第28話
***
新谷「何だよ、この金髪縦ロール女」
早水「そんな外見描写ありましたっけ?」
秌山「まあそんなもんじゃないのか。ブルジョワジーだし」
藍田「完全に偏見だと思うけど」
新谷「何かネチネチ、ネチネチしててイヤな感じ。何か絡んできた動機もよくわからないし。ってか完全にストーリーの都合で出て来ちゃってるじゃん」
藍田「いや、彼女は最初からいたんだけど」
早水「出すタイミングがなくなりそうだったってことですかね」
藍田「まあ」
新谷「無理矢理だなぁ」
藍田「だってそれは、君らがメチャクチャにするからじゃないか。全然戦ってくれないし」
新谷「いや、動機があれば戦うけど、ないしな」
藍田「あっても戦わなかったじゃん」
狩野「ああもう。次行こうよ、次」
***
「勝負は。スターギアでいいんだな?」
磐座が探るように訊いた。
「もちろんよ。それ以外に何があると思うの?」
「場所は」
「家の裏にフィールドがあるわ。そこでやりましょう」
「時間は」
「いま、これから」
「ギアがない」
「持ってきているわ」
実村が手を伸ばして指をくいと上げるようなジェスチャーをすると、部屋の壁が大きな音を立てて上がっていった。その奥に見える格納庫。そこには確かに熒達の東雲が運び込まれていたのだった。
「なるほど、ここまでシナリオ通りってコトか」
磐座は呆れたように言った。
「一対四なのですか?」
「何を言ってるの? 四対四に決まってるでしょう。もちろん私の配下は全員呼び出してあるわ」
「互角の戦いを挑むとは臆したのです!」
「ええ? いやその理屈はおかしいでしょ? 普通は四対四でやるものだし……」
「数に物を言わせて勝とうとは卑劣な手を使うのです」
「何を言ってるのかよくわからないけど、戦うのなら良いわ。今すぐ準備をしなさい。私にとっては単なる余興に過ぎないけれど、あなた達にとって重要な試合なのだから全力で叩き潰してさしあげるわ」
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