮に私が父上にするとして……まずお話を伺ったうえで、それに対して何か、動けなければいけないんですね」

「あ、実際に動けなくてもいいのよ。専門家に任せるって方法もあるから。ただ、指針や代案を出せないとね」

「そういうことですのね。イサさんのお話は、分かりやすくていいですわ」

 姫さまいけません、そんなおばさんの言葉を鵜呑みにしたら。そういう言葉が喉まで出かかる。出かかったけど、必死で飲み込む。いまここで言ったら、不興を買うのは僕のほうだ。それはイヤだ。

 姫さまは、ひとつひとつ何か確かめるみたいに、ひとり黙ってうなずいてた。そして困った様子で顔を上げる。

「イサさん、大変ですわ」

「何が」

 なんでもう少し気を遣わないんだろう? 姫さまがこんなに困った顔をなさってるのに、あんなぶっきらぼうな答え方をしなくたっていいじゃないか。本当におばさんって生き物は、繊細さとか思いやりに欠けると思う。

 僕がそんなことを思ってる間に、姫さまが問いかける。

「私、もし父上に国のことをお話いただいても、何も返せませんわ」

「なんで? そういう話がいちばん集まるのがお城で、あなたお城の姫さまでしょ?」

「たしかにそうなのですけど……」

 少しだけ言い淀んでから、姫さまが続けた。

「先日、私の立場ではあまり政に口を出せないとお話したのは、覚えてらっしゃいます?」

「うん」

 さすがにこれはイサさん、覚えてたらしい。というかもし姫さまの言ったことを忘れてたら、文句のひとつ……せめて半分くらいは言うところだ。

「ですから私、そういうことをあまり学んでませんの」

「それとこれとは別でしょ」

 間髪入れず、イサさんが返す。

 言われた姫さまのほうは、驚いた顔だ。

「別、なのですか?」

「別に決まってるじゃない。知ってても口を出さないことはできるし、知らなくたって口出すヤツは出すわよ? 要は立ち回りの問題。で、知らないより知ってるほうがいいに決まってるでしょ」

「言われてみればそうですわね」

 姫さまが納得する。

「では、これからそういうことを学ぶことに致します。けれど、いまはどうしましょう? 答えられないことは変わりありませんわ」

「そんなの、一緒に考えますとか、私も考えるから時間をくださいとか、言っときゃいいのよ。で、その間に信頼できる知ってそうな人に訊くか、書物で調べるの」

 ぱっと姫さまの顔が輝いた。

「それなら、無学な私でもできますわ!」

「そそ。誰にでもできるわよ。簡単かんたん」

 すごく嬉しそうな姫さまと、楽しそうなイサさん。いい光景だと思う。思うけど――何かコワいものを感じるのはなんでだろう?

 でもとてもそんなことは口に出せなくて、お礼を言う姫さまに見送られながら、僕らは部屋を後にした。

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